shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Budokan April 25, 2017 The Movie / Paul McCartney

2017-06-12 | Paul McCartney
 この1ヶ月ほど、“ポール日本公演ブート祭り” みたいな感じで一人盛り上がっている。先週あたりからIEM(イヤモニ)のSBD録音盤やIEMをAUD録音とミックスしたいわゆるひとつのマトリクス盤がぼちぼち出始めてきてはいるが、ガチのAUD録音盤と映像DVD/BD-Rに関しては主要各メーカーほぼ出揃った感がある。ファンとしては嬉しい悲鳴だが、私の財布も同時に悲鳴を上げている(>_<)
 今回のジャパン・ツアー、セトリを見れば前回前々回とそれほど大きな変化はないのだが、「エイト・デイズ・ア・ウィーク」→「マジカル・ミステリー・ツアー」→「ハード・デイズ・ナイト」と変わったオープニング曲や毎回ファンが楽しみにしている “ハツ コーカイ”曲など、注目ポイントは少なくない。私は残念ながら今回のライヴには参戦出来なかったので、2013年や2015年のように“行った日のブート全部集めるもんね”というワケにはいかない。そこでとりあえず映像作品に絞ってライヴの全体像を把握することにした。
 まずは2017年最初のステージとなる4/25の武道館公演だが、最初に買ったのはNEMOという未知のレーベルから出たBD-R + DVD-R + CD-R 3点セット。これはライヴから数日とたたないうちにヤフオクに出ていたもので、レーベル名といい(笑)美辞麗句を散りばめたメーカー・インフォといい胡散臭さ満点だったが、一日でも早くポール武道館公演を観てみたいという好奇心には勝てず落札。BD-Rの映像自体は確かにHDクオリティで綺麗なモノだったが、1曲終わるごとに画面が真っ暗になるというアホバカ編集は完全に興醒めで、最後まで観るのに苦痛すら伴うクソゴミ盤だった。唯一の救いは付属のCD-Rの音質が予想よりも良かったことぐらいか... やっぱり知らんレーベルに手ぇ出したらアカンね。
 NEMOのリベンジにと買ったのがNANKER RECORDのBD-Rだ。このレーベルは前回の来日時に武道館や京セラの映像をクロース・ショットとステージ・ショットの2種類ずつ出しており、そのどれもが私的にはかなり満足のいく出来だったので今回も大丈夫だろうと考えて購入。ヤフー・カード新規入会特典の5,000ポイントのおかげでたったの1,000円で買えたのが嬉しい(^.^)
 映像はこのレーベルらしくアリーナ・ショットとスタンド・ショットの2種類のディスクが用意されているが見ものは当然アリーナ・ショットの方だ。時々前の人の頭が映り込む箇所はあるものの、NEMOのような不快な編集はされていないので安心してポールに見入ることができる。例のSGTコスプレ軍団が登場する場面では連中を避けてポールだけを映しているが、これって肖像権か何かの問題なんかな? まぁどうせこのチャプターはスキップボタンで飛ばすのでどーでもエエけど。
 ということでGWの頃はNANKERのBD-Rで一応満足していたのだが、5月の半ばにワンダーラストHPの新着情報で見たピカデリーDVDのサンプル映像にビックリ(゜o゜)  オーディエンス・ショットとしてはこれ以上は望めないんじゃないかと思えるくらいポールのアップ連発で、コレを買わずに何を買う?というレベルの衝撃的な映像だ。こんな神映像DVDが1枚3,600円、4公演全部買っても15,000円でお釣りがくるのだからホンマにありがたい。
 届いた盤は全編がサンプル映像通りの超クロース・ショットで、ポール・ファンならその一挙手一投足に目が釘付けになること間違いなし。これまでもピカデリーの来日公演DVDはほとんど全て買ってきたが、手ブレがひどくて酔いそうになった2013年盤や至近距離まであと一歩迫りきれずに寸止め状態だった2015年盤に比べ、今回の2017年盤は手ブレ白とび極少で至近距離ショット満載の見事な映像作品に仕上がっているのだ。
 この盤はアリーナから2台、スタンドから1台という3カメラ・ミックスの編集になっているので、ポールがステージ中央に立とうが、ステージ右手でピアノに向かって歌おうがカメラを切り替えて最適なアングルからライヴを楽しめるところがいい(^.^)  1カメだとどうしても単調な映像になってしまうし、角度によってはライトの加減でポールの顔が白光りしてしまうのが避けられないからだ。この3カメ体制ひとつをとっても有象無象の他メーカーとは激しく一線を画しているし、SGTコスプレ軍団のシーンがバッサリとカットされているのも嬉しい。武道館公演最大の汚点と言うべきこの小っ恥ずかしいだけの「ファン・オン・ステージ」をキレイさっぱりカットしたピカデリーはファンがブートに何を求めているかをよく分かってるなぁと感心させられた。
【額の汗までクッキリ】

【ナンジャコリャァア!】

【ツギノ キョクハ...】

【お約束の ETタッチ】

【モウソロソロ...】


 音声の方は別の音源をシンクロさせてあるとのことだが、ブラビアを核とするウチのAVシステムでは申し分のないド迫力サウンドが楽しめた。中でも私が一番気に入っているのは「ラヴ・ミー・ドゥ」で、会場全体が一体となった手拍子が武道館独特の音響効果と相まって絶妙なマッタリ感を生んでおり、この曲の新たな魅力に気付かせてくれた私的ベスト・ヴァージョンだ。
 これだけ完成度の高い映像作品なので欲を言えばブルーレイで出してほしかったところだが、贅沢を言い出したらキリがない。そういうワケで、ピカデリー・サーカス・レーベルが “ポールのスペシャリスト” としてのメンツをかけてリリースした “映像良し、編集良し、音声良し” のこのライヴDVDは4・25武道館を体験できなかった私にとってはかけがえのない1枚なのだ。
Paul McCartney / Love Me Do 25 April 2017 Nippon Budokan TOKYO JAPAN

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