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shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Austin City Limits Music Festival 2018 / Paul McCartney

2018-11-04 | Paul McCartney
 いよいよ明日に迫ったポールの両国ライヴ。心配していた台風もどっかへ行ったみたいやし、天気は何とかもちそうだ。私が住んでいる奈良ではこの1週間ほどめっちゃ冷え込んでて周りにも体調を崩す人がいっぱいいたのだが、私はとにかく風邪をひかない or うつされないように細心の注意を払い、何とかベスト・コンディションで明日を迎えることができそうだ。あとは大地震が来ませんように、それからどこぞのアホが新幹線に飛び込みませんようにと祈るだけ(←少し前にあったので正直ちょっと心配...)。
 国技館の座席はアリーナ席、1階升席、そして2階イス席の3種類で、スペシャルな会場でポールのライヴが観れるのだから贅沢は言えないが、どうせなら快適な環境でライヴを楽しみたい。出来れば土足厳禁で足が痛くてしかもクソ狭いと悪評の升席だけは避けたいところだが、果たしてどうなることやら。どうかアリーナか2階イス席(←写真で見た限りは結構快適そう...)になりますように...
 先週行われた東京ドーム2日間のセトリは大体予想通りで、「ハイ・ハイ・ハイ」と「ジュニアズ・ファーム」、「オール・マイ・ラヴィング」と「キャント・バイ・ミー・ラヴ」、そして「アイヴ・ジャスト・シーン・ア・フェイス」と「ウィー・キャン・ワーク・イット・アウト」の入れ替えは、先月初めに行われたオースティン・リミッツ・ミュージック・フェスティヴァルの1週目と2週目におけるセトリ変更と全く同じパターンだ。
 両国ではドームよりも少し曲数は減るかもしれないが、その代わりにミセス・ミルズのピアノを使った「レディ・マドンナ」(←7月のアンダー・ザ・ステアケース)やオルゴールのイントロで始まる「レット・イット・ビー」(←9月のセントラル・ステーション・ライヴ)のような特別な演出があれば嬉しいし、武道館ライヴの時の “セカイ ハツ コーカイ!” のような何かしらスペシャルな曲をやってくれたらエエなぁ... と期待が膨らむ。
 やっぱり「アウト・ゼア・ツアー」や「ワン・オン・ワン・ツアー」で演っていない曲を1曲でも多く聴いてみたいというのが本音だが、ポールほどのスーパー・ウルトラ・レジェンドになると名曲が多すぎて、ファンとしては “アレも聴きたい、コレも聴きたい” という贅沢な悩みを抱えることになるのは致し方ないところか。まぁ今回は1週間に2回もポールのライヴが観れるのだから、もうそれだけで幸せなのだ(^.^)
 ということで今日は 10/5 に行われた Austin City Limits Music Festival 2018 の DVDでも見て早目に寝ることにしよう(←多分気持ちが昂って寝れへんと思うけど...)
Paul McCartney - Austin City Limits Music Festival 2018


【おまけ】楽しみにしていたツアー・グッズがネットで公開されたが( http://freshenup-japantour.jp/goods.php )、両国Tシャツのデザインがめっちゃ微妙(>_<)  う~ん、その「リフレッシュする」は何とかならんかったんか... イの一番に “リフレッシュ” すべきなのはどうやらデザイナーのアタマのようだ。

Quebec City 2018 / Paul McCartney

2018-10-26 | Paul McCartney
 ポールのフレッシュン・アップ・ツアーは9月17日にカナダのケベック・シティーからスタート。モントリオール(9/20)、ウィニペグ(9/28)、エドモントン(9/30)のカナダ4公演を経て10月にはテキサスのオースティン・シティー・リミッツ・ミュージック・フェスティヴァルにトリとして2回出演し(10/5と10/12)、10月末にはいよいよ日本へやってくるというスケジュールだ。頭の中が完全にポール一色になっている私としては、今回のツアーの予習をきっちりやって万全の態勢で両国と名古屋に臨みたい。
 ということでこれらの公演のライヴ・ブートを色々探してみたのだが、現時点で私の知る限りではツアー初日のケベック・シティー、そして10/5と10/12の ACLフェスの3公演分しか出ていない(←YouTubeから拾ってきた映像を繋ぎあわせただけのゴミブートは除く)。そんな数少ないフレッシュン・アップ・ツアーのブートの中で一番気に入って毎日聴きまくっているのが LHの Uxbridge レーベルから出たケベック・シティーのオーディエンス録音3枚組CD-R「ケベック・シティー2018」だ。
 LHが出している ブートCD-Rは台湾製の安物ディスクで盤面の色素が薄いせいかウチのCDプレイヤーでは読み込まないので、パソコンを使って太陽誘電製のCD-R(←盤面が青緑色で読み込みエラー皆無!)に丸ごとコピーしなければ聴けないのが面倒臭いが、ポールの稀少ライヴ音源を聴くためならそんな贅沢は言っていられない。レーベル面も綺麗にプリントして誘電製アップグレード・ヴァージョンの完成だ。
 オーディエンス録音のブートで気になるのは一にも二にもその音質である。メーカー・インフォによると “新たなツアーをいち早く目撃するために渡航した日本人テーパーによるオリジナル録音で、スタンド席6列目という好ポジションも相まって会場の広さを感じさせず、骨太な芯は極めて逞しくて真っ直ぐ手元に飛び込んでくるし、ピークではビビる寸前になるほどパワフルで、普通にネット公開されたとしても初日の代表作として大人気になること間違いナシの名録音” だという。
 そんなに良いならプレス化するやろ... とヒネクレ者の私は眉に唾を付けながら届いた盤を聴いてみたのだが、コレがめっちゃエエ音でビックリ(゜o゜)  優良オーディエンス録音のお手本のような空気感の中で一つ一つの音がバランス良く録音されていて、何でプレス化せぇへんのやろ?と首をかしげたくなるような高音質盤だ。
 肝心のセットリストだが、今回のフレッシュン・アップ・ツアーから新たにセット・インしたのは新作アルバム「エジプト・ステーション」から「カム・オン・トゥ・ミー」「フー・ケアズ」「ファー・ユー」の3曲と、新たに導入したホーン・セクションを活かした「レッティング・ゴー」「レット・エム・イン」の2曲、そして初期ビートルズの名曲「フロム・ミー・トゥ・ユー」といったあたり。「ミッシェル」はフランス語圏ということでのサービス選曲だろう。まぁ基本的な部分は9/7のNYグランド・セントラル・ステーションでのセトリをベースにした拡大版といった感じだ。個人的な希望を言えば新作「エジプト・ステーション」から「シーザー・ロック」とか「ディスパイト・リピーティッド・ウォーニングス」とかも演ってくれたら大喜びなのだが、恐らく無理だろう。ただ、「バック・イン・ブラジル」に関しては例の “イチバーン!!!” があるから日本のファンのために特別に演ってくれるかも...(^.^)
 そうそう、その “イチバーン!!!” だが、オーディエンスの掲げているプラカードの中に “イチバーン!!!” と書いたものがあったらしく、それを見つけたポールが「ミッシェル」に入る前のMCで、“「イチバン!」って書いたプラカードがあるね。「イチバン!」は日本語で№1っていう意味なんだ。「サイコー!」っていう日本語もいい言葉だよ...(これを聞いて psycho と勘違いしたオーディエンスにウケる...)これはファンタスティックっていう意味だから、もし次に日本に行く機会があったら「サイコー!」って叫ぶといいよ。(ここでノーテンキなオーディエンスが「サイコー!」と叫ぶ...)” と日本について喋ってくれているのが嬉しい。両国とナゴドでは思いっ切り「サイコー!!!」と叫ぶことにしよう(^.^)
Paul McCartney Live Québec City!.

Dance Tonight / Paul McCartney

2018-10-21 | Paul McCartney
 昨日のお昼にBSフジでポールの来日特番をやっていた。何でフジテレビなのかが謎だが(←今週の土曜にはホワイト・アルバムの特番もありますな...)、来日を控えたポールやバンド・メンバーだけでなく、裏方さんたちへのインタビューとかもあって見応え十分(^.^)  他にもサウンドチェックや(←グランドセントラル・ステーション・ライヴの時にイジメ告発でステージに上がった2人の女の子もおったな...)バックステージの様子(←例のマジック・ピアノの裏側に富士山が描かれていたとは知らなんだ...)が垣間見れてますます来日公演への期待が高まった。見逃した方は先週地上波で放送された短縮版↓をご覧ください。
ポール・マッカートニー来日直前SP~独占インタビュー&舞台裏初公開~(by 2018.10.17(水)フジテレビ) 30:09 2018.10.17作成


