新型コロナウィルス禍に対して、日本が「意外に健闘しているように見える」原因は何だろうか?
原因の第一は、激甚な犠牲者を出している欧米諸国とのみ比較しているからだ。東アジア諸国と比較すれば、日本はフィリピンに次ぐワースト2位で、中国にも韓国にも劣っている。(昨日5/30付け当ブログ記事参照)
その他の原因は何だろうか?
想定①日本はPCR検査に異様なほど消極的だから、新型コロナ感染の事実が不明のまま亡くなられた人々の数が、データに反映されていないからではないか?
想定②日本人は律儀で、かつ「お上」の言うことに従順な人が多いから、罰則を伴わない自粛要請でも効果が大きいのではないか?
想定③日本人は清潔好きで、屋内では靴を脱ぐし、手洗いやマスク着用の習慣が根付いている。また、公衆の場での挨拶はお辞儀で、握手やハグや接吻等の接触の習慣があまりないからではないか?
上記の想定①は、ある程度事実だろうと思うけれど、欧米諸国との100倍程度の差を説明するには桁が及ばないだろう。
想定②及び③は、一部で該当しているかも知れないが、誤差の範囲内ではなかろうか?
そして、想定①も②も③も、日本に限らず東アジア諸国全体が「健闘している」事実を説明することが出来ない。
児玉龍彦先生等の研究チームは、国内で新型コロナウィルスに感染した人々の血液中の抗体を測定した結果、抗体の現れ方が、一般的な感染時には見られない特異性があることが判明した、という。(デモクラシータイムスの動画20200516付「コロナと闘う戦略図~抗体検査で見えたこと」参照)
血液中などにある「免疫グロブリン」と呼ばれる抗体には5種類があるそうだ。一般的な感染時には、先ずIgMという抗体が発現して細菌やウィルスと闘う。次にIgGという本格的な抗体(=液性免疫の主役)が作られる。
ところが今回の測定結果では、多くのケースでIgGがIgMを上回る形でいきなり検出されている、という。
この結果について児玉龍彦先生は、かなりの日本人が既に新型コロナウィルスに対して、ある程度の免疫を持っているとしか考えられない、と。
2003年のSARS流行以降、東アジアでは何度かコロナファミリーとも言うべき類似の風邪ウィルスが流行したが、それで作られた免疫システムが新型コロナウィルスに対しても有効に働いているのではないか、という仮説を述べられている。
この仮説が立証されるならば、東アジア諸国が(欧米に比較すれば)「健闘している」原因として説明することが出来る。
ただし、この仮説が立証されたとしても、新型コロナウィルスを侮ることはもちろん出来ない。
上記の測定結果でも、少なからぬケースでは一般的な感染時と同様にIgMが先ず発現していて、このケースでは重症化(細胞免疫の暴走)の傾向がある、という。
また、新型コロナウィルスは変異が非常に速いから、日本を含む東アジアの人々が持っているかも知れない免疫?も効果を失うようなウィルスに変異するかも知れないのではないか。
児玉龍彦先生は、抗体検査とPCR検査を早急に拡大実施し、特に医療関係者とライフライン関係者には重点的に検査して、感染者と非感染者を分けて、経済を止めない感染拡大防御策を進めるべき、と提言されている。先生の切々たる心情には、胸の痛みを覚えてしまう。
原因の第一は、激甚な犠牲者を出している欧米諸国とのみ比較しているからだ。東アジア諸国と比較すれば、日本はフィリピンに次ぐワースト2位で、中国にも韓国にも劣っている。(昨日5/30付け当ブログ記事参照)
その他の原因は何だろうか?
想定①日本はPCR検査に異様なほど消極的だから、新型コロナ感染の事実が不明のまま亡くなられた人々の数が、データに反映されていないからではないか?
想定②日本人は律儀で、かつ「お上」の言うことに従順な人が多いから、罰則を伴わない自粛要請でも効果が大きいのではないか?
想定③日本人は清潔好きで、屋内では靴を脱ぐし、手洗いやマスク着用の習慣が根付いている。また、公衆の場での挨拶はお辞儀で、握手やハグや接吻等の接触の習慣があまりないからではないか?
上記の想定①は、ある程度事実だろうと思うけれど、欧米諸国との100倍程度の差を説明するには桁が及ばないだろう。
想定②及び③は、一部で該当しているかも知れないが、誤差の範囲内ではなかろうか?
そして、想定①も②も③も、日本に限らず東アジア諸国全体が「健闘している」事実を説明することが出来ない。
児玉龍彦先生等の研究チームは、国内で新型コロナウィルスに感染した人々の血液中の抗体を測定した結果、抗体の現れ方が、一般的な感染時には見られない特異性があることが判明した、という。(デモクラシータイムスの動画20200516付「コロナと闘う戦略図~抗体検査で見えたこと」参照)
血液中などにある「免疫グロブリン」と呼ばれる抗体には5種類があるそうだ。一般的な感染時には、先ずIgMという抗体が発現して細菌やウィルスと闘う。次にIgGという本格的な抗体(=液性免疫の主役)が作られる。
ところが今回の測定結果では、多くのケースでIgGがIgMを上回る形でいきなり検出されている、という。
この結果について児玉龍彦先生は、かなりの日本人が既に新型コロナウィルスに対して、ある程度の免疫を持っているとしか考えられない、と。
2003年のSARS流行以降、東アジアでは何度かコロナファミリーとも言うべき類似の風邪ウィルスが流行したが、それで作られた免疫システムが新型コロナウィルスに対しても有効に働いているのではないか、という仮説を述べられている。
この仮説が立証されるならば、東アジア諸国が(欧米に比較すれば)「健闘している」原因として説明することが出来る。
ただし、この仮説が立証されたとしても、新型コロナウィルスを侮ることはもちろん出来ない。
上記の測定結果でも、少なからぬケースでは一般的な感染時と同様にIgMが先ず発現していて、このケースでは重症化(細胞免疫の暴走)の傾向がある、という。
また、新型コロナウィルスは変異が非常に速いから、日本を含む東アジアの人々が持っているかも知れない免疫?も効果を失うようなウィルスに変異するかも知れないのではないか。
児玉龍彦先生は、抗体検査とPCR検査を早急に拡大実施し、特に医療関係者とライフライン関係者には重点的に検査して、感染者と非感染者を分けて、経済を止めない感染拡大防御策を進めるべき、と提言されている。先生の切々たる心情には、胸の痛みを覚えてしまう。
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