まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

セントラムに乗車

2010年01月20日 | 旅行記D・東海北陸

雨晴海岸にいるうちに明るくなった高岡の空。氷見線で高岡に戻ったころにはすっかりと青空が広がり、太陽も柔らかな姿を見せてくれた。地元の人にとってはありがたいことだろう。

Dscn6895高岡で少し時間を作ることにして、駅の南口から歩いて10分ほどの国宝・瑞龍寺に参詣する。富山前田家の菩提寺であり、重厚な造りの伽藍構成の建物が並ぶ。

Dscn6903青空が広がるが凛とした寒さはあり、それが境内に入ると余計に身が締まるように思う。しばらく境内を散策した後、駅に戻る。時間があれば万葉線に乗車するとか、高岡の古い町並みを見て回ることもできるのだが、今回は富山市内がメインということで移動する。そろそろ街中に向かう人も多かった。

08_3さて、これから乗るのが「セントラム」である。正しくは富山地方鉄道の軌道線であるが、これまで大学前~富山駅~南富山駅前をちょうど三角形に走っていた路面電車について、街の中心部に当たる丸の内~グランドプラザ前~荒町の間に新たに線路を敷き、この区間を含めて「環状線」として運転するというものである。旧JR富山港線を利用した「ポートラム」に続き、路面電車を交通の軸に据えた富山の新しい街づくりの顔として期待されるという。

Dscn6907富山駅から路面電車乗り場に向かうとちょうどその「セントラム」用のLRT車両が停車していたので迷わず乗り込む。

Dscn6921窓には「2009.12.23 DEBUT!」という大胆なシールも貼られ、何というのか、この街の新たな意気込みというのを感じる。

Dscn6908車内はクロスシートありベンチシートありで、ちょうど昼前の時間だからかほどよい混雑ぶり。早速シートに腰を落ち着けて走りを楽しむ。

Dscn6912丸の内までは従来の軌道を走り、ここで左折する。ここからは単線である。「環状線」とは言うものの「内回り」「外回り」という区別はなく、半時計回り(結局は内回りということになるのかな)のみの運転である。それでも、富山城の堀端を通ったり、街の中心部の大きな建物の前に出たりと、中心部を抜けていくコースどりはなかなかのものである。これまでありそうでなかったコースというのかな。

Dscn6911乗車は1回につき200円ということだが、面白いので結局富山駅前まで一周し、もう半周した国際会議場前で下車。車内をよく観察すると、同じように一周以上している人もいるし、何本も列車を待って「これに乗りたかった」と係員に話をしていたお年寄りもいて、注目度の高さがうかがえるところだ。もっとも、一周といっても直線距離で1キロ四方の環状線。20分もあれば終わってしまうので、これは本当に気軽なアクセスとして楽しめるのではないか(もっと欲をいえば、1回100円にでもすればより乗車が増えると思ったりもして・・・)。

Rscn6918ちょいと絵になるかなと思ったので、「セントラム」と富山城天守閣(復元です)のツーショットを・・・・(ヘタクソですが)。いや~、富山市もオツなことをしてくれたもんだ。

もう一度乗車し、グランドプラザ前で下車した際に乗換券をもらう。これを持って従来の系統である南富山駅前行きに乗り継ぐと、従来線の運賃はタダになる。環状線と従来線の連絡もきちんと考えているところも評価の対象。

Dscn6931こちらは従来のガタゴトいう電車。LRTのスムーズな乗り心地はもちろん快適であるが、こういうガタゴト電車の乗り心地も、「路面電車やなあ」ということで捨てがたいものである。下駄履きでも気軽に乗れるというかな。従来線だと日中5分おきでやってくるのもいい。

これで向かうのは、富山の産業史を今に語ってくれるポイントである・・・・。(続く)

コメント    この記事についてブログを書く
« 朝の雨晴海岸 | トップ | 先用後利~富山売薬の世界 »

コメントを投稿