まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第2番「紀三井寺」~西国三十三所めぐり3巡目・9(秋の和歌浦)

2019年12月15日 | 西国三十三所

海南から紀勢線で紀三井寺に移動する。駅から歩いて10分足らずで門前に着く。

山門の下で入山料200円を支払い、境内に入る。山門下と合わせてここから231段の石段が続く。案内板には坂の紹介が書かれているのだが、何やら見慣れぬ記載がある。この石段の「登段最速記録」というもので、タイムは21.9秒。陸上100メートル走の元日本記録保持者で五輪にも出場した青戸慎司さんだという。ただし「無謀な挑戦はおやめください」とある。

後で知ったのだが、2018年にこの石段を上がるタイムを競うイベントが初めて開かれたそうだ。今年も1月に行われ、いずれも100人以上が参加したという。最速の男女それぞれに「速駆王」、「速駆姫」の称号が与えられるそうだ。西宮戎神社の福男選びとはまた違った「種目」になるが、来年もやるかはわからないが、上りに自信のある方は参加されてはいかがだろうか。

さて私はそうした競走とは無縁で、石段は黙々と上がるのだが、紀三井寺の場合は途中に立ち寄りができるので苦にはならない。紀三井寺の由来となった清水やら、塔頭寺院にある波切不動明王や身代り大師など、手を合わせるスポットがいろいろある。

本堂のある境内に着く。絵画教室か、スケッチする人がちらほら見える。青空も広がっているし、寺のお堂や、あるいは高台から見る秋の和歌浦を描くのにぴったりの天気である。

本堂にてお勤め。参拝者から見て左手にあった納経所が右手に移っている。西国1300年の記念印がまだだったので押してもらうが、それだけ2巡目との間隔が開いていたわけだ。

紀三井寺に来ると本堂の対面にある仏殿は立ち寄り必須である。巨大な金ぴかの千手観音像は好き嫌いが分かれると思うが、はるか昔に制作された仏像も、できた当時はこのような姿をしていたものだと考えると、これはこれで信仰の対象である。

仏殿3階からの展望も紀三井寺の楽しみの一つである。先ほど訪ねた禅林寺の辺りは見えないとしても、海べりの製鉄所やマリーナシティから、和歌浦、片男波というところ、さらには和歌山市街を見渡せる。

これで紀三井寺を終えて帰途に着くことにする。来る前は和歌山駅近くの大衆酒場に行こうかとも考えていたが、そのまま大阪に戻ることにする。帰りは変化をつける意味でバスで南海の和歌山市駅に向かう。

到着して、これも驚いた。現在改装工事進行中である。2020年4月の開業に向けてのことで、複合施設は「キーノ和歌山」という。JRの和歌山駅側と比べて寂れていたイメージの和歌山市駅周辺の活性化につなげたいところである。

南海の駅も仮営業中のようだが、ここから特急サザンの指定席車に乗る。特急車両ならばと、打ち上げ用に1本仕入れる。まあ、大衆酒場が特急車内に場所を変えた形で・・。

途中で淡輪の海を見たり、堺では古墳の世界遺産登録を祝うラッピング車両に出会ったりして、日のあるうちに大阪に戻る。

西国三十三所の3巡目も4分の1を過ぎた。記念印は何とか記念行事の期間中にコンプリートしたいので、またいろいろかこつけて回ることに・・・。

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