魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

潮干狩り

2015年03月02日 | 占いばなし

射手座の土星のせいか、このところ、国内外ともに、何とも言い様のない事件が多い。
その中で、面白くて無責任に話せそうな話題は、大塚家具の内輪もめだ。
占い的にも、かなりハッキリ解る関係がある。

娘の久美子氏は長女となっているが、おそらく長子長女だろう。記者会見の日に「今日は私の誕生日です」と言っていたから、魚座だ。父の勝久氏は牡牛座。
二人は親子だけに、よく似ているところがある。相性も悪くないはずだ。
どちらも自信家で、気位が高く、信念を貫く。それが長所でもあり短所にもなる。

大塚家具は、二代目ではあるが、父勝久氏の一代で築いた会社と考えて良いだろう。
大量宣伝で地位を築いたのは、いかにも三碧らしいやり方だ。
また、美と所有の牡牛座ならではの分野、家具であることも幸運だった。
ただ、家具はインテリアのカニ座と、その裏、山羊座の「動産」分野と考えられる。

家具が山羊座の分野と考えられるのは、人を能力人材と考える、山羊座の物理思考が、会社経営や政治家に向くように、妻や家族さえも家具の感覚でいることに表れる。
もちろん、山羊座自身は他の人の感覚を知らないから、この意味が解らないし、人を愛する気持ちや哀感など、様々な情も持ち合わせている。ただ、よく吟味すれば、どうにも即物的なのだ。

山羊座の作家や作詞家が多いのも、物や時間の事柄を並べることで、読者に感情を呼び起こす環境を提供できるからだろう。
なかでも、家具という視点では、小坂明子の「あなた」の歌詞「もしもわたしが家を建てたなら・・・」は、実にストレートに、山羊座の感性を表している。

その山羊座と相性の良い牡牛座は、家具や陶器に拘る人が多く、趣味も、安定感がある上質な物を好む。
だから、牡牛座の勝久氏が上質の商品提供に拘るのは当然で、それが高度成長期からバブルの時代にマッチしたのだろう。バブル崩壊後に会員制にしたのも、富裕層の囲い込みによって、自分の信念の生き残りを図ったのであり、それが当たった。

ところが、勝久氏の運の転機が57歳前後に来た。つまり、そこから運が逃げた。
自分自身の能力の変化と、時代の変化が同時に来たことで、「おまえは既に死んでいる」状態になったのだ。

自動車人間で言えば、父勝久氏はエンジン。娘久美子氏はボディーS。
エンジンは現実的で現金。ボディーは信仰心でセオリーに拘る。
父勝久氏はたたき上げの商売人、サービスと人気で生きるのに対し、娘久美子氏は学者であり、師匠に従い、セオリーを実現しようとする求道者だ。
同類で、感情では相性の良い親子でありながら、生きるすべが真反対だ。

この他にも、娘久美子氏が魚座であることで、重要なことは、世のムード、トレンドだと考えることも影響している。父勝久氏からしてみれば、目の前の人が見えていないと思えるのだろうが、逆に、大量のハマグリがとれる潮干狩りが、気づいたら、満ちてくる潮に囲まれていたということもあり得る。

どちらも、間違いではないし、果たして、娘久美子氏で立て直せるか疑問だが、やはり、老いては子に従いではなかろうか。