 そんなこんなでポールの両国ライヴまであと2週間となり、ますます盛り上がる当ブログの “ポール・マッカートニー祭り”。今日は先日 B-SELS で見つけた珍盤ピクチャー・レコード「ダンス・トゥナイト」だ。
 そもそも私はピクチャー・レコードに対しては昔から “音が悪い” という偏見を持っていた。最初に聴いたのは中学生の時に買った「サージェント・ペパーズ」と「アビー・ロード」、そして「バンド・オン・ザ・ラン」の3枚だったが、そのどれもが当時の私が聴いていた黒ビニール国内盤(EAS盤)と比べて明らかにクリアネスで劣るモヤモヤした音だったので、“所詮ピクチャー・レコードなんて見て楽しむモンであって、音に期待したらアカンねんな...” との思いを強くした。あれから40年近くレコードを買い続けているが、手持ちのピクチャー・レコードは上記の3枚と、マリリン・モンローのヌード・ジャケ盤(笑)の計4枚だけだ。
 で、話は3週間ほど前のことになるが、先日ここでも紹介した奈良のビートルズ・アナログ専門店 B-SELS に行った時、“私もニャゴヤ行きますねん!” と店主の方と大盛り上がりで小一時間ほど喋った後(←いつも仕事の邪魔してすんません...m(__)m)、折角なのでポール関連のレコードで何か面白そうな盤ないかなーとエサ箱をチェックしていて見つけたのがこの「ダンス・トゥナイト」変形ピクチャー・レコード(←珍しい9インチ盤!)だ。
 「ダンス・トゥナイト」は2007年リリースのアルバム「メモリー・オールモスト・フル」の1曲目を飾った曲で、印象的なマンドリンの音色が心の琴線をビンビン震わせるキラー・チューンだ。2015年の武道館ライヴでポールがこの曲を演奏してくれた時はめちゃくちゃ嬉しくって大喜びしたのだが、この曲を歌い終わった後、オーディエンスの反応が予想以上に良かったからなのか、ポールが嬉しそうに “良かったかい? ヤー ヤー、トーキョー、ブドーカーン!” と言っていたのが強く印象に残っている。あの時以降、この曲は私にとって “フツーに好きな曲” から “超愛聴曲” へと昇格したのだった。
Dance Tonight- Paul McCartney Live in Budokan


 私の手持ちの「ダンス・トゥナイト」はCDと33回転LPだけで、シングル盤は持っていなかった。それがピクチャー・レコードとはいえ、45回転のアナログ盤として私の目の前に現れたのだ。45回転盤フェチ(笑)の私としてはこれはもう買うしかあるまい。
 帰って早速聴いてみると、“音の悪さ” など微塵も感じられないクリアーなサウンドで、少なくとも CD よりはこっちの方が断然音が良い。33回転LPと聴き比べてみても、45回転盤の方が音圧が高く感じられて大満足(^.^)  コレは買って大正解だった。大会場をまわるフレッシュン・アップ・ツアーではセトリ落ちしているようなのでナゴドでは演らない可能性が高いが、NYグランド・ステーションのライヴではこの曲を演ってくれたので、ぜひともキャパの小さい両国でこの曲を聴いてみたいなぁ... と楽しみが膨らむ今日この頃だ。

A Super DJ Sampler / Paul McCartney & Wings

2018-10-14 | Paul McCartney
 これまで何度か書いてきたが、私にとっての “ビートルズのベスト盤” は「オールディーズ」ではなく「赤盤」「青盤」である。最初に聴いたアルバムが「赤盤」で、それで人生が変わってしまったという個人的な事情を抜きにしても、曲の配置(←これめっちゃ大事!)に何の意味も見いだせない「オールディーズ」にはどうしても馴染めない。
 ポール(& ウイングス)に関しても私の考えは全く同じで、「ウイングス・グレイテスト」や「オール・ザ・ベスト」、「ウイングスパン」と言ったベスト盤は一応持ってはいるものの、ターンテーブルに乗ることは滅多にない。これは私だけなのかもしれないが、ベスト盤というのは基本的に時系列に沿って年代順に並んでいないとどうもしっくりこないのだ。
 そこで登場するのが今回取り上げる「スーパー・DJ・サンプラー」というLPだ。これは東芝EMIがシングル「夢の旅人 / ガールズ・スクール」発売に際して宣伝用見本盤として独自に編集したベスト盤で、放送局のみに配られた非売品LPだ。上記の2曲をアルバムのA・B面アタマにもってきて、2曲目以降はポールのソロ・シングル曲をリリース順に並べただけという、ある意味何の工夫もないベスト盤なのだが、逆にその “工夫の無さ” が功を奏し、まさに “シンプル・イズ・ベスト” を地で行く好盤に仕上がっているのだ。そのせいか、このアルバムは海外のマニアにも大人気で、Discogsでも3万円以上、eBayに至っては5~6万円で取り引きされている垂涎盤なんである。
 国内盤に興味のない私がこのレコードの存在を知ったのは数年前に出た紙ジャケ・レプリカCD(←もちろんブートレッグです)で、ポールのヒット曲がお手軽に楽しめる上に何トラックかは別ミックスやら何やらで差し替えが行われていて面白そうだったので迷わず購入。音も良くて一応満足はしたものの、所詮別ミックスなんて何回か聴けば飽きてきて、やっぱり正規ヴァージョンの方がエエわ... ということになる。で、アルバム収録ヴァージョンとはミックスの違う正規のシングル独自ヴァージョンを一気聴きしたければ結局シングル盤を取っかえ引っかえかけるしかなく、面倒くさがり屋の私は “やっぱり本物が欲しいなぁ...” と思うようになった。
 そして今年の7月にこのアルバムがヤフオクに出ているのを偶然見つけてダメ元で25,000円つけてみたところ、ラッキーなことに予想を大きく下回る17,000円で落札。少なくとも2万円台前半は覚悟していたので落札できた時はめっちゃ嬉しかった。
 届いたレコードは盤・ジャケット共にピッカピカで大喜び(^o^)丿  片面に35分も詰め込んであるので音質の方が心配だったが、実際に聴いてみると確かに音圧は低いものの、アンプのヴォリュームを少し上げてやれば問題ないレベルだし、そもそもこのレコードにオリジナル盤並みの音を求める方がおかしい。カッティング・レベルがスベったとかベースの音がコロんだとか野暮なことは言わずに、鮮やかな蛍光ピンクが映えるジャケットを眺めながらポールのヒット曲を手軽に楽しむというのがいいのではないかと思う。
 このアルバムに入っている70'sポールのヒット曲の中では「メイビー・アイム・アメイズド」「ハイ・ハイ・ハイ」「リヴ・アンド・レット・ダイ」「バンド・オン・ザ・ラン」といったあたりがライヴ定番曲なのだが、それに加えて今回の来日コンサートで新たにセット・インしそうなのが「レッティング・ゴー」と「レット・エム・イン」の2曲で、そのためにホーン・セクションも連れてくるというのだからこれは大いに楽しみだ。あぁ11月5日が待ちきれない(≧▽≦)
Paul McCartney Letting Go Edmonton 2018

Paul McCartney inicia Freshen Up Tour - Let 'Em In (subtitulada en español / lyrics)

ライゴク・コクジーカン!!!!!

2018-10-11 | Paul McCartney
 ナゴドのコンサート・チケットを手に入れてからというもの、私は毎日有頂天で久々のポールのライヴ参戦に胸を躍らせていた。上機嫌すぎて職場でも周りから気持ち悪がられるくらい(笑)だった。しかし心の片隅に少しだけ引っ掛かるものがあったのも事実... そう、追加公演として発表された両国国技館である。
ポール・マッカートニー at 両国国技館 決定!


 ためしに「両国国技館 コンサート」でググってみたところ、公式キャパは約1万人だがコンサートでは会場のほぼ半分がステージ裏となり使えなくなるため、6,000~8,000人程度の収容人数らしい(←キョードーやったら見えへん席でも平気で売りそうやけど...)。画像検索してみたところ、ステージと客席の距離感がめちゃくちゃ近く感じられ、まるで “ちょっと小さめの日本武道館” といった雰囲気なのだ。
 私はこれまで巨大なドームでしかポールを観たことがないので、この狭い空間の中でポールのライヴが観れるというのは実に魅力的だ。チケットも武道館のような “10万円、8万円、6万円...”(←まるで「がっちり買いましょう」みたいやね...)というえげつない値段ではなく、全席一律38,500円という、キョードーにしては良心的な(笑)価格設定だ。2014年幻の武道館公演のリベンジに燃える私としては、これは絶対に観に行きたい... (≧▽≦)
 しかし、問題なのはその日程である。今回のポールのライヴは全て平日に行われるため、名古屋や東京へ遠征せねばならない身としては仕事との両立が非常に難しいのだ。両国のライヴは11月2週目の月曜の晩なので、ただでさえナゴド参戦のために木曜午後と金曜1日丸ごと有休を取っているというのに、更に同じ週の月曜午後と火曜日も丸々休むなんて、いかに面の皮の厚い私でも出来ない... 出来るわけがない。う~ん、困った...(>_<) 
 こーなったら最後の手段、そう、夜行高速バスでの弾丸ツアーである。つまりライヴ終了後にバスで東京を出発し、火曜の早朝に帰ってきてそのまま出勤するのだ。両国参戦にはこれしかない。早速ネットで調べてみると、ラッキーなことに地元の奈良交通から夜行高速バス「やまと号」という新宿⇒奈良の直行便が出ているではないか! これで障害は無くなった。あとはチケットを取るだけだ。
 私は早速チケぴの “最速プレリザーブ先行” にエントリーした。競争率が高いことは火を見るよりも明らかだったが、とりあえず抽選結果が出る金曜夕方を待った。そして結果は見事に落選... (*_*)  まぁこればっかりはしゃあない。次のチャンスに賭けるしかないなーと考えていると、その翌日に早くも次の “2次プレリザーブ先行” 案内メールが来た。
 申し込もうと思って詳細をチェックすると、「ステージ及び一部演出が見えにくい場合がございます。予めご了承の上お申し込み下さい。」とある。へ? こんな文言、“最速プレリザーブ先行” の時は無かったぞ。ということはこれはあかんやつなのか??? 大枚を叩いて東京まで遠征するのだから、もし万が一ステージが見えへんような席やったら悲惨である。う~ん、困った...(>_<) 
 そこで閃いたのが、ナゴドのチケットを取った転売サイト「チケット流通センター」だ。早速チェックしてみると、下は5万円台から上は10万円に至るまで、10枚ほどのチケットが売りに出ている。ビートルズクラブ第1次選考当選枠が2~3枚で残りはチケぴの最速プレリザーブ先行だ。ドーム公演とは違って、両国では “座席は入場時に「座席番号入り特別チケット」と引き換え” とのことだが、私の予想では今ここに出ているチケットは「2次抽選」や「一般販売」よりも良席に当たる可能性が高そうだ。ということは「2次抽選」のチケットが出回る10/10の前に買わねば意味がないワケだ... 悠長に迷っている暇などない。
 そこで冷静になって考えた。バカ正直にチケぴの2次抽選や一般販売という正規のルートを使って定価でチケットゲットを目指すか(←しかも確実に取れるという保証はどこにもない...)、それとも今ここで定価に12,000円を上乗せして良席をゲットするか... そんなモン、後者に決まっているではないか! ということで即決。ナゴドに引き続いて両国も「チケット流通センター」を通してポールのライヴチケットをゲットした。6回払いなので月々9千円ですむのも嬉しい。浮いたお金でグッズ買うぞ(←こればっかり...笑) さぁ~盛り上がってまいりました(^o^)丿 行くぞ、ライゴク・コクジーカン!!!!!

