goo blog サービス終了のお知らせ 

高麗橋桜花店主 徒然日記ー料理人はどこまでできるのか ー

「高麗橋桜花」店主森田龍彦の思ったことを綴る日記のようなものですので個人的感想にとどまるということご了承下さいね。

吹田慈姑を学ぶ

2007-12-29 | オススメなお店

 12月中旬に吹田慈姑の生産者の方を訪問しました。

 Dscn3438 まずは吹田の平野さん。
 本来の農地は江坂にありますが、実験的に京都八幡で栽培をしていて、その収穫をお手伝いさせて頂きました。
  通常の慈姑は冷たい水の中の作業ですが、こちらでは稲作と合わせた栽培をしているので、水は完全に抜かれていました。それでも土を掘って、手探りで小さな慈姑を探しだします。時間の割りに収穫量は少なく、採算や効率を考えると継続した栽培はとても大変です。特に吹田慈姑はほかの慈姑と比べて小粒なために、さらに収穫量が少なく、今は幻の慈姑となってしまいました。

 美味しい慈姑を食べた事がなかった私に、慈姑の美味しさを教えてくれたのが吹田慈姑でした。
 小粒ながら、唐揚げるとポクポクと上質のジャガイモや栗のような風味で、ほんのり苦味があります。塩を振って頂くと、お酒もさらにすすみまっせ。

 収穫のお手伝いをしていると、平野さんが昼食をご馳走してくださいました。食事をしながら、平野さんの農に対する思いをたくさん聞くことが出来ました。「農を通じて、いろいろな人の縁を頂いた。これが私の宝です。」 地域の行政やボランティアの方々と共に、伝統野菜を守り続ける平野さんらしい思いでした。

 その後、門真の中西農園さんへ。
 途中に古川橋の「饂飩 きぬ川」さんへ。
http://<wbr></wbr>server<wbr></wbr>2.peta<wbr></wbr>t.com/<wbr></wbr>users/<wbr></wbr>mousan<wbr></wbr>-1/ind<wbr></wbr>ex.htm<wbr></wbr>l
 道が混んでいてランチの時間に間に合いませんでしたが、久しぶりにお話が出来て、良かったです。短い時間でしたが、私がお手伝い出来ることもありそうです。
 来年の2月のあまから手帳にも掲載されるそうです。食べた方の評判も良く、これからますます楽しみなお店です。

 話を戻して、中西さんは門真蓮根の生産者として有名ですが、青慈姑や朝鮮慈姑も栽培されていて、今年から吹田慈姑も少しですが始められたそうです。

 門真はもともとが沼地で水がたまりやすく、治水も今ほど整っていなかったために昔の方々はいろいろとご苦労されたそうです。
 それを克服して、門真は蓮根や慈姑の一大生産地となり、昔は蓮根長者がたくさんおられたそうです。
 それが門真の住宅化で農家をやめる人が続出して、今はほんの数件となってしまいました。
 
Dscn3446  中西さんは蓮根や慈姑を掘りながら、いろいろと教えてくださいました。私も浪速魚菜の理事をしていますし、以前にも中西さんの農園を訪たこともありましたので多少の知識はありましたが、まだまだ知らないことがたくさんありました。

 ご多忙の中、取材をさせて頂いた上に、数種類の慈姑と蓮根まで頂いてしまいました。感謝です。今から慈姑の食べ比べが楽しみです。

 こうやって現地を訪問すると、いろいろな発見や学びがあります。また、生産者の方のお話や思いを聞くたびに、いろいろなことを考えさせてもらえます。そして、感謝の気持ちでいっぱいになります。この幸せや感動をいろいろな形で、たくさんの人に伝えたいと思います。
 
 最後に、いつも一緒に行動してくれる友に、有難う!!
 

