魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

求む臥竜

2011年11月19日 | 日記・エッセイ・コラム

日本がTPP交渉参加を打ち出した途端、環太平洋が音を立てて動き出した。だから、前に進むべきなのだ。
(「山に進む」)

アメリカの言うグローバル経済とは異なるが、近代国家、経済障壁などの解消は、時の趨勢であり、大転換時代の必然だ。
TPPに反対する人は、津波警報を聞きながら家に止まっている人だ。今はとにかく、全ての事情を置いて家を飛び出すしかない。

実際に飛び出してみると、満を持していた状況が、大きな音を立てて目の前に出現した。

カナダやメキシコが参加表明し、韓国が騒ぎ出した。
何よりも大きなことは、中国が焦って、態度を変えたことだ。
日本を含むアジア諸国を、古代の夢で見下して、横柄な態度を取り始めていた中国が、急に低姿勢になった。

日本は、日本が思っている以上に、大きな存在であり、同時に、一国で中国を相手に出来るほどの、腕力はない。
今、正に、「経済三国志」が始まったのだ。

TPPは、単なる経済問題ではない。少なくとも米中は「覇権」を争っているのであり、日本も死活の崖っぷちに立っている。
アメリカとの交渉は、甘くはない。厳しいことは初めから分かっている。しかし、だからと言って、中華帝国の過酷な支配に隷属するのか。中国の正体は、もうハッキリ見てしまった。

TPPだけに依らず、中国の譲歩を引き出し、アジアから世界までをバランスの取れた秩序に導くための重要な役割が、日本にかかっている。これは誇大妄想でも驕りでもない、現実だ。
米中の中に立てるのは日本であり、それ以上に、ASEANなどの弱小国だ。そして、武力に依らないことを立前とする日本こそが、その弱小国と連帯することが出来る。

250年目の大異変、大転換の中で、国内事情に合わせて、対外交渉をするようなゆとりは既に無いのだ。
国内事情は、外的な状況に無理にでも合わせるしかない。農業や福祉など、個別の問題から考えるのではなく、これから先、日本はどんな姿で生きていくのかの覚悟を定め、それに合わせて、構造を変えていく。今ある物が無くなる議論をしている余裕は無い。

占い的に観れば、小さな朗報?がある。
中国は、ヤギ座の冥王星の影響で、アメリカがテロ戦争で消耗し弱体化したように、10年内に弱体化する。
また、アメリカも80年代のように、日本にゴリ押しできる立場でもない。
しかも、最悪状況の日本からは、まもなく疫病神の土星が去っていく。