転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



昨夜は、私にしては久々に、テレビを本気で観た。
夜10時25分から、教育テレビで『第34回俳優祭』が放映されたからだ。

実は公演前に、音羽会のほうから案内を頂戴していたので、
行けるものなら観に行きたかったのだが、今のところ、私はまだ、
芝居見物を自分ひとりの都合で決められる境遇ではない。
十年後には、「ちょっと歌舞伎座行って来るわ」
と言えるようでありたいなぁ。
(おもな内容は、こちら→第34回俳優祭

やはり私としては、今回の最大眼目は『白雪姫』だった。
玉三郎の白雪姫、幸四郎の王子、豪華過ぎて目が眩んだ。
さらに、主演クラスがズラリと並んだ七人の童たちも。
硬軟自由自在の仁左衛門(お父上にソックリで驚きました)は、
実に多彩な、ホンモノの舞台人だなと感じ入ったし、
白雪姫が亡くなったと泣く場面で、ひとりだけ恐れげもなく、
股の間からフンドシを出して涙を拭いていた左団次は、相変わらずだった。
また、団十郎が継母、海老蔵が鏡の精、の組み合わせも秀逸だった。
飛び六方で森へ向かう魔女なんて最高だ(爆)。
顔は『黒塚』のおばーさんみたいだったし。

音羽屋の旦那さん(菊五郎)扮する北千住観音、
凄すぎて開いた口が塞がらなかった。人間国宝の至芸(爆)。
遠目で、ん?ジュディ・オングみたいなの?と思ったが、
アップになったら、美輪様みたい・・・と思い直した(殴)。
今度から歌舞伎座に行くときに、日比谷線に乗るとしたら、
「北千住」行きが来ただけで、私は悶絶できるだろう。
♪つぎは、北千住、北千住………、
という、旦那の節回しが、当分の間、頭の中を占拠しそうだ。
「山鹿灯籠踊」の、♪よ~へ~ほ~、も一緒に(爆)。

この作品は、32年前に歌右衛門の主演で初演されたのが始まりだが
(畏れ多くて演出がつけられなかった、とは音羽屋の旦那の述懐)、
スタッフの中に、先代辰之助の名が、「振付」で出ていて、
ちょっと、切なくなってしまった。
俳優祭に燦然と輝く名作『白雪姫』(爆)は、
菊五郎が脚本を書き演出をし、辰之助が振り付けたという、
ゴールデンコンビによる制作だったのだっっ(T.T)。

Trackback ( 0 )



« 本日の愚痴 靴下・選挙 »