P-3Cの後継機で、量産機配備間もないP-1↑であるが、2020年代以降の潜水艦の静粛化、高性能化及び行動海域の拡大に対して哨戒機の対潜能力の優位性を確保するため能力向上のための研究が行われている。 具体的には、機材のCOTSリフレッシュ、情報融合能力を有した戦闘指揮システム、レーダーや光学及び音響センサーの信号処理技術の研究などである。2013年(平成25年)度から研究試作を開始しており、2016年(平成28年)度内に所内試験を終える予定である
米比定期合同演習、日比災害救助合同演習が22日、フィリピンのパラワン島で同時に開催された。フィリピン軍の装備と軍人の訓練水準は米日を大きく下回り、この二つの演習では脇役にすぎないと分析されている。これは米日が将来的に南シナ海に介入し、南シナ海で巡視と訓練を実施するため、事前に現地の環境に慣れるための演習に見える。
米日比、南シナ海で中国対抗の下準備か?
どちらの演習も、人道支援を口実としている。中国軍事専門家の李は、「人道支援、災害救助は口実だ。P-3Cの主な作戦目的は哨戒と巡視で、フィリピンは将来的に米日と南シナ海で対潜・作戦・海上巡視の部隊を組もうとしている。3カ国はすでに暗黙の了解に達している。米国は日本に対して、フィリピンの第一列島線の南端の海峽の封鎖に協力し、フィリピンから提供される多くの空軍・海軍基地を利用するよう求めている。米日はまず、バシー海峡やバリンタン海峡などの海峽を通過する中国を妨害することを約束する。次に一定の装備、例えばP-3C対潜哨戒機や10隻の巡視船を提供することで、フィリピン軍の海と空の実力を強化する」と分析した。
3カ国の協力、中国の潜水艦の脅威に
米比合同演習はフィリピン付近で実施されたが、実際には米国が舞台に上がり主役を演じる演習だった。米国が近年「アジア太平洋リバランス」戦略を提唱していることから、今回の演習は米国が南中国海の主権問題に介入するための戦略的な手配と目されている。
李は、「米日比が同じ装備を使用し、演習により連携を強化すれば、中国海軍、特に潜水艦の南シナ海の出入りの深刻な脅威となる。P-3Cは同じデータリンクと通信システムを持ち、一国が関連情報を捕捉すればその他の二国と情報共有し、南シナ海で共同作戦を展開できるからだ。フィリピンは現在、海上巡視能力が低いが、P-3Cを手にすれば広い面積を高速で巡視・捜索できるようになる。しかもP-3Cは対潜能力が高く、中国の潜水艦の南シナ海における行動の大きな脅威になる可能性がある。同時にP-3Cは高い攻撃能力を持ち、対潜のほか水上のターゲットや岩礁の目標物を攻撃できる」と指摘した。しかし李は、中国も対策を講じると判断した。これには装備の発展、最新の戦術・戦法の利用と訓練が含まれる。
@現有P-3C 101機。 P-1 10機(80機調達予定)。