11・8ポールのナゴヤドームに参戦決定(^o^)丿

2018-10-07 | Paul McCartney
 10月に入りポールの日本公演までいよいよ1ヶ月を切った。今回の「フレッシュン・アップ・ジャパン・ツアー2018」のニュースが飛び込んできたのは8月の初め頃だったが、“東京2回と名古屋1回の計3回” と聞いて “何で大阪やのうて名古屋やねん???” とガッカリしたものだ。東京ドームとナゴヤドームの間が1週間空いていることから “ひょっとして追加公演があるかも...” とも考えたが、現実主義者の私は “でもやるとしたらどーせ武道館あたりやろなぁ...(←まさか両国国技館とは思わなんだ...)” とあまり期待はしなかった。
 まぁ奈良から名古屋までなんてそう遠い距離ではないので参戦は十分可能なのだが、平日ということで次の日の仕事を考えると日帰りを余儀なくされてしまう。詳しく調べてみると、遅くとも22時にはドームを出ないと最終の新幹線に間に合わなさそうなのだが、ポールの “モウ ソロソロ...” を聞かずにドームを後にするなんて私にはとてもできない。車で行くことも考えたが、名古屋なんて行ったこともないし駐車場の確保とか色々面倒くさそうだ。ということで8月から9月にかけては “ポール行きたいけど、どないしよ...” という感じで悶々とした日々を過ごしていた。
 そして9月に入り、例のNYCグランドセントラル・ステーションのライヴ映像を繰り返し見ているうちに “やっぱりどーしてもポール行きたいな...(≧▽≦)” という思いが日に日に強くなっていった。そんな時、職場のパソコンでポール来日関連のHPを見ていた私に向かって上司の I主任が“ポール・マッカートニー来るの? shiotchさんビートルズ好きやから楽しみやねぇ...” と仰ったので、“でも平日の名古屋なんで、次の日休めへんから困ってるんです。” と答えると、“そんなん気にせんでエエよ。仕事は僕がやっといたるから安心して行ってきぃや。” と言って下さった。おぉ、何というありがたいお言葉! “ホンマにエエんですか?”“エエよ” ということで、私は2日連続で有休を取って名古屋に乗り込むことを決意した。
 ナゴド参戦となれば、何はさておきチケットを手に入れなければ話にならない。入手方法として真っ先に考えたのは前回お世話になったクラウドサージだが、残念ながら時すでに遅しでSold Out。う~ん、困った。かと言って座席を選べないチケぴなど全くの論外だし、世界的な転売サイトのビアゴーゴーもイマイチ信用できない。結局、色々調べて一番良さげな「チケット流通センター」に絞り、ヤフオクやメルカリの出品状況にも目を配りながら3つのサイトをこまめにチェックすることにした。
 座席に関しては、“見にくい”&“しんどい”のアリーナ後方は最悪なので、とりあえずアリーナ前方とスタンド席に絞ってリサーチ開始。しかし私はナゴドへ行ったことがないので、ドームの座席表をプリントアウトしてはみたものの、どの席からステージがよく見えるのかがよくわからない。どないしよ...(*_*)
 そんな折、リビングでパソコンに向かって情報収集していた時のこと、野球好きのおかんがテレビをつけた。BS-NHKの阪神-中日戦だ。チラッと目をやると、おぉ、何とナゴヤドームではないか! ラッキー(^.^)  私は食い入るように画面に見入った。試合そっちのけでスタンド席が映るたびに身を乗り出す私を不思議そうに見つめる母が “どないしたん?” と聞くので “ポールの座席位置を研究してるんや!” と答えると大笑い。結局その試合は録画しておいて後で野球のシーンをすべてカットして座席の位置を何度も確認、NHKご自慢のマルチカメラのおかげでおおよその距離感や傾斜は把握できた。
 で、それらのデータを基に先のサイトを入念にチェック。結局3塁側 Lスタンド中段の座席をリーズナブルなお値段でゲット。ここならステージも巨大スクリーンも両方見やすそうだ。ラッキーなことに分割払いOKだったので、浮いたお金はグッズ購入に回すことにしよう...(^.^)
 ということで、前回行けなかった私にとっては3年ぶりのポールのライヴになるワケだが、チケットを手に入れてからというもの、アタマの中はニャゴヤ公演一色で仕事は手につかないし(←主任、ゴメンね!)夜ふとんに入っても中々寝付けない。ほんでもアンタ、毎日がでらぁ楽しいんだわ。このウキウキワクワク感は pricelessだがね...(≧▽≦)
【ポール・マッカートニー フレッシュン・アップ ジャパン・ツアー2018】チケット好評発売中!

Egypt Station / Paul McCartney

2018-09-23 | Paul McCartney
 “ポール・マッカートニー祭り” 第2弾は前作「NEW」から5年ぶりの新作「エジプト・ステーション」だ。このアルバムは国内盤・輸入盤のCD・LP併せて数種類のフォーマットで発売されたが、私は迷うことなく輸入盤LPをチョイス。180g重量盤LP ということで一番私の好みの音が聴けそうだと考えたからだ。EU盤にするかUSキャピトル盤にするか迷ったが、一日も早く聴きたかったので今回はUS盤を買うことにした。
 このアルバムに入っている新曲を初めて耳にしたのは6月末のことで、リード・シングルである「アイ・ドント・ノウ」がYouTubeにアップされたのを聴いたのだが、第1印象は “ポールらしいメロディーの佳曲やけどイマイチ強烈なインパクトに欠けるなぁ... ポールも76やし、今さら「ジェット」とか「ロック・ショウ」みたいなキャッチーでアッパーなロック曲なんか書かへんわなぁ...” というものだった。しかしこの「アイ・ドント・ノウ」という曲、何度も何度も繰り返し聴くうちにジーンと心に沁みわたってきて、気がつけばすっかり病み付きになっていた。
 レコードが届いて針を落とし、アルバムの実質的なA面1曲目にあたるこの曲の哀愁舞い散るイントロが流れてくると、何ともいえない感傷的な気分になる。YouTubeをパソコンで聴いていた時は分からなかったのだが、まともなスピーカーである程度の音量で聴くと、ピアノの音がとにかく深いのだ。そしてそんなピアノの背後でひっそりと曲の根底を支えるベースのラインが思いっきりポールしてるのがたまらんたまらん(≧▽≦)  ポール・ファンならこれだけで涙腺決壊間違いなしだ。ポールのヴォーカルは100%の安らぎを感じさせると同時にまるで羊羹に混入された微量の塩のような緊張感を含んでおり、その絶妙なバランス感覚に唸ってしまう。いやぁ、コレはたまりませんな。何かこう、胸の中に暖かい灯がポッとともり、しみじみと人生の幸せを感じさせるような、そんな感じのスーパー・ウルトラ・スルメチューンだ。
Paul McCartney - I Don’t Know (Lyric Video)


 そんな「アイ・ドント・ノウ」と両A面シングル(←コレってもう死語やろ...)扱いの「カム・オン・トゥ・ミー」は名曲「フレイミング・パイ」を彷彿とさせるキャッチーなミディアム・ロック・チューンで、“ドゥドゥドゥ ドゥドゥッドゥ~♪” と思わず一緒に口ずさみたくなる親しみやすいメロディーが最高だ。先週取り上げたグランド・セントラル・ステーションでのライヴでもこの曲を演っていたが、オーディエンスがノリノリで曲に合わせて手拍子をしていたのが強く印象に残っている。私的には2000年以降のポールの曲では間違いなく五指に入るフェイヴァリット・チューンだ。
Paul McCartney - Come On To Me (Live from the Tonight Show with Jimmy Fallon)


