ポールのポスト・ジャパン・ツアー特集も何やかんやでいよいよ最終回だ。ポールはフランス公演と北欧ツアーの間に1週間だけアメリカをまわっているのだが、今日はそんな2015アウト・ゼア・ツアー北米レグの中から6月23日にシャーロッツビルで行われたライヴを収録した2種類の盤の聴き比べをやってみたい。
このシャーロッツビルというのはアメリカ東海岸にある田舎町なのだが、総人口約4万人のこの町で行われたライヴに約1万4千人が集まったというのだから、コンサート当日は町中がポール一色に染まっていたことだろう。コンサートが行われた会場の名前がこれまた変わっていて、何とジョン・ポール・ジョーンズ・アリーナというらしい。ひょっとすると他にもジミー・ペイジ・アリーナとかロバート・プラント・スタジアムとかあったりして....(←ないない...笑)。
今日取り上げる盤の1枚目は7月の初めに LH がネット音源をプレス化リリースした「アウト・ゼア・シャーロッツビル2015」だ。バーミンガム盤やマルセイユ盤ですっかり味をしめていた私は、インフォの “その極上の音質ときたら、各種日本公演に並ぶビッグ3へ格付けしたくなるほど見事な録音状態。オンな音像は当たり前、さらに2015年のポール・ライブ音源の中でも際立つウォーミーな質感。その聴き心地は掛け値なしに絶品...” という煽り文句に乗せられ、迷うことなく即オーダーしたのだった。
届いた盤は看板に偽りナシの高音質盤で、インフォには “シャーロッツビルの観客は全然盛り上がっていません... なんでこんなに淡泊なんでしょうか... はっきり言って日本公演の足元にも及びません” とあったが、私にはシャーロッツビルのお客さんたちもそれなりにライヴを楽しんで盛り上がっているように思える。あの武道館の凄まじいばかりの盛り上がりを体験してしまうと他のライヴ盤がどれもみな淡泊に聞こえてしまうのはしゃーないわ...(-。-)y-゜゜゜
私としては “盛り上がってない” というよりはむしろ “奇声の類が少ない” ため、非常に気持ち良く音楽に聴き入ることが出来るというのが率直な印象だ。田舎町でのライヴだからなのかもしれないが、お客さんたちの行儀が良くて耳障りなオーディエンス・ノイズがほとんどないのが嬉しい。元々高音質な上に私が蛇蝎の如く嫌っているホーホーやアウアウが皆無なのだから、コレはもう大当たり盤である。
それと、あまり変わり映えのしないセトリにもかかわらず私が同ツアーの色んな音源を嬉々として買っている理由の一つは、ローカル色豊かなポールのMCにある。ポールの大阪弁MCが楽しい京セラドーム公演や “ブ・ド・カ・ン!” 連呼に涙ちょちょぎれる武道館公演はもちろんのこと、客席にいるお孫さん達の前で “いつもソファーで寛いでるおじいちゃんが実はロックスター(笑)” と語って大ウケしていたバーミンガム公演など、ご当地に合わせたポールのMCを聞いているだけでもめちゃくちゃ楽しい。
ここシャーロッツビル公演で面白かったのは “Sign my butt, and I'll make it a tattoo.”(私のお尻にサインして!タトゥーにするわ。)ネタでお馴染みの “Don't read the signs” MCのコーナー(?)で、“Paul, name our dog!”(ポール、ウチのワンちゃんの名付け親になって!)に対してポールが “Penny Lane or Abbey Road?” と提案、結局オーディエンスの拍手の大きさで犬の名前は「アビー・ロード」に決定したのだが(笑)、ポールは “Here, Abbey! Come on, Abbey!” と茶目っ気たっぷりのMCで観客を笑わせていた。エエなぁ、このマッタリとしたのどかな雰囲気... (≧▽≦)
I've Just Seen A Face Charlottesville
