中国人観光客の爆買いが話題になっている。観光立国を目指そうとする日本は、中国人ビザの緩和を進めている。中国人に日本に来てもらい、直に日本を知って貰うことは良いことだ。中国の報道機関も、こぞって日本賞賛を繰り広げている。
日本に対する国民の悪感情を解消しようとしているように見える。
だが、日本人はこんな手のひら返しのような態度に、どの程度、納得するのだろう。
この際、納得するしないはどうでも良いことで、中国人を大歓迎すれば良い。そして、一方では、警戒を怠らないことが大切だ。
ブームに乗り遅れるなと、中国に進出した企業は、手を引くのに苦労しているし、中国一辺倒に舵を切った韓国は、今や完全に中国に牛耳られている。
関係が深くなれば、相手の言うことを聞くしかないのは、「かかあ天下」の原理だ。
始めは喜ばせて生活圏を奪い、餌で言いなりにする。犬の調教と同じだ。
「いや別に 僕は その あの・・・ ♪ パピプペ パピプペ パピプペポ うちの女房にゃ 髭がある」こんな歌を知る人も少なかろうが、戦前のサラリーマンの歌だ。
中国の本質は、漁船事件の時の駐在日本人の逮捕や、反日デモであり、それが効かなければ、今度は、「押してもダメなら引いてみな」と、露骨な笑顔で迫ってきている。
中国人観光客に喜んで、ビザを緩和したり、ホテルを建てたりして、それで日本が回り出したとたん、また何時でも、日本叩きをすれば、中国人民は面白いように、その日から反日になる。中国の笑顔に、今もまた、鼻の下を伸ばして進出しようとする企業がある。
中国人は二者択一だ。中国共産党はそれを心得ているから、自信たっぷりに日本賞賛に回っている。今現在は、「笑顔攻撃」なのだ。その証拠に、軍備拡張、海洋進出、覇権挑戦などは、一分たりとも手を緩めていない。
また、AIIB推進に英国を抱き込んだのも、外交のツボを押さえたのであり、これも、相手の欲を利用して、目標を達成させる高等戦術だ。
乗った英国もしたたかで、これは麻雀の戦いだ。日本のような理詰めの将棋の戦いではない。
麻雀の場合、誰かが役マンで積もると見越したら、必要も無いのに鳴いたり、上家の安手にわざと振り込んだりもする。手を読み、態度を読む、全方位の駆け引きだ。
中国生まれの麻雀だが、結構、欧米で受けたし、日本人も本気になれば強い。
政治も経済も、麻雀ルールであることを再認識して、相手の腹を読み切って、ニコニコと付き合うべきだろう。