 レコードB面では1曲目の「フー・ケアズ」がめちゃくちゃ気に入っている。ライヴでポールが言っていたようにこれはイジメについて歌った曲で、イジメられている人達に対して “Who cares about you?” と問いかけ、“I do!” と力強く歌うポールが超カッコイイ!!! まぁお孫さんがいるポールにとってこの“イジメ”という問題は見過ごすことのできない切実な問題なのだろう。行間から子供想いのポールお爺ちゃん(笑)の優しさが滲み出てくる力強いナンバーだ。隠し味的に使われている B-52's風の安っぽいキーボードが絶妙なアクセントになっている。
Paul McCartney - Who Cares


 C面では2曲目に置かれた「バック・イン・ブラジル」がインパクト絶大。ブラジルに住む1人の夢見る少女の日常を歌ったポールお得意のストーリー仕立てのナンバーなのだが、曲中のサビの部分でポールが唐突に“イチバーン! イチバーン!” と日本語を連呼するという、ハルク・ホーガンもビックリの展開に大爆笑(^.^)  正直言って初めて聴いた時はこの部分だけ何か取って付けたような違和感を感じたが、今ではこの“イチバーン! イチバーン!... イチババッバッバッババーン!” が炸裂するのを今か今かと待っている自分がいる。困ったものだ。
Paul McCartney - Back In Brazil


 C面では4曲目の「シーザー・ロック」も大好きだ。このアルバムは好きな曲が一杯詰まっていてファンとしては嬉しい悲鳴なのだが、現時点ではこの「シーザー・ロック」が一番のお気に入り。私がこのアルバム全体を聴き終えてイの一番に感じたのはビートルズというよりもウイングスのポール、そう、肩で風切ってブイブイいわしていた70年代ポールらしい作風が随所に見られることで、この曲なんかその最たるものではないか。だいたい “Caesar Rock” って何のこっちゃねん?変わったタイトルやなぁ... と思って聴き始めたら何のことはない “She's a rock” に引っ掛けた言葉遊びである。こういうおバカっぽいノリの軽さはまさに絶好調ポールの証し(でしょ?)。特に後半部でポールが “She's a, she's a, she's a, she's a...” と畳み掛け、Woo-hoo-hoo とマイケル・ジャクソンばりに雄叫びをあげるところなんかもう鳥肌モノで、ポール・マッカートニー完全復活!!! と ! を3つ付けたくなるほどのカッコ良さだ。ポールが叩いていると思しきイントロのバラけたドラムもエエ味出しとります... (^.^)
Caesar Rock - Paul McCartney


 D面では「ディスパイト・リピーティッド・ウォーニングス」が出色の出来。これは気候変動について歌った歌で、“再三の警告にもかかわらず、世界を間違った方向に導こうとする狂った船長” に例えてトランプ大統領を痛烈にディスった歌詞が聴き物だ。曲の構成は途中で何度も曲調が変わるというポールお得意のパターンで、70年代中期のウイングスっぽい展開がめちゃくちゃ嬉しい(^.^)  ポールも昔に帰ったように活き活きとした歌声を聞かせてくれている。中学生の頃、まだ音楽を聴き始めたばかりの私を一発で虜にしたポール・マッカートニー&ウイングスの懐かしい薫り... 私見だが、やっぱりポールは(らしさと言う点で)70年代が最高だと思う。
Paul McCartney - Despite Repeated Warnings


 このアルバムを手に入れてかれこれ2週間、家の中でも車の中でも(そして職場でも隠れて...笑)このアルバムばかり繰り返し聴いているが全く飽きが来ない。ポールのアルバムで、曲単位でつまみ聴きするのではなくアルバム丸ごと愛聴盤というのは「タッグ・オブ・ウォー」以来やなぁ... と感慨に耽っていたら、何とこのアルバムがポールにとって「タッグ・オブ・ウォー」以来36年ぶりの全米№1になったというニュースが飛び込んできた。まさにイチバーン!である。私的には今のヒットチャートには何の関心もないが、やはり “本物の音楽” は有象無象の一過性流行りモノとは次元が違う、格が違うということだろう。不毛なコンテンポラリー・ミュージック・シーンの中で燦然と輝く金字塔的作品がこの「エジプト・ステーション」なのだ。それにしても76才で全米アルバム・チャート初登場1位ってホンマに凄いわ。

【おまけ】ジュークボックスと化す生ポール(←15:40あたりから)に狂喜乱舞する人達... こんなパブがあったら(←VIPビール1杯10万円やったりして...笑)毎日通うやろなぁ。
Paul McCartney Carpool Karaoke

Paul McCartney Live from NYC

2018-09-16 | Paul McCartney
 先週の日曜日、久々の休日ということで昼過ぎに起きて “やっぱりよぉ寝たら身体が軽いのぉ...(^.^)” と上機嫌で何の気なしに YouTubeを開いたところ、何と Live中継でポールの「Live from NYC」をやっていた。“うわー、こんなんやってたんや...エライコッチャ!” ということでそれまでのユルユル気分は吹っ飛び、私はパソコン画面に釘付けに。私が見始めたのはちょうどライヴ終盤の「ヘルター・スケルター」からで “最初から見たかったなぁ...” と後悔したが、ラストの「アビーロード・メドレー」が終わってしばらくすると、再びポールが現れてオープニング・ナンバーの「ア・ハード・デイズ・ナイト」がスタート(^o^)丿 よくよく見ると画面右上に “recorded earlier today” と出ていたので、生放送ではなく数時間前に行われた生中継のフル・ショウをリピート放送していたということらしい。ということで今度は1時間40分にわたるポールの最新ライヴを最初から最後までガッツリと楽しませてもらった。
 この日はちょうどポールのニュー・アルバム「エジプト・ステーション」の発売日で、プロモーションの一環としてニューヨークのグランド・セントラル・ステーション(←“ステーション”繋がりやね...)に300人ほどのファンを入れて行われたギグの模様をポールのオフィシャル YouTubeチャンネルで世界に向けて生配信していたワケだが(←思い起こせば「アワ・ワールド」の衛星中継から50年... ホンマに凄い時代になったモンやわ...)、ライヴを見ながら “コレ、絶対に西新宿が飛びつくやろなぁ...” と思っていたら案の定2日後(!)のライトハウスの新作告知にライヴ DVD-Rが登場、二層ディスクの通常盤と一層ディスクのギフト盤の2種類リリースだが、“高ビットレートバージョン”という宣伝文句に釣られた私は迷わず前者を選んだ。実際に見てみるとインフォにあるような “超極上高画質” には思えなかったが、それでも YouTube をパソコンの小さな画面で見るよりは遥かにマシ。いずれ dapから出たブルーレイ盤も買うつもりなので、それまでの繋ぎとしてはコレで十分だ。
 ライヴの方は “アウト・ゼア・ツアー”~“ワン・オン・ワン・ツアー” の流れを汲む安心安定のセットリストを基本としながらも、アレンジを変えるなど目新しさを演出しようとする工夫が随所に見られ、来るべき“フレッシュン・アップ・ツアー” への期待がいやが上にも高まってくる。具体的に気がついた点をいくつか挙げると...

① 4曲目「レッティング・ゴー」の間奏でオーディエンスの中から生のホーン・セクションが現れるという斬新なアイデアが◎。ステージと観客の距離が近いスペシャル・ギグならではのイカした演出だ。
② 7曲目「マイ・ヴァレンタイン」は何と拡声器(!)を使って歌っている。私としてはこういうラヴ・ソングはあれこれ策を弄さずにシンプルに歌った方が良いと思うのだが、みなさんはどう思いますか?
③ 9曲目「フロム・ミー・トゥ・ユー」という意表を突いた選曲にはビックリ。コレはフレッシュン・アップ・ツアーの目玉の一つになりますな。オーディエンスもノリノリでめっちゃ楽しそうだ。
④ 12曲目「ブラックバード」は何とステージを降りてオーディエンスの中で歌うという神演出!!! かぶりつきの至近距離で“歌う生ポール” を観れるなんて、この日のオーディエンスがホンマに羨ましいわ。
⑤ 14曲目「フー・ケアズ」は“いじめ”についての曲ということで、“いじめられた経験のある” 女性2人をステージに上げ、いじめられた理由といじめた相手の名前を聞き、みんなでブーイング(笑) 特に2人目の女性は “ビートルズファンだという理由でバカにされた” とのことで、会場から一際大きなブーイングが起こっていた。彼女をいじめたベンとかいうクソ野郎は世界中のビートルズ・ファンを敵に回したな。
⑥ 21曲目「レット・イット・ビー」はポールが手回しオルゴールでそのメロディーを流してから始まるという粋な演出! オーディエンスは一斉にキャンドルを灯し、ヴィンテージ感溢れる駅構内のデザインと相まって実に良い雰囲気を醸し出す... もう最高です!!!

