魯生のパクパク

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非常食日本

2010年02月05日 | 日記・エッセイ・コラム

オバマ大統領が就任早々、韓国車を非難している時、日本叩きをされないことに日本人は皆安心して、中には得意になっている人達さえもいたが、オバマ大統領の心理を読み違えていると思った。

オバマ大統領が、具体的に韓国車をあげて、アメリカ車しっかりしろと言っていることの本音が解らないのだろうかと、気にかかったが、日本でもオバマブームの最中であり、誰も思い至らなかったようだ。

アメリカで大した脅威でもない韓国車を、何度も名指しすることに不思議がる意見はあったが、本音のターゲットが日本車であることは、認識されなかった。

アメリカ国内に浸透し、雇用責任も果たしている日本車が狙われるはずがないと、皆思いたがっていた。日本車が狙われていると思いたくなかった。

オバマ大統領は生い立ちから、(それを何と呼ぶのか知らないのだが)人種や国家を超える人間主義的な自由主義者、と思われ勝ちだが、
むしろその逆に、強いナショナリストであっても不思議ではない。
アイデンティティーの曖昧な人ほど、何かへの帰属に目覚める。
日頃、日本のことをぼやいている人が、外国に行くと俄然、愛国者になったり、日の丸が好きになるように。

ナショナリストを疑う典型的な例が、核廃絶を訴えた「世界で初めて核を使った国」と言う、いかにも説得力のありそうな表現だが、負い目と見せて、実は自負であることを包み隠すものだ。
美人が「私、ブサイクなので」と言えば、たいていの人が腹を立てるだろう。

いや、違う、そんな単純な自意識ではない。
美人が、「私、美人だから何時も苦労するんです」という言い方だ。
美人が、自分のことを正面切って美人と言うほど、図々しくはないだろうと思うから、それを冗談と聞く。だから、腹を立てるわけにはいかないけれど、笑えない。・・・それに近い。

つまり居直った正当化で、先ず非難を交わし、核廃絶を強調する。
三碧ならではの見事な言い回しだが、やっぱりどこかがおかしい。
笑えない冗談だ。(にもかかわらず世界中が喝采したのだが)

別に、原爆の話を出さなくても、事実、最大の核保有国なのだから、
「我が国が率先して削減していく」だけでよかったはずだ。
わざわざネガティブ要因を見せた事自体、実は、何はともあれの、アメリカへの潜在的自負心と見ることは出来ないだろうか。

どこの国も、民主党と言う名の党は、思い込みを杓子定規に適用する。
人間的な現実感がなく、解りやすい行動をとる。
オバマ以上に、クリントンは日本に対して、頭デッカチで、文化人類学的な偏見があったように思えるが、どうも、家庭の事情を改善するために、手近な日本を絞り上げることは、オバマでも同じようだ。
日本に勝利した民主党には、日本はいまだに都合の良い女。占領地なのかも知れない。