無題

2007-07-26 09:39:00 | Weblog

俺の言い分を信じてもらえるなら。


それは全部、俺の中の魂の黒い方がしでかした事だったんだ。

白い方がその間、何をしていたのかっていうと、

・・例によって寝てたんだ、

それでなけりゃ寝ぼけてたかのどっちかさ。


黒い方は黒い方で小心者のくせに

どうしたって突っ走っちまって止めようにも止まらない時がある。

坂道を転がっていく薄汚れた雪球みたいなものさ

いやもっと、思い詰めてる分タチが悪いとも言えるな。


・・・・・で、どこまで話したっけ?

まだ何も話していなかったか?



そうだよ、俺は悪魔に魂を売るつもりである晩に、

十字路に出掛けたんだ。

他に売るものなんかなかったからさ。


そんなことにつきもののすったもんだがあって、

細かいところは端折るけどな、つまるところ

俺は白黒パンダみたいな魂を抱えて

暮らしていく羽目になったって訳さ。


最初のパンダが白かったのか黒かったのかなんてもう、

俺にはわからない。何だろう?

そんな善悪とかじゃないんだ、ただ白か黒か、ってだけで。


そうそう、それで、その黒い方がしでかした事だったな。



今でも覚えてるんだが、最後に飲んだ夜にあいつは

「友達に戻れそうだな」って言った。


それで終わりだ、

もうこれ以上、話すことはないよ。

コメント (1)
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