 とまぁこのように見どころ満載のライヴだったのだが、私が一番コーフンしたのはやはり「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」~「バック・イン・ザ・USSR」~「オブラディ・オブラダ」~「バースデー」~「レディ・マドンナ」とアッパーな曲が連続する中盤セクションだ。アップテンポでノリノリのロックンロールをガンガン歌い演奏する76才ポールのカッコ良さ... やっぱり私にとってこの人は神ですわ(≧▽≦)
Paul McCartney: Live from NYC


【追記】その後、ブルーレイの映像目当てで dap(digital archive promotion)レーベルから出た2CD+DVD+BD-Rセットを買ったのだが、2CDの音が酷くてガッカリ。配信時の高周波ノイズが耳障りで、何が “音質もアップグレードしたリマスター音源” やねん!とCDをブチ割りたくなった。こんな糞レーベルのブートは二度と買わんぞ٩(◦`꒳´◦)۶

Tokyo Dome April 30, 2017 The Movie / Paul McCartney

2017-07-06 | Paul McCartney
 いよいよ東京ドーム公演も最終日... 前日の29日から休憩日を挟まずに2日連続のコンサートという強行日程だが、日本ツアーの千秋楽ということもあってポールの気合いも十分だし、前日のやまびこコール&レスポンス(?)ではかすれ気味だったポールの声もこの日はしっかりと出ているようだ。ホンマに恐るべきスタミナを誇る74歳である。
 この日のポールは終始上機嫌で、覚えたてのカタカナ英語を使いたくて仕方ないかのように “ゴォルデン ウィクだっ!”を連発(笑)、前日に “SGT Pepper's album is 50 years old this year... 50!? I'm not even 50.” と「ミスター・カイト」前のMCで寒いジョークを飛ばして見事にスベったにもかかわらず、この日も懲りずに “I can't believe it. I'm only fifty-two.”(50周年だよ... 信じられない。僕だってまだ52歳だというのに...)とこのネタで笑わそうとするが反応イマイチ(笑) でもこういう人間臭いところがポールの大きな魅力なんよね(^_^)
 この日の一番の目玉は何と言っても「ゲット・バック」がセット・インしたことだろう。ビートルズ後期の名曲群の中でも一二を争うノリの良いナンバーなので、この曲を予想してなかったであろうオーディエンスの盛り上がり様も凄まじいが、面白いのは「ゲット・バック」のイントロが「ハイ・ハイ・ハイ」とごっちゃになったような怪しい始まり方をしていること。これはドーム初日と2日目のセトリが「SGTペパーズ」→「ハイ・ハイ・ハイ」→「日替わりアッパー・チューン」という順番だったのに何故かこの日だけ「ハイ・ハイ・ハイ」が後ろに回ったためにラスティーが間違えたせいなのだが、こうった “やらかし” をも含めたスポンティニアスなプレイが楽しめるのがライヴの醍醐味というものだろう。
Sgt. Pepper's LHCB ~モットキキタイ?~GET BACK / Paul McCartney 30 April 2017 Tokyo Dome JAPAN ポールマッカートニー


 今回の日本公演で気に入っている曲の一つが「アイ・ウォナ・ビー・ユア・マン」だ。ビートルズのオリジナル・ヴァージョンはリンゴがヴォーカルだったこともあってグルーヴが軽くなりロックとしての重厚さに欠けていたが、ポールが歌うとバリバリの正調ロックンロール・ナンバーに早変わり。これならストーンズのカヴァー・ヴァージョンと十分にタイマンを張れそうだ。ノリノリでロックンロールを歌うポールは何度観ても惚れ惚れするわ... (≧▽≦)
I Wanna Be Your Man / Paul McCartney 30 April 2017 Tokyo Dome JAPAN #Beatles #Wings


 ロック魂溢れるプレイと言えば、「アイヴ・ガット・ア・フィーリング」の後半に付け加えられたジャム風パートでギンギンにリード・ギターを弾きまくるポールがめっちゃカッコイイ! 甘いバラッドを歌うポールも悪くはないが、私の心を強く震わせるのは、喉が張り裂けんばかりにシャウトし、自由闊達なベースでバンドをドライヴさせ、先鋭的なギターで聴く者を圧倒するロッカーとしてのポールなのだ。ヴォーカルに関してはさすがに衰えは隠せないが、ベースやギターのプレイはまだまだ健在(←武道館の「ブラックバード」ではやらかしてしまったが...)なように思えた。
I've Got A Feeling / Paul McCartney 30 April 2017 Tokyo Dome JAPAN ポールマッカートニー


 この日のピカデリーDVDはドーム初日・2日目からアリーナ・カメラをもう1台増やした4カメ体制という力の入れようで、前の客のスマホや腕ワイパー(?)に視界を遮られそうになるとすぐに別カメラに切り替わるのでほとんどストレスを感じることなく観賞できる。随所にクロース・ショットも満載で、ドーム3日間のDVDの中でどれか1枚をと言われれば迷うことなくコレを選ぶだろう。
【気合い十分のポール】

【オクサーン (^o^)丿】

【ゴォルデン ウィクだっ!】

【ポールのジョークにすかさず巨大スクリーンの日本語訳を映すピカさんGood Job!】

【Do you wanna get back???】


 ということで家ではピカデリーのDVDを観ながら、そして車の中では何種類もあるLHのオーディエンス録音CDを取っかえ引っかえ聴きながら、今回のポール4公演の音や映像を頭の中で再構築して渇きを癒しているのだが、やっぱり生で観たかったなぁ... というのが正直なところ。まぁ有言実行が売りのポールのことだから “マタ アイマショウ!” という約束を果たしに来年か再来年あたり日本に来てくれることを期待してその日を待ちたいと思う。

【おまけ】
この日の “ファン・オン・ステージ” のコーナーに静岡から来たスズキマユという女の子が登場するのだが、英語が通じない彼女に対して当意即妙なトークで会場を笑いの渦に巻き込んでいくポールがめっちゃ面白い。特にポールの“What's your name?” という問いかけを誤解して “マッカートニー!” と答えた彼女に対して間髪を入れずに “That's me.” とツッコミを入れるところなんかもう大笑い(^.^)  この掛け合い漫才みたいなやり取りはDVDではカットされてるのでYouTubeで楽しんでくださいな。
Lucky Visitors on Stage / Paul McCartney 30 April 2017 Tokyo Dome JAPAN #Beatles #Wings

Tokyo Dome April 29, 2017 The Movie / Paul McCartney

2017-06-27 | Paul McCartney
 “ピカデリーDVDで振り返るポール2017ジャパン・ツアー” もいよいよ後半戦に突入だ。過去の日本公演では日によってほんの少しセットリストが異なることがあり、その微妙な違いが各公演の見どころ聴きどころになっていたが、今回のドーム2日目も例外ではなく、セトリが他の日と少し変えられていた。
 中盤のアコースティック・セット最初の曲がこの日だけ「ウィー・キャン・ワーク・イット・アウト」ではなく「アイヴ・ジャスト・シーン・ア・フェイス」にスイッチされていたことには特に違和感を感じないが(←これに「アナザー・デイ」も含めてアコギの定番曲やもんね...)、オープニングの「ハード・デイズ・ナイト」に続く2曲目がこの日だけ “アウト・ゼア・ツアー” で耳タコ(笑)の「セイヴ・アス」というのはちょっと肩透かしを食った感じ。私が現地組だったら “何か前回と変わり映えせんなぁ... 「ジュニアズ・ファーム」はどこ行ったんや???” と思っただろう。そういえば2015年の時もドーム2日目だけオープニング・ナンバーが「マジカル・ミステリー・ツアー」ではなく2013年と同じ「エイト・デイズ・ア・ウィーク」で、ファンの間で“エイトの日”って呼ばれてたっけ。
 今回のドーム3日間ではラス前のアンコール・ナンバーとして初日は「バースデー」、3日目は「ゲット・バック」と日替わりでアッパーなキラー・チューンが選ばれており、この日は「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」がセット・イン。ノリの良い曲で盛り上げておいて “モウソロソロ...” →「アビーロード・メドレー」という流れはもはや様式美の世界と言っていいと思う。
I Saw Her Standing There / Paul McCartney 29 April 2017 Tokyo Dome JAPAN ポールマッカートニー


 セトリの違い以外でこのドーム2日目の一番の聴きどころと言えば「1985」だろう。この日はいつもと違ってポールが左手でピアノを連打し “That's the note... and that's the riff...” と言いながら曲に入っていくのだが、コレがもうめちゃくちゃクールでカッコイイのだ。一部の隙もなく完成されたエンターテイメント・ショーというのがポールのライヴの売りだが、だからこそと言うべきか、このようなちょっとしたアドリブ・プレイが斬新に耳に響くのだろう。
1985 That's the note...and that's the RIFF Rare Cool Intro / Paul McCartney 29April2017 Tokyo JAPAN


 武道館で発症(?)したポールの“カタカナ英語病” は日本滞在中にどんどん進行していったようで、“ビィトル ズゥ”“ポォル マカァトニィ” では飽き足らず、「マイ・ヴァレンタイン」の曲紹介MCで嫁さんのことを“ナンシィ” と発音して自分でウケていたのが笑えた。私的にはカタカナ英語乱発はあまり好きではないが、ポールのこういうお茶目な一面は大好きだ。
Paul McCartney - My Valentine (live at Tokyo Dome) 29.04.2017


 このように見どころ聴きどころ満載のドーム2日目をバッチリ収録したピカデリーのDVDだが、ドーム初日よりも断然見やすい映像で(←さすがに武道館には負けるが...)奇声も十分許容レベルなので観ていてストレスを感じることはほとんどない。ドーム初日が75点ならこちらは85点あげてもいいと思う。ブートCDの方は極上オーディエンスやらイヤモニやらマトリクスやらで百花繚乱の様相を呈しているが、ブートDVDに関してはピカデリー・サーカス・レーベルの一人勝ちと言っていいだろう。やっぱり映像はあった方がエエぞう(^.^)
【ボクハ ポォル マカァトニィ...】