とまぁこのように愛聴盤となったこの「アウト・ゼア・シャーロッツビル2015」だが、驚いたことにLHはその2週間後に別音源のシャーロッツビル・ライヴ盤をリリースした。題して「デフィニティヴ(決定版)・シャーロッツビル2015」。 “武道館じゃあるまいし、何でまた同じ場所のライヴを出すんやろ???” と訝しく思ったが、インフォによると “新たに登場したオルタネイト・レコーディングで、前回のリリースよりもさらに音圧を増した音像とクリアネスを前にして迷わず今回のリリースを決定” したとのこと。あれよりも音が良いってどんな凄い音やねん!と思いながら読み進むと “とにかく今回のは音像が近い。それでいて広がりのあるクリアネス。ラスティのギターがまるでサウンドボードのようなリアルさを持って迫ります!” だとぉ? うーん、コレは聴かねばならぬ。ということですっかりLHの思うツボにはまった私は2枚目のシャーロッツビル盤を買ってしまった(笑)
実際に聴いてみた印象は、とにかく “切れ味鋭いハイ上がりな音”。確かにクリアネスは抜群だが私の耳にはちょっとキツ過ぎる感じで、ギターの音がキンキンというか、かなり金属的に聞こえるのだ。そこで物は試しと聴き慣れた先行盤との聴き比べをやってみることにした。2台のCDプレーヤーにそれぞれの盤をセットして同時にプレイし、プリアンプの切り替えスイッチで両者の違いを確かめようというものだが、やってみると単体で聴いている以上に2枚の違いが露わになった。
先行盤の方は中低域に厚みがあり高域はややおとなしめ、後発盤の方はブリリアントな高域が耳につきすぎて中低域がやや薄っぺらく感じられたのだ。例えるなら前者がT&J的な音作り、後者がピカデリー的な音作りと言えば分りやすいと思うが、LHインフォにも “ウォーミー派には「Out There Charlottesville 2015」を、クリアネス派には「Definitive Charlottesville 2015」をおすすめ” とあったように、これは音の優劣の問題ではなく好みの問題だろう。私はどうやら “ウォーミー派”(←形容詞warmに –yを付けたwarmy なんて言葉、実際の英語にはないLHの造語なのだが、アナログ・テイストな温かみのあるサウンドを形容する言葉としてはこれ以上しっくりくるものはない...)らしく前者の音が好みなのだが、みなさんはどうですか?
Eight Days A Week Charlottesville
Eight Days A Week Definitive Charlottesville
このシャーロッツビルというのはアメリカ東海岸にある田舎町なのだが、総人口約4万人のこの町で行われたライヴに約1万4千人が集まったというのだから、コンサート当日は町中がポール一色に染まっていたことだろう。コンサートが行われた会場の名前がこれまた変わっていて、何とジョン・ポール・ジョーンズ・アリーナというらしい。ひょっとすると他にもジミー・ペイジ・アリーナとかロバート・プラント・スタジアムとかあったりして....(←ないない...笑)。
今日取り上げる盤の1枚目は7月の初めに LH がネット音源をプレス化リリースした「アウト・ゼア・シャーロッツビル2015」だ。バーミンガム盤やマルセイユ盤ですっかり味をしめていた私は、インフォの “その極上の音質ときたら、各種日本公演に並ぶビッグ3へ格付けしたくなるほど見事な録音状態。オンな音像は当たり前、さらに2015年のポール・ライブ音源の中でも際立つウォーミーな質感。その聴き心地は掛け値なしに絶品...” という煽り文句に乗せられ、迷うことなく即オーダーしたのだった。
届いた盤は看板に偽りナシの高音質盤で、インフォには “シャーロッツビルの観客は全然盛り上がっていません... なんでこんなに淡泊なんでしょうか... はっきり言って日本公演の足元にも及びません” とあったが、私にはシャーロッツビルのお客さんたちもそれなりにライヴを楽しんで盛り上がっているように思える。あの武道館の凄まじいばかりの盛り上がりを体験してしまうと他のライヴ盤がどれもみな淡泊に聞こえてしまうのはしゃーないわ...(-。-)y-゜゜゜
私としては “盛り上がってない” というよりはむしろ “奇声の類が少ない” ため、非常に気持ち良く音楽に聴き入ることが出来るというのが率直な印象だ。田舎町でのライヴだからなのかもしれないが、お客さんたちの行儀が良くて耳障りなオーディエンス・ノイズがほとんどないのが嬉しい。元々高音質な上に私が蛇蝎の如く嫌っているホーホーやアウアウが皆無なのだから、コレはもう大当たり盤である。
