大日本赤誠会愛知県本部ブログ版”一撃必中”

当ブログは金銭目的ではなく、飽くまでも個人的な主義主張(思想や言論の自由)を表現する場として開設しています。悪しからず!

ブラックホール”J1144” 降着円盤 70億光年先で輝き?最も明るく?最も急速に成長 銀河の全恒星の7000倍輝く!

2022年06月27日 10時39分47秒 | 宇宙 月、火星、惑星探査 ビッグバン パーサヴィアランス インジェニュイティ

ケンタウルス座 南天の明るい星座。日本では星座の半分程度しか見えない場所が多く、全体が見えるのは西表島以南。有名なのは所謂南十字星。

──70億光年先で輝き、1秒ごとに地球1個分の質量を呑み込んでいる
オーストラリアなどの国際研究チームが、巨大かつ非常に明るいブラックホールを発見した。地球からみてケンタウルス座付近に位置し、「J1144」の記号で呼ばれている。地球から約70億光年という遠距離(観測可能な宇宙の約半分の距離に相当)にありながら、かんたんな望遠鏡さえあれば地球からも観察できるほどの明るさだ。
超大型のブラックホールのうち、非常に明るい可視光線を放つ天体をクエーサーと呼ぶ。今回発見されたこのクエーサーは、天の川銀河のすべての恒星を合計したものよりも約7000倍明るい光を放っている。豪ABCニュースは、「それゆえ、適した望遠鏡があれば自宅の裏庭からも目にすることができる」と紹介している。チームを率いたクリストファー・オンケン博士は英ガーディアン紙に対し、具体的には30~40センチ大の手頃な望遠鏡があれば観察可能だと説明している。
J1144は、オーストラリア国立大学のクリストファー・オンケン博士率いる国際チームが発見した。「J114447.77-430859.3」または簡易的に「J1144」の名で識別されている。査読前のプレプリント(が6月9日付で発表され、オーストラリア天文学会の発行する科学ジャーナル『Publications of the Astronomical Society of Australia』への論文掲載が申請されている。

★ 明るいブラックホールとは
ブラックホールが光を放つとは不思議だが、これは「降着円盤」と呼ばれる現象によるものだ。ブラックホールの中心部は光を呑み込むため漆黒だが、その周囲には引き寄せられたガスやほかの天体が環状に漂っている。この部分を降着円盤という。ガスは中心部に向かって落ちるなかで、回転しながら円盤状を形成し、重力と激しい摩擦により極度の高温となる。こうして可視光線を含む電磁波が放出される。
オンケン博士はこのクエーサーについて、過去90億年間でもっとも明るく、かつ最も急速に成長しているブラックホールだと説明している。その質量は、実に太陽30億個分に相当するようだ。宇宙ができた138億年前にはこのような巨大ブラックホールが多く生成されたが、それ以降は発生の頻度が下がっており、若いブラックホールではここまで巨大なものはめずらしい。チームは過去60年間に発見されたほかの天体と比較したが、90億歳よりも若い天体としては、これほどまでに明るいブラックホールはほかに存在しなかったという。
明るいブラックホールということは、それだけ急速に成長していることを意味する。より多くのガスやほかの天体を降着円盤として引き寄せ、早いペースで吸収していると推測できるからだ。J1144は毎年、太陽80個分に相当する質量を吸収していると推測される。秒換算では、1秒ごとに地球1個を呑み込んでいる計算となる。

★常識の逆をいく調査方針で成功
現在のところ、J1144が同年代のほかのブラックホールよりも急激に成長している理由はわかっていない。博士はひとつの可能性として、2つの大きな銀河同士が衝突し、ブラックホールの成長を促したのではないかと考えている。
今回の発見は、従来の固定観念に抗うことで生まれた。一般に、天の川銀河の盤面付近は非常に天体の密度が高いため、入り組んでいて天体の観察が難しいとされる。新たな天体の発見を試みる場合、この領域を極力避けるのが常識だった。そこで博士らは、調査があまり行われてこなかったこの領域をあえて選び、観察を試みたのだという。こうしてチームは、J1144のほかにも、異常に明るいといえるクエーサーなど活動的な天体を80個ほど発見することに成功した。
これら非常に明るい天体は、ほかの星の研究にも役立つと期待されている。オンケン博士は豪科学ニュースサイトの『コスモス』に対し、「遠距離にあるこのような明るい天体は、私たちの近くにある星系をより深く理解したい際に、天の川銀河周辺のガスを突き抜けて輝くヘッドライトとして使うことができます」と語っている。

@丁度勉強会でも話題にしたブラックホールですし、飛び切りのクエーサーと言う事ですが、我が国の位置関係からして天体望遠鏡で観察することは無理かもしれません。まあ兎に角、この大宇宙には想像を絶する未知の世界が広がっています。人類同士、一つしかない命を賭けて殺しあっている場合ではありません。