【オッス!】

【コノ キョクハ コンカイ ハツ コーカイ...】

【I'm not even fifty...(寒っ)】

【She was just seventeen ♪】

Tokyo Dome April 27, 2017 The Movie / Paul McCartney

2017-06-18 | Paul McCartney
 今回のポール日本公演は4/25武道館、そして4/27, 29, 30の東京ドームと計4回行われたが、参戦できなかった私が客観的に見て一番気に入っているのが4/27の東京ドーム初日の公演だ。話題性から言えば圧倒的に武道館ということになるのだろうし、リリースされたブートの数も断トツで武道館モノが多いのだが、前回の “49年ぶりに聖地に帰ってきたポール” という特別な思い入れもなければ “「アナザー・ガール」世界初公開!” のような衝撃性もなく、セトリも短縮ヴァージョンということで私的にはイマイチだ。だから今回の日本ツアーに関する限りは武道館よりも断然東京ドームの方に魅かれるし、そのドーム3公演の内でも「ジュニアズ・ファーム」や「レッティング・ゴー」といった貴重なウイングス・ナンバーが聴けるセトリを考えると “ドーム初日がベスト” という結論に達するのだ。
 そんな4・27公演の映像だが、現時点で私の知る限りではNANKER とピカデリーからしか出ていない。先に出たのはNANKERの方だが、メーカー・インフォに “1階最前の素敵な席からステージをほぼ真正面に映した極上安定ショット” と “普通の録画では捉える気にはならない、スクリーンを映したショット” の2種類を用意したと書いてあるのを読んで購入を思いとどまった。いかに美辞麗句で取り繕おうと(“素敵な席”って何やねん...)、これって “ポールが遠いステージ・ショット” と “16:9の横長画面で見るケータイ動画みたいな縦長のスクリーン映像ショット” の2点セットということやん? そんな半端な商品に6,000円以上も出せるほど寛大じゃない私はコレをスル―、その数日後にピカデリーのDVDサンプルを目にしてそちらを即買いしたというワケだ。
 しかしこのドーム初日のピカデリーDVD、単体で観ればまぁまぁ満足のいく映像なのだが、他の日のピカデリーDVDに比べるとクオリティーが少し落ちると言わざるを得ない。まぁ武道館の映像が神ってたのでしゃあないのかもしれないが、ドーム2日目や3日目と比べても負けている感は否めない。メインとなるのがアリーナ席からの映像なのだが前の客の頭や手が邪魔で、画面左側で激しく振られる緑のサイリウムもウザい。画面左上の真っ赤なロゴはじっとしとるから(笑)慣れたら全然気にならないが、蛍光色のサイリウムはチカチカするので気が散ってポールに集中できないのだ。
 それと、奇声が少ないのが売りのピカデリーにしては珍しく“ホー! ホー!” という、まるでエンプレス・バレイみたいな(笑)奇声を拾っているのも残念(←もちろんEV盤ほど酷くはないが...)。いくら良席を確保しても周りのオーディエンスの中にアタマのおかしなのが一人でも混じっておればそれでブチ壊しなので、こればかりはピカさんも運が悪かったと言うしかないだろう。仮に前回取り上げた武道館を100点満点中の95点とすれば、このドーム初日は前半65点後半85点で平均75点といったところか。まぁそれでも3時間近くスクリーン・ショットを拝ませられるよりはこっちの方が遥かに良い(^.^)
【Let's go, let's go, let's go, let's go♪】

【This is for the Wings fans!】

【ポール・マッカートニー & ハンドクラッピング・リズム・セクション】

【Now, you!】

【モット キキタァーイ?】


 このドーム初日で一番気に入っているのは “みんな僕に聞くんだ... どうやって曲を書くのかって。次の曲はこんな感じで始まったんだ...” というポールの語りからスーッと曲に入っていくアレンジがめちゃくちゃカッコ良い「ユー・ウォント・シー・ミー」だ。この曲は“ニホン ハツ コーカイ” であるだけでなく、ライヴでもあまり演奏されたことがない貴重なナンバーで、私の手持ちのブートでこの曲が入っているのは2004年のロシア・サンクトペテルブルク公演盤とスペイン・マドリッド公演盤の2枚のみ。しかもその時はオリジナルに忠実なアレンジだったのに対し今回は斬新でカッコいいアコースティック・アレンジなのだからたまらない。コレを生で聴けてたら鳥肌モンやったろうなぁ... (≧▽≦)
Paul McCartney One On One Tour Tokyo Dome 4/27 - You Won’t See Me


 又、「ジュニアズ・ファーム」「レッティング・ゴー」「レット・ミー・ロール・イット」「1985」と最初の10曲中4曲をウイングス・ナンバーが占めるというセトリはリアルタイムでウイングスを聴いて育った私にとっては涙ちょちょぎれる選曲だし、中でもこの日にしか演奏されなかった「レッティング・ゴー」はめっちゃ貴重なナンバーだ。これでオープニングが「ヴィーナス・アンド・マース~ロック・ショウ」とかやったらたまらんやろなぁ。
170427 Tokyo Dome Paul McCartney Letting Go


 ラス前で一気呵成に畳み掛ける「バースデー」も最高だ。2015武道館の時もこの曲で会場全体が異様なくらいに盛り上がっていたが、アウト・ゼア・ツアー時の「ヘルター・スケルター」よりもこっちの方がイケイケでノリやすいので、アンコールにピッタリの名選曲だと思う。この日に観に行けた人がホンマに羨ましいわ。
170427 Tokyo Dome Paul McCartney Birthday

Budokan April 25, 2017 The Movie / Paul McCartney

2017-06-12 | Paul McCartney
 この1ヶ月ほど、“ポール日本公演ブート祭り” みたいな感じで一人盛り上がっている。先週あたりからIEM(イヤモニ)のSBD録音盤やIEMをAUD録音とミックスしたいわゆるひとつのマトリクス盤がぼちぼち出始めてきてはいるが、ガチのAUD録音盤と映像DVD/BD-Rに関しては主要各メーカーほぼ出揃った感がある。ファンとしては嬉しい悲鳴だが、私の財布も同時に悲鳴を上げている(>_<)
 今回のジャパン・ツアー、セトリを見れば前回前々回とそれほど大きな変化はないのだが、「エイト・デイズ・ア・ウィーク」→「マジカル・ミステリー・ツアー」→「ハード・デイズ・ナイト」と変わったオープニング曲や毎回ファンが楽しみにしている “ハツ コーカイ”曲など、注目ポイントは少なくない。私は残念ながら今回のライヴには参戦出来なかったので、2013年や2015年のように“行った日のブート全部集めるもんね”というワケにはいかない。そこでとりあえず映像作品に絞ってライヴの全体像を把握することにした。
 まずは2017年最初のステージとなる4/25の武道館公演だが、最初に買ったのはNEMOという未知のレーベルから出たBD-R + DVD-R + CD-R 3点セット。これはライヴから数日とたたないうちにヤフオクに出ていたもので、レーベル名といい(笑)美辞麗句を散りばめたメーカー・インフォといい胡散臭さ満点だったが、一日でも早くポール武道館公演を観てみたいという好奇心には勝てず落札。BD-Rの映像自体は確かにHDクオリティで綺麗なモノだったが、1曲終わるごとに画面が真っ暗になるというアホバカ編集は完全に興醒めで、最後まで観るのに苦痛すら伴うクソゴミ盤だった。唯一の救いは付属のCD-Rの音質が予想よりも良かったことぐらいか... やっぱり知らんレーベルに手ぇ出したらアカンね。
 NEMOのリベンジにと買ったのがNANKER RECORDのBD-Rだ。このレーベルは前回の来日時に武道館や京セラの映像をクロース・ショットとステージ・ショットの2種類ずつ出しており、そのどれもが私的にはかなり満足のいく出来だったので今回も大丈夫だろうと考えて購入。ヤフー・カード新規入会特典の5,000ポイントのおかげでたったの1,000円で買えたのが嬉しい(^.^)
 映像はこのレーベルらしくアリーナ・ショットとスタンド・ショットの2種類のディスクが用意されているが見ものは当然アリーナ・ショットの方だ。時々前の人の頭が映り込む箇所はあるものの、NEMOのような不快な編集はされていないので安心してポールに見入ることができる。例のSGTコスプレ軍団が登場する場面では連中を避けてポールだけを映しているが、これって肖像権か何かの問題なんかな? まぁどうせこのチャプターはスキップボタンで飛ばすのでどーでもエエけど。
 ということでGWの頃はNANKERのBD-Rで一応満足していたのだが、5月の半ばにワンダーラストHPの新着情報で見たピカデリーDVDのサンプル映像にビックリ(゜o゜)  オーディエンス・ショットとしてはこれ以上は望めないんじゃないかと思えるくらいポールのアップ連発で、コレを買わずに何を買う?というレベルの衝撃的な映像だ。こんな神映像DVDが1枚3,600円、4公演全部買っても15,000円でお釣りがくるのだからホンマにありがたい。
 届いた盤は全編がサンプル映像通りの超クロース・ショットで、ポール・ファンならその一挙手一投足に目が釘付けになること間違いなし。これまでもピカデリーの来日公演DVDはほとんど全て買ってきたが、手ブレがひどくて酔いそうになった2013年盤や至近距離まであと一歩迫りきれずに寸止め状態だった2015年盤に比べ、今回の2017年盤は手ブレ白とび極少で至近距離ショット満載の見事な映像作品に仕上がっているのだ。
 この盤はアリーナから2台、スタンドから1台という3カメラ・ミックスの編集になっているので、ポールがステージ中央に立とうが、ステージ右手でピアノに向かって歌おうがカメラを切り替えて最適なアングルからライヴを楽しめるところがいい(^.^)  1カメだとどうしても単調な映像になってしまうし、角度によってはライトの加減でポールの顔が白光りしてしまうのが避けられないからだ。この3カメ体制ひとつをとっても有象無象の他メーカーとは激しく一線を画しているし、SGTコスプレ軍団のシーンがバッサリとカットされているのも嬉しい。武道館公演最大の汚点と言うべきこの小っ恥ずかしいだけの「ファン・オン・ステージ」をキレイさっぱりカットしたピカデリーはファンがブートに何を求めているかをよく分かってるなぁと感心させられた。
【額の汗までクッキリ】

