まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第5番「葛井寺」~西国三十三所めぐり3巡目・番外(新型コロナと札所)

2020年04月18日 | 西国三十三所

緊急事態宣言が全国に広がって最初の週末。

タイトルには西国三十三所めぐりと書いているが、これはわざわざ出かけたということではなく、私のご近所の話。

18日は近くの内科医(個人でやっている開業医)で生活習慣病の定期的な検査を受けたのだが、こうした状況下で院内も厳戒態勢を敷いていた。受付にて検温、血圧測定を行い、待合室の長椅子も真ん中の部分にテープでバツ印をつけて仕切ったり、主治医の先生に絶対に診てもらわなければならない体調不良があるわけではないので看護師の方が間を取り次ぐ形で処方箋の段取りをしてもらったり、何とか「医療崩壊」を防ごうという取り組みが見られた。

またもう一つ、別の病院にて睡眠時無呼吸症候群の治療を行っているのだが(これも生活習慣病やなあ)、空気を鼻から気道に送り込むCPAP(シーパップ)を使用して、その使用時間や使用時の無呼吸回数、気圧などを記録したSDカードを毎月病院に持参して、データを見てもらったり先生のヒアリングを受けている。

それもこうした状況下なので、今月初めて通院ではなく、電話による診療となった。これは厚生労働省が特例として認めた措置だそうで、私のように継続して治療を行っていて、症状が安定している場合についての対応だという。現在のCPAPは通信機能があり、病院のパソコンでもリアルタイムのデータを取ることができる。こちらも月1回の通院で、料金は次回の支払いでよいとのこと(ただし、来月もどうなっているかわからんけど・・・とは先生の話)。

なおCPAP、睡眠時無呼吸症候群の「対処療法」としては効果的なのだが、このところの新型コロナウイルス患者の治療でも注目されている。肺に安定して酸素を送り込む人工呼吸器として、CPAPを改造した装置が欧米で投入されているのだとか。

・・・さて、葛井寺の話である。検査が終わった後、自宅に戻るのに少し散歩がてら訪ねた。そういえば毎月18日は本尊十一面千手観音像の御開帳の日である。普段であれば西国三十三所ツアーも含めて参詣者もそれなりに来る。またこれからは藤の花の時季にもなってくる。

そして正門。西国三十三所霊場会からもすでに告知されていたので知っていたが、緊急事態宣言の発令を受けて御開帳は中止との掲示がある。また5月1日~6日の特別拝観も中止とあった。門は開いていて外陣での参詣はできるが、それでも「必ずマスク着用」との強いお願いである。

境内には人の姿もほとんど見えない。藤井寺駅への近道として境内を通り抜け、本堂の前でちょこっと手を合わせる人がたまにいるくらいだ。

また、人との接触を避けるということで、手水からは柄杓が撤去されているし、本堂の鰐口を撞くための紐も取り除かれている。とりあえず手だけ合わせる。

納経所も普段は本堂の中にあるが、今は外の小屋に出ている。朱印を求める人が本堂の中で密集しないようにとの対策である。立札には「前後の間隔を開けて並ぶように」「必ずマスク着用(未着用の方は受付しない!)」、「朱印は可能な限り書き置きにて」という注意書きが出ている。今回はついでで境内をのぞいただけで、先達用の納経軸に朱印をいただく予定もなく、こういう対応なのだなというのが見られて情報になった。もっとも、この時に他に朱印を求める人の姿もなかったが。

神社仏閣はいわゆる行政からの休業要請の対象にはなっておらず、境内で普通に手を合わせるだけなら「3つの密」の状況ではないのだろうが(これを言うと総理夫人が宇佐神宮に・・・いや、何でもない)、受け入れる側も大変な気遣いである。

西国三十三所の各札所にもさまざまな影響が出ているようで、拝観時間の短縮や納経所の閉鎖、各種行事の延期、中止が相次いでる。緊急事態宣言が全国を対象に発令されたことで新たに措置を取った札所出ている。また、四国八十八所霊場会のサイトを見ると、札所ごとの対応が一覧になっている。18日時点の状況を見ると、半数以上の札所で納経所が閉鎖されているようで、中には「閉山」の文字もある。「閉山」とはどういうことだろうか。境内には入れるがお堂の扉が閉まっているのか、あるいは境内そのものにも入れなくなっているのか。

こうした中でも各寺院では新型コロナウイルスの終息、人々の病気平癒を願って日々祈祷しているという。やはりここは御仏の力にすがることも大切かな。

せめて、この藤の花が満開を迎える時には、何か明るい話題が出てほしいものだが・・・。

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