あるきメデス

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山陽路3日間の旅② 錦帯橋のある城下町 岩国へ(山口)(その1)

2014-05-14 22:54:02 | 国内旅行
 2014年5月8日(水)
 == 岩国 錦帯橋と岩国城周辺を巡る ==

 前泊した広島駅南口のビジネスホテルを8時に出る。広島駅8時20発のJR山陽本線
下り電車に乗り、9時12分に岩国駅に着いた。
    

 ちなみに、錦帯橋(きんたいきよう)で知られる岩国市は山口県の本土東端にあり、広
島県大竹市に接している。

    
 駅前から新岩国駅行き防長バス「きんたい」号に乗り、9時46分に錦帯橋バス停で下
りた。今日は、日本三名橋の一つで「奇跡の名橋」とも呼ばれる錦帯橋と、岩国城の周辺
を半日足らずで巡ろうという計画である。

 橋のそばにある岩国市観光協会で、錦帯橋入橋料、岩国城ロープウェイ乗車料、岩国城
天守閣入場券のセット割引券(940円)を求め、錦帯橋際に行く。


 橋を渡る前に、橋の架かる錦川の左岸下流側から5連の木造アーチ橋の様子を眺める。
橋の向こうの城山には、岩国城天守閣が望まれた。


 錦帯橋は、周防(すおう)岩国領の第3代領主、吉川広嘉(きっかわひろよし)により
延宝元年(1673)の創建。その後の流出と再建を経て現在に至り、岩国のシンボルと
して親しまれている。

 橋の長さは193.3m、五つの橋径間は各々約35mあり、ヒノキ、ケヤキ、赤松、ヒ
バ、クリ、カシの木材で造られ、世界で唯一、構造力学上も純粋な木造アーチ橋だという。

 その美しさは江戸時代中期から評判で、歌川広重や葛飾北斎、司馬江漢などにより描か
れ、国の名勝に指定されている。




 清流や周辺の新緑などを眺めながら橋を渡り、対岸の右岸に行く。橋のたもとには、日
本一のソフトクリーム100種類があるという店や、岩国寿司などの食事処があった。


 その前を直進すると広い公園のような新緑みずみずしい緑地が広がり、正面に吉川広嘉
公の銅造が立っていた。
        

 右側園路の少し先に、山口県文化財「香川県長屋門」がある。香川家は岩国藩五家老の
一つ。香川正恒が元禄(1688~)前期に建立したと伝えられ、江戸時代の武家門造り
の典型的な建物という。


 その先は「日本の歴史公園百選」の一つである吉幸(きっこう)公園。

 左手石垣の傍らから大噴水が噴出し、園内のクスノキなどの淡い新緑がみずみずしい。



 右手は、江戸中期の中級武家屋敷の数少ない遺構、国指定文化財の「旧目加田家住宅」。
邸内のりっぱなアヤメが花を開いていた。
    

 岩国藩が藩財政の立て直しの一環として宝暦8年(1758)に実施した、戸別に三株
の楮(こうぞ)の植え付けを義務づけた「軒別三株楮」ゆかりのコウゾの古木も残る。
    

 正面の城山にある岩国城へのロープウェイの山麓駅横には、陶磁器やガラス工芸品、甲
冑、刀剣、書画などを展示しているという岩国美術館があるが入館はせず、岩国城に上が
ることにした。



 ロープウェイは20分間隔で運行しており、10時40分発に乗る。


 眼下の吉香公園や城山南面の柔らかな新緑などを眺める間もわずか、3分ほどで山上駅
に着いた。


 天守閣へは土道の遊歩道と舗装された車道とがあるが、往路は遊歩道を進む。城山一帯
は岩国自然休養林になっていて、遊歩道も豊富な森林に覆われている。
    
 5分ほどで天守閣を囲む広場に着いた。

 岩国城天守閣は、吉川広家により慶長13年(1608)に築城されたが、元和元年
(1615)には江戸幕府の一国一城令で破棄され、現在の天守閣は昭和37年
(1962)、錦帯橋付近からの景観を考え旧天守閣より南へ約50mのところに、古
地図をもとに再建されたという。
      

          
 天守閣に入り、館内に展示されている刀剣や鉄砲、「日本の名橋」の写真などを観覧し
ながら最上階の4階へ。
      


 「物見」と呼ばれる展望台に出ると、眼下の吉香公園や錦川の流れ、錦帯橋をはじめ、
霞む瀬戸内の海や島々などが一望できる。周辺の、木々ごとに違う新緑の彩りも気持ち
よい。




 天守閣を出て築城当時の旧天守台の石垣のそばに回り、見かけの美しさより構造力学上
の安全性に重点置いたという、反りの無い直線的な隅どりの石垣を見る。


      
 帰路は、城山の稜線北側を回る舗装された車道を進む。右カーブした下部に、「大釣井
(おおつるい)」と呼ぶ大きな井戸がある。

 慶長13年(1609)の築城当時に造られたもの。非常時の武器弾薬などの収納とと
もに、敵に包囲された場合の脱出口を備えだ井戸だったとも伝えられているという。

 その先のヒノキ林では、神社仏閣などの檜皮葺(ひわだぶき)屋根の材料として使われ
る檜皮を採取しているらしい。はがれた皮は10年ほどでもとの状態に戻るという。

 ロープウェイの山頂駅前に戻る。駅周辺の広場「城山おもしろぱあく」にからくり時計
があり、時を告げるとき、中の人形が動き出すとのこと。
      
 11時55分になったら動き出し、メロディも流れた。




 12時発の下りロープウェイに乗り、山麓に戻った。(続く)




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