【ナンジャコリャァア!】

【ツギノ キョクハ...】

【お約束の ETタッチ】

【モウソロソロ...】


 音声の方は別の音源をシンクロさせてあるとのことだが、ブラビアを核とするウチのAVシステムでは申し分のないド迫力サウンドが楽しめた。中でも私が一番気に入っているのは「ラヴ・ミー・ドゥ」で、会場全体が一体となった手拍子が武道館独特の音響効果と相まって絶妙なマッタリ感を生んでおり、この曲の新たな魅力に気付かせてくれた私的ベスト・ヴァージョンだ。
 これだけ完成度の高い映像作品なので欲を言えばブルーレイで出してほしかったところだが、贅沢を言い出したらキリがない。そういうワケで、ピカデリー・サーカス・レーベルが “ポールのスペシャリスト” としてのメンツをかけてリリースした “映像良し、編集良し、音声良し” のこのライヴDVDは4・25武道館を体験できなかった私にとってはかけがえのない1枚なのだ。
Paul McCartney / Love Me Do 25 April 2017 Nippon Budokan TOKYO JAPAN

ポールのUKシングル盤特集

2015-12-28 | Paul McCartney
 2015年も残すところあと3日である。今年もホンマに色々あった1年だったが、私的には2つの大きな流れに集約できる。まずは何と言ってもポール再来日である。内容的には2013年のライヴとほとんど変わらなかったがそれでもやはり生でポールのライヴを体験できる喜びは格別だし、残念なことに参戦はできなかったが48年ぶりの武道館公演もスカパーで見ることが出来て大満足... 4月から8月ぐらいまで、1年の約半分はポール祭りで大いに盛り上がった(^o^)丿
Paul McCartney - A Look Back at 2015


 もう一つの成果はオリジナル・シングル盤コレクションの充実である。去年後半のビートルズUKシングル盤制覇で45回転盤蒐集のスイッチが入った私は、今年に入ってもガール・グループスやロカビリーを始めとするオールディーズのオリジナル・シングル盤をガンガン買いまくってきたが、それがようやく一段落したと思ったら今度はビートルズ・メンバーのソロ・シングルという魔界(笑)に足を踏み入れてしまい、相変わらずネット・オークション漬けの日々が続いている。
 つまり私にとっての2015年を象徴する2つのキーワードは「ポール・マッカートニー」と「オリジナル・シングル盤」ということだ。ポールと言えばやはりどうしても次の来日が気になって仕方がない。いつ来てくれるんやろ? 今度こそ武道館で観たいなぁ... 野外で「死ぬのは奴らだ」の花火大会っちゅうのもエエなぁ... などと考え出したらキリがないが、やはり一番の関心はセトリである。アウト・ゼア・ツアーの時はビートルズ・ナンバーが中心でそれはそれでめっちゃ嬉しかったのだが、次の来日時には是非ともソロ時代の曲をいっぱい聴かせてほしいものだ。ということで今年最後のブログは最近手に入れたポールのUKシングル盤の中から次のライヴで聴いてみたい3曲(←演ってくれる確率はめっちゃ低いけど...)を選んでみた。

①「Hope Of Deliverance」
 ポールのソロと言うとどうしてもウイングス時代を中心とする70年代の作品に目が行ってしまいがちだが、80年代以降の作品にもビートルズ時代やウイングス時代に比肩する名曲名演が存在する。そんな中でも私が最も愛聴しているのが93年リリースのアルバム「オフ・ザ・グラウンド」からのリード・シングル「ホープ・オブ・デリバランス」だ。このウキウキワクワクするような軽快なリズム、そして思わず一緒に口ずさみたくなるキャッチーなメロディー... 最高ではないか! 最近のポールのステージはアコギ率が高いので、セトリ的にもぴったりフィットすると思うのだがどうだろう? “ホッピルビルビ♪” コーラスをしながらハンド・クラッピングを織り交ぜて身体を揺する “ホープ・オブ・デリバランス踊り” をぜひとも実際のライヴで体験してみたいものだ。
Paul McCartney - Hope of Deliverance (Live 1993) [DVD-RIP]


②「My Brave Face」
 89年にリリースされたアルバム「フラワーズ・イン・ザ・ダート」からのリード・シングルでるこの「マイ・ブレイヴ・フェイス」は80年代に不遇をかこっていたポールが高らかに復活ののろしを上げたエポックメイキングなキラーチューンだが、ポールが再びかつての輝きを取り戻した理由としては、巷間言われる “エルヴィス・コステロ効果” よりも “パーマネントなバンド形態によるライヴ活動再開の喜び” の方が大きいと思う。スティーヴィー・ワンダーやマイケル・ジャクソンといったビッグ・ネーム達との共演でラクしてヒット曲を連発してしまったがために自らの本質であるキャッチーなロックンロールから遠ざかっていた感のあるポールだったが、この曲で再び “ポップンロール” の王道を行く “一人ビートルズ” なサウンドに回帰してくれて大喜びしたものだ。この曲も90年のソロ初来日公演で既にお披露目済みだが、あの時行けなかった私としては生で聴いてみたい1曲なのだ。この曲はイントロ無しで始まるのでポールがいきなり “My brave, my brave, my brave face~♪” って歌い出したら感激して涙ちょちょぎれるやろなぁ... (≧▽≦)
Paul McCartney - My Brave Face - Live in Japan 1990


③「No More Lonely Nights」
 私は基本的にアップテンポの曲が好きなのでスローなバラッド曲は常日頃から愛聴しているというワケではないのだが、ポールの書く強烈なメロディーはたまに聴くとめちゃくちゃ心に染みることがある。この曲なんかその典型で、京セラ・ドームで開演を待っている時に流れていたプレ・ショウ・ミュージック・メドレーの中で聴いた時に“やっぱりエエ曲やなぁ... 今日これ歌ってくれへんかなぁ...” と思いながらしみじみと聴き入ったものだ。 “史上最高のメロディー・メイカー” の称号は伊達じゃない。
 このレコードのUKファースト・プレス盤はレーベル面の曲名が “lonely” を “lonley” とミス・スペル表記されており、このこっ恥ずかしいミスに激おこのポールが即回収を指示したため非常にレアらしくユニオンでは5,800円の値が付いていたが、私が手に入れたのは“MANUFACTURERS PROPERTY, NOT FOR SALE” のステッカーが貼られたサンプル盤で、イギリスのセラーからその1/10以下の£2.70で手に入れることが出来て大ラッキー\(^o^)/  で、肝心の音質の方だが、LPともCDとも違う鮮度の高い音が楽しめてこれまた大満足である。良い音で聴くと名曲名演度が更にアップするのだ。それにしてもアナログの最初期プレス盤はホンマにエエ音しとるわ...(^.^)
 この曲をライヴで聴けるなら出来るだけシンプルな編成のアコースティック・セットでしみじみとメロディーの美しさを味わいたいと思うのだが、たまたま YouTube で見つけたアリソン・クラウスによるカヴァー(←この人大好き!)があまりにも自分の理想とするアレンジに近かったので一緒に貼り付けることにした。ポールのメロディーはゴテゴテ飾らずに素朴なアレンジを施した時にこそキラリと光るということを知り抜いた名演だ。この曲、ぜひともポールの生歌で聴きたいな...
NO MORE LONELY NIGHTS 1996


Alison Krauss & Union Station - No More Lonely Nights - Musicares 2012


ということで2015年のブログはこれにて終了。来年もマイペースで暴走(迷走?)すると思いますので宜しければまたお付き合いください。それでは皆さんどうぞ良いお年を(^o^)丿