<script type="text/javascript"></script>

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「極上の和」のモダン・フレンチ ホテルニューオオタニ サクラにて

2007-10-06 | オススメなお店

先週末に私も参加してますまんでい会(大阪のいろいろなジャンルの料理人が集まった会)の会長でもあり、ホテルニューオオタニのフレンチ『サクラ』の料理長ドミニクコルビさんの、料理長就任5周年記念のフェアー「極上の和」のモダン・フレンチを食させて頂きました。
 コンセプトは和の食材だけを使ったフレンチです。フレンチのトップシェフの食材へのアプローチがとても興味深い趣向となってました。
 特に印象に残ったのが、この二品。
Dscn3190  豆腐を浮かべた梅みりん薫る冷たいトマトのスープ、胡麻のチュイルの飾り。
 最近では和食でもよくトマトは使うようになってきましたし、私自身も冷製のスープを作ったりしますが、梅みりんの酸のある甘味がトマトととても相性が良かったように感じました。添えてある胡麻せんべい(苦笑)も食感がとてもソフトで、香りもとてもよかったです。
 
 Dscn3193 小松菜と昆布を添えた平目の昆布蒸し コニャック漂うすっぽんのコンソメを注いで
 すっぽんのコンソメが絶品でした。和食とは異なるスープの取り方だそうですが、とても上品な仕上がりでした。そして、今回一番唸らせられたのが、塩こんぶの使い方。すっぽんのコンソメと一緒に頂くと塩こんぶの塩分でコンソメの味がグッと引き締まって、ほんまええ塩梅になります。これにはほんと脱帽でした。
 
 流石、コルビ先生です。普段から大阪の地野菜を取り入れながらもフレンチのエスプリが漂う料理を作られているシェフだからこそのお料理でした。なかなかこのように和食材を違うアプローチで感じることが無いので、ほんと勉強になりました。

 今回、食事中に人生の壁の話になって、木積の王子さんが「誰にでも壁がある。でも、その壁を乗り越えてくる人間は意外に少ない。」普段はとても柔和な王子さんですが、とても重い一言でした。

 それぞれの壁を乗り越えるからこそ分かりあえる、信頼し合える。強い個が集まるこそ、さらに強い輪になる。これからもそんな素敵な輪の中に自分がい続けることが出来るように、日々精進です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サクラ コルビ先生のランチ

2007-08-13 | オススメなお店

7月の最後の日曜日にホテルニューオオタニオオサカのメインダイニング 「サクラ」のランチに。

サクラのシェフは言わずとしれたドミニク・コルビ先生。
かのフランスの名店「トゥールダルジャン」の副料理長を務めて、MOFの資格を持つフレンチ界の巨匠です。コルビ先生とはまんでい会でご一緒させて頂いていて,その縁で今回も特別ランチをご馳走になりました。

 参加メンバーは木積筍の生産者の王子さんご夫妻や長居の西野さん、コナモンの会長熊谷さんやPAPUAさん、情熱うどんの讃州さんや私の友人など、多彩なメンバーとなりました。

 料理の詳しい内容はこちらから

 フレンチの色使いや香辛料のアクセント、ソースの旨みの濃さはほんと特筆するのもがありますね。その中でも食感の違いのおもしろさは和食にも十分取り入れることが出来る要素ですね。


 料理もさることながら、わざわざコルビ先生が料理の説明をしてくれたり、いろいろな質問に答えてくれたりとほんと贅沢な食事会になりました。

 「日本料理の魅力は、食材の味をストレートに感じることが出来る事。フレンチは時折それが分からなくなってしまう料理になってしまうことがある。」
 「とにかく他の料理をたくさん食べる事。そして、まねをしないこと。」
 「和の食材を活かすシンプルな調理法に、エスプリを注入する。」というコルビ先生からのかなりハイレベルな注文を頂きましたので、これから少し意識して料理に臨んでいきたいです。

 来月、コルビ先生は日本で作られた食材だけをつかってフレンチのフェアを行うそうです。日本の食材を別の角度から見ることが出来る貴重な機会ですので、早速同じメンバーで予約しました。今からとても楽しみです。

 昔の自分はテレビの料理の鉄人を夢中になって見ていて、それに登場した憧れのコルビ先生とこういう話が出来る、現在の自分。自分自身は何が成長したか実感なんて全然ありませんが、今まで努力の積み重ねがこういうご褒美になって自分に帰ってきたのかもしれませんね。そして、この出会いは更に自分が成長するための気づきを与えてくれはりますなー。 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

