津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■茶道・萱野家文書

2021-06-09 09:24:01 | オークション

                        肥後古流古田(萱野)家伝来◆細川光尚 書状軸装

              

 茶道肥後古流古田(萱野)家に伝来したとされる、在国する父・忠利の体の具合を報告する萱野夕庵宛の光尚へ対しての礼状である。
初代は古田織部正の弟だとされるが、代々萱野を名乗ってこられた。そして当代に至り、茶道・古田流の門を閉ざされた。
子の書状は小倉時代のものか、肥後入国後のものなのか特定するにはヒントが少ない。なんとなく島原の乱以降のもののように思えるが如何だろうか・・
 
出品者により次のように釈文が添えられている。

                今度ハ切々御気
                具二申越候故あんど申候。以上
                一昨廿二日御状一入

                具加披見候。越中様
                御気色よきの御事
                目出度候。又尋
                度候。日限頃廿六迄候。
                又尋御座候ハハ其方ハ
                今度之太儀二
                ゆるゝと
                や春ませ可申候。以上
                      肥後(花押)
                  廿四
                  夕夜老

 

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■150石取りの収入

2021-06-09 08:13:05 | 歴史

 あるところで50歳ほどの女性が、ご実家は150石取りだと話しかけてこられた。
「処で1石はいくらと解釈すれば良いのか」と聞かれる。5万・7万・10万と時代によって違いますねと答えたところ、「えっ、7万だと年収1,050万ということですか」「ここから家来の給金を支払うんですよね」と驚かれている。

 あゝ間違って理解されているなと思い、150石がとれる土地の支配権を与えられているのであり「四公六民」で4割がお宅の実収ですよとお話しすると「じゃあ60石ということですか、じゃあ420万⁇」と絶句された。
「いろいろ附課税があるから45~50石位でしょう」というと、「え~っ、知らなかった」と呆然としておられた。

 こういう理解をしている方は非常に多い。森田誠一氏著の「歴史滴録」には、ある小説家の「300石取りの侍が・・・凶作で120石しか収入がなく」という文章を紹介して、時代物小説家ではない作家の理解というものはこのようなものかと書いている。

 先祖附を読んで差し上げる機会が時々あるが、このあたりのことは特に注意してお話することに努めている。

 

 

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