みつばやま小零庵だより

宇宙の塵、その影のような私ですが、生きている今、言葉にしたいことがあります。

穂を孕む頃

2014-07-23 13:48:55 | 八郷の自然と風景

長雨にウンザリしていたが、梅雨が明けたら今度はムッとするような猛暑。日中の屋外作業は、老痩躯の私には危険な季節だ。

朝4時過ぎに起きる頃、ヒグラシが鳴きだす。着替えたり板戸を開けたりしている内に、明るさが広がってくる。

ホトトギスやホオジロ等々、野鳥たちの歌声を聞きながら飼犬のユキと散歩する頃には、すっかり明るくなって、ヒグラシの声は鎮まる。今朝はオオタカとサシバも鳴いていた。

鶏舎にも お早う! と声を掛けて給餌。気温はまだ22~3度だろうか。野良仕事はこの時間帯と夕方しか私には出来ない。

菜園の苺の株分けと植え付けを先日無事に終えたので、残った古株を片付けた。しっかり根を張った株の片付けは、それなりに一苦労だけれど、終わってさっぱりした跡を見ると気持がいい。小豆と人参の発芽を確認し、胡瓜とツルムラサキを少々収穫。

庵前の草取りもしたら6時半を過ぎた。愛車を駆って田んぼ用水ポンプ機場へ。途中あちこちで人影が動いている。畔の草刈り等に精出しているのだ。

Dscn0761 ポンプ運転操作をし、大きな唸り声を上げてポンプが動きだし、周りの田んぼへ送水を開始したのを確認すると、何だか嬉しくなる。田んぼは出穂期だ。これから1ヶ月近く、田んぼが一番水が必要な時期だ。

Dscn0757 鮮やかな青田だった田んぼが、穂を孕むようになると、その色が少し変わってくる。穏やかな色になってきたような気がする。母の色になるのだ。稲に近付いて見ると、茎の外皮を突き破るように穂が覗き出している株を見つけた。

機場を囲うフェンスに蔓を絡ませてヒルガオが咲いていた。退治するには厄介な草だけれど、園芸種の花にはない清らかな美しさに見入ってしまう。

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