Out There Japan Tour 2015 [SNE BD-R] / Paul McCartney

2015-08-29 | Paul McCartney
 今回のポールのジャパン・ツアーにおいて、オーディエンス録音CDに関しては様々な高音質盤が生み出されてきたが、その一方でDVDやブルーレイなどの映像作品に関してはスカパーのプロショット盤を除けばリリース数も少なく、内容的にも帯に短しタスキに長しといった感じで、これぞ!という決定版は存在しなかった。ただ、SNEレーベルから出た武道館ライヴCDにボーナス・ディスクとして付属していた「レット・ミー・ロール・イット」の超クロース・ショット映像が衝撃的だったので、この1曲だけでなく武道館ライヴの完全版があったらエエのになぁ...と秘かに期待していた。
 そんなSNEレーベルからブルーレイが出ると知ったのはスカパー放送直後の7月半ばで、“何でもっと早く出さんかったんやろ...???” と不思議に思いながらインフォを読むと、“日本武道館公演映像アイテムと一緒に楽しんで頂きたく思い、2015年度版のROCK SHOWを目指すべく この作品を精鋭編集、当レーベルのポール2015日本ツアー・アーカイブから厳選した特選映像のライブベスト作品。” とのこと。 “先日放送された武道館公演とは異なる映像編集で本作品の価値を下げないことを命題としてセットリスト順に各地の映像を収録することで、より完璧なライブ・ベスト&ロード・ムービー的なドキュメンタリーが完成” とある。要するにストレートにライヴを楽しみたければスカパーで、総集編的なツアー・ドキュメンタリーなら本作で、ということらしい。スカパーのプロショットとは一味違うオーディエンスの超接写映像で武道館ライヴの完全版を期待していた私としては正直言ってガッカリな商品コンセプトだが、武道館であれドームであれ、例のボーナス・ディスクのようなポールのドアップが観れるならまぁエエか...と思い、買いを決めた。
 収録されているのはジャパン・ツアーから15曲で、30曲を超えるレギュラー・フォーマットのセトリを考えるとその半分にも満たない。内訳は私が参戦した4/21京セラドームから①「マジカル・ミステリー・ツアー」、②「セイヴ・アス」、⑦「ブラックバード」、⑫「ハイ・ハイ・ハイ」の4曲、4/23東京初日から③「ジェット」、⑥「ホープ・フォー・ザ・フューチャー」、⑧「オブラディ・オブラダ」、⑮「アビーロード・メドレー」の4曲、何故か4/25東京2日目の映像は無くて、4/27東京3日目から⑪「ヘイ・ジュード」(←例の “ハウリングでポール激おこ”事件の全容がバッチリ見れます...)、⑬「イエスタデイ」、⑭「ヘルター・スケルター」の3曲、そして4/28武道館公演から④「レット・ミー・ロール・イット」、⑤「メイビー・アイム・アメイズド」、⑨「レット・イット・ビー」、⑩「リヴ・アンド・レット・ダイ」の4曲だ。ボーナス・トラックとして5月23日にロンドンのO2アリーナで行われたライヴ(←画面上ではなぜか “23 April 2015” ってなってるけど...笑)から「テンポラリー・セクレタリー」や「アナザー・ガール」など5曲が追加収録されているが、私的にはボートラは要らんからもっと武道館の接写映像を収録して欲しかったところ。ハッキリ言って本編の収録曲数の少なさをごまかすための “蛇足” 的な印象は否めない。
 収録されている映像はどれも期待を裏切らない素晴らしさで、15曲だけとはいえ、そのどれもがスーパー・ショットの連続なのだからファンとしてはたまらない(≧▽≦)  特に京セラと武道館の映像は圧巻で、曲によってはスカパーのプロショットすら凌駕する真正面からのアップ映像が楽しめるのだ(^o^)丿 ハレーションによる顔面白光りも一切なく、ポールの表情や目線までもがリアルに捉えられた超美麗映像はまなにファン必見といえるもので、画面にグイグイ魅き込まれてしまうこと間違いなしだ。





ハウリングでポールの表情が一変した瞬間↓

 
 このように映像の面では100点満点を献上したいぐらい素晴らしいこのブルーレイ盤だが、唯一不満な点は、“ポール日本ツアーの総集編” というコンセプトを意識し過ぎたのか、あれもこれもと余計な映像までゴテゴテ詰め込み過ぎなところ。ライヴに浸っている時にいきなり関係のない映像が挿入されるパターン(←オフィシャルの「赤の広場ライヴ」とか...)は私の最も忌み嫌うところだが、ここでも⑧「オブラディ・オブラダ」が終わった直後に関空到着やドーム入り、それに武道館開演前のウエーヴの様子など、ライヴに関係のない映像が数分間挿入され(BGMはペニー・レイン)、その後いきなり⑨「レット・イット・ビー」が始まるというワケのワカラン構成になっている(>_<)
 更に酷いことに、⑩「リヴ・アンド・レット・ダイ」の後にもファンのインタビュー(←こんなん要らんわ!)や武道館1曲目の「キャント・バイ・ミー・ラヴ」のプロショット映像(←何故ここに入れる???)、その後いきなり “マタ アイマショウ” が挿入されてから(笑)「ヘイ・ジュード」が始まるという、アタマおかしいんとちゃうかと言いたくなるような時系列完全無視のアホバカ編集がなされているのだ。これだけ素晴らしい映像が揃っているのだから、余計な事をせずにシンプルな編集にすればよかったのに...(>_<)  Dark McKnight だか誰だか知らないが、人間、策を弄しすぎるとロクなことはない。
 とまぁこのように不満な点もあるにはあるが、それらを帳消しにしてお釣りがくるぐらい素晴らしいクロース・ショットの数々が楽しめるこのブルーレイ盤... 恥ずかしながら “See No Evil” なんてレーベルは半年前まではその存在すら知らなかったが、一連の高音質CDをも含め、今回のポール・ジャパン・ツアーにおけるSNE諸作品の充実ぶりは特筆に値すると思う。
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One Night At Judo Arena 2015 HD / Paul McCartney

2015-08-16 | Paul McCartney
 ここ数回にわたってポールのポスト・ジャパン・ツアーを特集してきたが、今日は久々に武道館アイテム、それもスカパー音源をリマスターした究極音質SBD録音が楽しめるルビジウム・マスター盤を取り上げよう。
 昨年3月のスカパー放送直後に色んなメーカーからSBD盤がリリースされた時、私は1,000円という安さにつられてすぐにグリーンアップル盤を買ったのだが、高音がキツくて長時間聴いていると耳が疲れるなぁと思っていたところにルビジウム盤の存在を知り、物は試しと買い求めてgA盤と聞き比べてみたところ、同じSBD盤にもかかわらず耳に優しいナチュラルな音質に感銘を受け、一聴してすぐにルビジウム信者になったという次第。そういうワケで、今回のスカパー音源SBDに関しては最初からルビジウム盤一点狙いで、BIG EGGやらBROAD DISK NETWORK やらといった得体の知れないレーベルからリリースされるスカパー盤には目もくれず、一日千秋の思いでひたすらルビジウム盤のリリースを待っていた。
 そして7月も終わりに近づいたある日のお昼休みのこと、いつものように弁当を食べながらネットで色々ブート情報をチェックをしていたところ、宝盤レコードのHPでこのルビジウム盤を発見。まさに キタ━━━(゜∀゜)━━━!!! という感じである。しかも “在庫数1” ということはアップされてから半日足らずで9枚売れた(←このお店は10枚単位で仕入れて残り在庫枚数が表示される仕組みになっている)ということか...(゜o゜)  前作が好評だったせいか約1,000円アップの4,860円という強気の価格設定だが、個性豊かな音の違いが楽しめるオーディエンス録音盤とは違い、SBD盤に関しては最高音質盤が1枚あればそれでいいと考えているので、私は大慌てで残りの1枚を予約。SOLD OUT表示を見て “最後の1枚に間に合ってよかったー(^o^)丿” と大喜びしたが、まだまだ “ご予約受付中” ということで、翌日には再び “在庫数10” に戻っていた(笑)
 約1週間後に届いた盤は前作同様CD2枚とBD-R1枚の計3枚セット。スカパーを録画してある私にとってBD-Rはオマケみたいなもんで、お目当ては当然ルビジウムCDの方だ。ワクワクしながらプライマーCDプレイヤーのターンテーブルに乗せる。いよいよ待ちに待ったルビジウム武道館が聴けるのだ(^.^)
スピーカーから飛び出してきた音は文句なしの極上サウンドで、一言で言い表すとすれば “豊潤な音”。とにかく音に潤いがあって瑞々しいのだ。これはもう低音がどーのとか、音圧がどーのとか、そういうミクロ的な次元で語るべき音ではない。もちろんウチのオーディオ・システムとの相性も抜群なのだろうが、車の中で聴いても圧倒的な高音質だったので、難しい技術的な事は良く分からないが、これはやはりルビジウム効果なのだろう。ポールのライヴ史上に燦然と輝くあの伝説の一夜をこのようなチョースバラシイ音で聴けてこれ以上の幸せはない。
Can't Buy Me Love [Rubidium]


 ボーナスBD-Rの方は当然録画したスカパー放送と同じ超美麗画質。2年前にそれまで長年使っていたテレビが壊れて買い替えを余儀なくされた時は仕方なしにハイビジョンを導入した私だが、今こーやってポールの最新ライヴを鮮明な画質で観ることができ、ブルーレイ・レコーダーを買っといてホンマに良かったと思う。DVDかブルーレイかで迷っている人にはブルーレイを強くオススメします。
 尚、画面右上のスカパー・ロゴはオープニングのブルーの武道館画像で巧妙に隠してあり、視聴する上で全く違和感はない。また、番組最後に流れるエンドロール中の日本人スタッフ名は映るとヤバいのか、その部分だけは下のような静止画像のスライドショーに差し替えてある。ブート屋さんも色々大変ですな(笑)




 ということで価格アップだけが玉にキズだが、それ以外は期待を裏切らないスーパーウルトラ高音質でポールの武道館ライヴが楽しめるこのルビジウム盤... 5月から長々と続けてきた当ブログの “武道館祭り” の最後を飾るのにふさわしい、極めつけの家宝アイテムだ。
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