WSJ紙取材、習主席「新型の大国関係の構築という正しい方向を堅持」
人民網日本語版 2015年09月23日13:38
人民網日本語版 2015年09月23日13:38
習近平国家主席は22日、公式訪米を前に米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」の書面インタビューに応じ、中米関係、アジア太平洋や世界の問題における両国の協力、両国民の交流、グローバル・ガバナンス・システムの整備、中国経済情勢、中国の全面的な改革深化、外国企業の対中投資、中国のインターネット政策、反腐敗などの質問に回答した。人民日報が伝えた。
アジアインフラ投資銀行の設立、グローバル・ガバナンス構造の整備などに関する質問に、習主席は「グローバル・ガバナンス・システムは全世界が共に構築し、共に享受するものであり、特定の国が独占してはならない。中国にそのような考えはないし、そのようにすることもない」と表明した。
地域・国際問題の処理における中国の政策的立場などに関する質問に、習主席は「中国は独立自主の平和外交を遂行しており、世界平和を維持し、共同発展を促進するために努力することを望んでいる。現代世界において中国が自国のことのみ考えることは不可能であり、世界が良くて初めて中国も良くなる。世界経済の回復と、国際社会や地域の紛争問題の政治的解決を後押しし、様々なグローバルな問題や試練に対処する場に、中国は常にいる。これは国際社会の希望であり、中国の責任でもある」と強調した。
中米両国は共に国連安保理の常任理事国であり、世界と地域の平和・安全を維持する重要な責任を担い、幅広い利益を共有している。中国側は米側と連携して世界的、地域的な重大な問題に対処することを望んでいる。中米は朝鮮半島やイランの核問題、パレスチナとイスラエルの和平交渉、気候変動、重大な感染症など国際社会や地域の問題およびグローバルな試練への対処の面で緊密な調整と協力を行ってきた。国際・地域問題を処理する際、中国は平等、公平、正義を堅持し、和を以て貴しと為すことを提唱し、平和的交渉による問題の政治的解決を主張してきた。国際・地域問題の処理においては、物事自体の是非曲直によって立場と政策を決定すべきだ。われわれは他国の内政に強行的に干渉することに賛成せず、多くの事は協議して進めるべきだと考えている。どれほど大きな困難、どれほど複雑な状況に遭遇しようとも、国際社会は決意を固め、平和への努力を粘り強く続けるべきだ。
南中国海、サイバーセキュリティー、中米関係の維持に関する重大な問題についての質問に、習主席は「中米関係を見るには、大局を見る必要がある。両国間の溝のみに目を向けてはならない。南沙(英語名スプラトリー)諸島は古来中国の領土であり、われわれはこれについて十分な歴史的根拠と法理上の根拠を持つ。南沙の一部駐屯島・礁での中国の建設活動と施設のメンテナンスは、いかなる国にも影響を与えず、標的にもしておらず、行き過ぎた解釈をするべきではない。中国側の建設活動は主に人員の作業・生活条件を改善するとともに、国際公共財・サービスを提供し、南中国海の航行の自由と安全を一層維持するための助けとなるものだ」と強調した。
中国はサイバーセキュリティーの揺るぎない擁護者だ。中国はサイバー攻撃の被害国だ。中国政府は企業秘密窃取行為にいかなる形でも参加せず、これを奨励せず、支持しない。企業秘密の窃取であれ、政府に対するサイバー攻撃であれ違法な犯罪行為であり、法律と国際条約に基づき取り締られるべきだ。中米双方はサイバーセキュリティーにおいて懸念を共有しており、われわれは米側との協力強化を望んでいる。
中国の国防政策に関する質問に、習主席は「中国はかねてより防御的国防政策と積極的防御の軍事戦略を遂行してきた。中国による国防・軍整備の強化はみだりに武力を用いるためではない。われわれにそのような考えはない。国土以外に中国はアジアにいかなる軍事基地も持たず、軍を駐留させていない。中国は大国であり領土領海領空が広大であり、長い国境線を持ち、国防建設への一定の投入を保持する必要があり、適切な規模の軍隊を保持する必要もある。平和的発展を堅持する中国の決意をはっきりと示すため、私は少し前に兵力30万人の削減を宣言した。中国は永遠に拡張せず、覇権を唱えないと早くから約束している。歴史はこの点をすでに証明しているし、これからも証明し続ける」と述べた。
中国経済の状況に関する質問には「中国経済は依然合理的範囲内での運営を維持している。中国に必要なのは経済発展の質と効率の向上、経済発展に存在する不均衡、不協調、持続不能な問題の解決であり、これはさらに安定し、さらに遠くまで進む助けとなる。われわれは経済発展方式の転換、経済構造の調整を加速しており、イノベーションによる駆動、消費による牽引を一層重視している。こうした問題を解決することで、中国経済を再生させ、力強い発展の原動力を維持したい」と強調した。
反腐敗闘争などに関する質問には「反腐敗は世界各国が直面する共通の課題であり、民衆の望んでいることだ。中国共産党は問題に向き合い、過ちを正す勇気があり、自己浄化、自己革新に長けている。反腐敗に休止符はないと私は述べた。われわれはゼロ容認の態度を変わらず堅持し、厳しい処罰の手を緩めず、腐敗や汚職があれば必ず取締る」と指摘した。
中米両国民の交流に関する質問には「国と国との交流は人々に始まる。中米両国民の交流と友情には長い歴史がある。早くも230年以上前、米国の商船『エンプレス・オブ・チャイナ』が遙々中国に到達した。70数年前、日本軍国主義の侵略に対して奮起して抵抗し、反撃を加える中国の人々の闘争において、米国の人々は正義心から迷わずに中国に来てわれわれを助けてくれた。36年前、中米は国交を樹立し、両国民の友好交流の新たな1ページを開いた。事実が証明するように、中米両国の友好は時空を超えることができる」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2015年9月23日