爆発反応装甲(英: Explosive Reactive Armour , ERA)は、反応装甲(Reactive Armour)の一種。ARAT=エイブラムス・リアクティブ・アーマー・タイル
戦車などの補助装甲として使用される装甲板で、2枚の鋼板の間に爆発性の物質を挟んだ構造をしている。具体的には、爆発反応装甲に敵弾が命中すると、爆発反応装甲が爆発して浮き上がり、敵弾の爆発が分散され、戦車の本体の装甲には傷が付く程度にダメージを下げる。そのため、この装甲を備えた戦車の周囲に立っている味方の兵士を死傷させるなど、問題点が指摘されている。
M1 エイブラムスの砲塔前面装甲は、避弾経始を考慮しているものの、それまでの第2世代主力戦車に見られた流線型の砲塔ではなく、傾斜を施した平面で構成されている。
装甲材は、M1が対HEAT対応の空間装甲、M1A1が対HEAT・対鉄弾芯APFSDS対応の無拘束セラミックス、M1A1(HA)/M1A2が対タングステン/劣化ウラン弾芯APFSDS対応の劣化ウランプレートと、徐々に向上強化されている。
M1A1の導入は1985年から始まり、1987年初めから、M1A1向けに、砲塔正面と車体正面の装甲内に網状の劣化ウランを組み込む装甲強化パッケージの提供が始まった。
1991年の湾岸戦争においては、未改修のM1A1の大多数に対して、この劣化ウランプレート(劣化ウラン装甲材)を装着する改修が急遽実施されている。M1A1をさらに改良したM1A2は、さらに防御力の強化が図られ、アメリカ軍向けには試作車両を含む77輛が生産された。改修計画SEP(System Enhanced Package)は1999年から始まっており、旧型となった一部のM1やM1A1は、M1A2やM1A2 SEPに改修されている。このウランプレートを装着する改修を受けた車両はM1A1(HA)として区別される。
@ちなみに、我が国でも10式戦車以降の装甲車両にはERAやNERA(非爆発性反応装甲)が付加できる設計になっています。