初お茶会とビオワインと讃州さん

2007-05-24 | オススメなお店

 先週の日曜日に初めてお茶会に参加しました。
お茶会といっても裏千家の青年部が主催ということで、超本格的という訳ではないそうですが、やはり緊張します。

 大阪城公園内の豊国神社で行なわれたのですが、大広間で45名がきちきちになって御点前を頂きました。想像していたお茶会と少し違っていましたが、茶道を折角習っているので、とにかくお茶会を経験出来たことはとても良かったです。特に亭主と半東、正客さんのやり取りを聞きながら、改めて日本式のおもてなしや礼法の良さを感じました。 もちろん、部屋のしつらえや茶道にこめられたおもてなしの思いなども、本当に素敵でした。こんな部分もしっかりと自分の中に取り入れて、大切な方をお迎え出来るようになりたいものです。

 濃茶・薄茶を頂いた後に、青年部の方が作った点心を頂きました。料理の味は別にして、いろいろな思いがこもったお料理でした。美味しい料理を作れることが当たり前になったとしても、こうやって一生懸命食べてくださる方の事を思いながら料理できる自分でありたいな、と思いながら頂きました。

 夕方から竹林BBQでご一緒させてもらったパシオン・エ・ナチュールさんで、釜たけさんと讃州さんと私の友人と私でビオワインを飲みながらの打ち合わせ。讃州さんとは今年のとんど祭りからのお付き合い。その時の長時間の頑張り、とても根性のある方だなと感心しました。その後の讃州さんの活躍ぶりはいうまでもないのですが、6月に行なわれる予定の周年のお祝いのお手伝いを、私達もさせてもらえことになってます。こりゃ気合入れて頑張らな!!

 今回は周年の打ち合わせも程ほどに、お互いの目標や料理人としての想いなどなど、とても話が盛り上がりました。志の高い方と話をすると、自分ももっと頑張らないといけないな、と励まされます。私の大好きな方々にかこまれて、とても楽しくて・刺激的な一夜を過ごす事が出来ました。(画像は後ほど。)

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

伊万邑さん訪問。

2007-04-28 | オススメなお店

 先週の木曜日にまんでい会でご一緒させてもらっている、伊万邑さんを初訪問。

 参加メンバーは、地野菜とビオワインの会の会長の富さん・ コナモン協会の会長の真菜さんと林さん・農家の西野さん・ 釜たけうどんの木田さん・キリンのNさん・私。
 そうそうたるメンバーで、二回目の食事会がスタート。

 料理の内容は、こちらから。
http://<wbr></wbr>konamo<wbr></wbr>n.com/<wbr></wbr>diary/<wbr></wbr>index.<wbr></wbr>html
http://<wbr></wbr>kamata<wbr></wbr>keudon<wbr></wbr>.blog.<wbr></wbr>drecom<wbr></wbr>.jp/ar<wbr></wbr>chive/<wbr></wbr>452#co<wbr></wbr>mments<wbr></wbr>

 今村さんとは上野のおやっさんの出版記念パーティーの後(いろいろな思いが溢れ出て、なかなかまとまりません。また機会を見つけて書きますね。 )朝のまで一緒に飲んでいました。その時、初めてゆっくりお話したのですが、料理以外のこともしっかり勉強もされているし、志も高くて楽しいお話が出来ました。

 今回訪問させてもらって、料理もさることながらお店のしつらえや器などから、こだわりやさらに高みを目指す姿勢が感じとれて、嬉しくなりました。 大阪のイタリアン・ビストロの若手シェフの活躍に対して、若手の活躍が乏しい日本料理で同年代の今村さんの姿勢はとてもよい刺激になります。

 そして、今回またも富さんのご好意に甘えて、おいしいビオワインを頂きました。

070419_2027  昨年のボジョレヌーボーなのですが、うすっぺらな味じゃなくて、しっかりの個性を感じ、
風味も豊かでした。

 

070419_2002

白も香りだけだと赤ワインかと思うほど、しっかりとしたミネラルを感じることがあり、
とても旨みの濃いワインでした。先入観でものをみたらいけませんね。 また、勉強・体感させて頂きました。富さん、ご馳走様でした。

 わいわい騒ぎながらの食事会なのですが、端々で食に関わるディープな話が飛び出す不思議な会。

 さて、今度は何処にしましょ??

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする