中国では最近、連続爆破事件など不穏な動きが続いています。これについてフランスの日刊紙“フィガロ”は、絶望した中国人が、暴力で中央政府に挑み始めたと指摘しました。フランスの日刊紙、フィガロは最近、中国で発生した連続爆破事件に言及。これは外国の脅威がもたらしたのではなく、中国国内の絶望主義者が起こしたと指摘しました。さらに内モンゴルで続くデモやアラブの民主化の影響などで、中国の指導者は不安におびえているとも分析。5月の末、江西省、撫州市の銭明奇容疑者は、連続爆破事件を起こし、本人も死亡。事件の裏には、2回も家を取り壊されたうえ、10年陳情しても何の結果も得られなかったという絶望がありました。去年の9月、やはり撫州市で同じ理由で3人が焼身自殺しています。
時事評論家 伍凡さん:「中国人は最初 耐えていました。お上にひざまずいて、哀願しました。それでも何ら反応がなくて、焼身自殺 首つり自殺に走りました。中国人は気づいたのです。哀願しても意味がないと激しい抵抗、暴力で暴力にあらがう、それが今 歩んでいる道です」このような絶望テロ主義はどのように生まれたのでしょうか。ある香港メディアはこう分析します。いわゆる“過激な事件”の裏には、利益が侵されても、まともに取り合ってもらえない悲劇があります。その悲劇は、官僚の腐敗や政府の暴力行為、不公平な司法などと切り離せません。つまり、当局の行為こそが過激な事件の原因だというのです。
中国では最近、おかしな現象が尽きません。四川大地震の真相を調査していた艾未未さんが失踪。毒ミルク事件の被害児童の親は裁判で有罪になり、四川大地震の被害を大きくさせた手抜き工事の責任を追及していた犠牲者家族も弾圧されました。武漢市の徐武さんは陳情を続けていたため、精神病院に送られました。ほかにも、人権派弁護士の失踪などが絶えません。
北京大学 蘇明元教授:「この30年 共産党は腐敗し、無実を訴える陳情者の数は30年前の2万人強から破竹の勢いで急増し、今では3000~4000万人です。人が絶望の淵に追い詰められれば共産党打倒を叫ぶだけでなく、いつでも共産党打倒を行動に移すでしょう」連続爆破事件の前には、庶民による警察官殺傷事件や裁判官銃殺事件なども発生。彼らはみな、英雄扱いされています。しかし個人の抵抗では、共産党のやり方を変えられないと専門家は指摘。
時事評論家 横河さん:「被害者にとって最も重要なことは共産党の本質を見極めること。共産党を脱退し、大勢の脱退も助けて共産党を解体させれば根本的に解決できます。被害者がそうすれば国 民 自分にとって、大いに利益になります」
現在、共産党と関連団体からの脱退を公にした人は9,621万2,108人。また先日、中国で“共産党が退陣し 人民が立ち上がる”というスローガンの風船が上(あ)げられ、話題になりました。
@まさに清朝末期と社会情勢が酷似してきました。外面(そとづら)だけは、一見すると経済大国、しかしその内実は惨憺たるもののようです。開放政策といいつつ、血の粛清と弾圧を一党独裁の肉とするシナ共産党の断末魔がみられる日も近いかも。