魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

職人の灯

2011年11月12日 | 日記・エッセイ・コラム

ホンダのロボット、2代目「ASIMO」は、時速9㎞で走るそうだ。
人の歩行速度は、大体、時速4㎞だから、その倍以上のスピードだ。
不動産広告の、駅から徒歩「1分」は80m。
暗算の速い人や、何事も確認する人なら、何も今さら考えることではないのだが、時速九キロって、百メートルを何秒で走るんだっけ?

えーっと、時速9㎞は時速9000mだから~、60秒の60倍3600秒で9000m走るんだ。
と言うことは・・・1秒で2.5m走るわけで~、40秒で100mか。
100m世界記録の4倍以上もかかるんだ。そうすると100m選手ってスゴイなあ・・・

でも、逆算して時速にすると、わずか36㎞。
人間は、40~80㎞の人力の自転車にもかなわないということか。

2代目「ASIMO」は、人が来たらぶつからないように避けるそうだけど、時速9㎞の全速力でも、避けられるのだろうか。
100m選手でも、街中の歩道を全速では走れないだろう。増して、それ以上の能力がありながら、不安定な自転車で、歩道をライトも付けずに走れば、ぶつからないわけがない。

自転車ブームで、無法な自転車が増え、その筋のルールが厳しくなった。(だから、ブームは嫌なんだ
自転車に、車道を走らせるようにするのは解るけれど、そうは言っても、自転車は自動車と比べれば人間に近い動きをする。

自転車に車道を走らせるなら、自転車と自動車運転手のアイコンタクトが出来るように、是非、自転車だけは右側通行にして欲しい。
車か人かではなく、性質も考えて、智恵のあるルール作りをして欲しい。

職人と商人
世界中が「ASIMO」に驚嘆する反面、何で原発にロボットが使えなかったんだと、バカにする意見も少なくない。
韓国では、「何のために作るのか、ただの玩具だ」と言う意見も多かったそうだ。

ところが、その韓国では、先頃、ロボットオペラと称して、イタリア公演し、喝采を浴びたとの記事があった。「オズの魔法使い」を、三体のロボットと、ドロシー役の人間が演ずる舞台だが、写真と記事で推測する限り、せいぜい、台車で動く受付ロボット程度だ。

しかし、確かに、ドロシー以外の登場人物は間であり、ロボットを出演させるのは理にかなっている。

つまり、日本のもの作りは、技そのものを極めることを目標にする職人魂だが、韓国は、あり合わせの技術をいかに利用して「お金」にするかに着眼する商人魂だ。

職人や芸術家にすれば、心を理解しない商売人の無神経がガマンならないし、商売人からすれば、金にもならない物を作るのは、バカや子供のすることになる。

昔の映画、モジリアーニの生涯を描いた「モンパルナスの灯」の中で、大金で絵を買いに来たアメリカの実業家が、化粧品のラベルに使うと言うので、極貧のモジリアーニは断ってしまう。