それと、あまり変わり映えのしないセトリにもかかわらず私が同ツアーの色んな音源を嬉々として買っている理由の一つは、ローカル色豊かなポールのMCにある。ポールの大阪弁MCが楽しい京セラドーム公演や “ブ・ド・カ・ン!” 連呼に涙ちょちょぎれる武道館公演はもちろんのこと、客席にいるお孫さん達の前で “いつもソファーで寛いでるおじいちゃんが実はロックスター(笑)” と語って大ウケしていたバーミンガム公演など、ご当地に合わせたポールのMCを聞いているだけでもめちゃくちゃ楽しい。
ここシャーロッツビル公演で面白かったのは “Sign my butt, and I'll make it a tattoo.”(私のお尻にサインして!タトゥーにするわ。)ネタでお馴染みの “Don't read the signs” MCのコーナー(?)で、“Paul, name our dog!”(ポール、ウチのワンちゃんの名付け親になって!)に対してポールが “Penny Lane or Abbey Road?” と提案、結局オーディエンスの拍手の大きさで犬の名前は「アビー・ロード」に決定したのだが(笑)、ポールは “Here, Abbey! Come on, Abbey!” と茶目っ気たっぷりのMCで観客を笑わせていた。エエなぁ、このマッタリとしたのどかな雰囲気... (≧▽≦)
I've Just Seen A Face Charlottesville
とまぁこのように愛聴盤となったこの「アウト・ゼア・シャーロッツビル2015」だが、驚いたことにLHはその2週間後に別音源のシャーロッツビル・ライヴ盤をリリースした。題して「デフィニティヴ(決定版)・シャーロッツビル2015」。 “武道館じゃあるまいし、何でまた同じ場所のライヴを出すんやろ???” と訝しく思ったが、インフォによると “新たに登場したオルタネイト・レコーディングで、前回のリリースよりもさらに音圧を増した音像とクリアネスを前にして迷わず今回のリリースを決定” したとのこと。あれよりも音が良いってどんな凄い音やねん!と思いながら読み進むと “とにかく今回のは音像が近い。それでいて広がりのあるクリアネス。ラスティのギターがまるでサウンドボードのようなリアルさを持って迫ります!” だとぉ? うーん、コレは聴かねばならぬ。ということですっかりLHの思うツボにはまった私は2枚目のシャーロッツビル盤を買ってしまった(笑)
実際に聴いてみた印象は、とにかく “切れ味鋭いハイ上がりな音”。確かにクリアネスは抜群だが私の耳にはちょっとキツ過ぎる感じで、ギターの音がキンキンというか、かなり金属的に聞こえるのだ。そこで物は試しと聴き慣れた先行盤との聴き比べをやってみることにした。2台のCDプレーヤーにそれぞれの盤をセットして同時にプレイし、プリアンプの切り替えスイッチで両者の違いを確かめようというものだが、やってみると単体で聴いている以上に2枚の違いが露わになった。
先行盤の方は中低域に厚みがあり高域はややおとなしめ、後発盤の方はブリリアントな高域が耳につきすぎて中低域がやや薄っぺらく感じられたのだ。例えるなら前者がT&J的な音作り、後者がピカデリー的な音作りと言えば分りやすいと思うが、LHインフォにも “ウォーミー派には「Out There Charlottesville 2015」を、クリアネス派には「Definitive Charlottesville 2015」をおすすめ” とあったように、これは音の優劣の問題ではなく好みの問題だろう。私はどうやら “ウォーミー派”(←形容詞warmに –yを付けたwarmy なんて言葉、実際の英語にはないLHの造語なのだが、アナログ・テイストな温かみのあるサウンドを形容する言葉としてはこれ以上しっくりくるものはない...)らしく前者の音が好みなのだが、みなさんはどうですか?
Eight Days A Week Charlottesville
Eight Days A Week Definitive Charlottesville