まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

BCリーグ観戦記~滋賀対栃木@湖東(試合編 滋賀の勝利を初めて見る)

2018年09月08日 | プロ野球(独立リーグほか)
9月2日、BCリーグ湖東スタジアムでの滋賀ユナイテッド対栃木ゴールデンブレーブスの試合は、今季で引退の村田修一選手の勇姿を観ようと大勢のファンが見守る中で開始。

滋賀の先発は今季途中で信濃グランセローズから移籍の高井。昨年は12勝を挙げて信濃のBCリーグチャンピオン、さらには四国アイランドリーグとの独立リーグチャンピオンシップ制覇にも貢献し、BCリーグ投手部門のMVPにも輝いた。

1回表、まずは二死一塁の場面で4番の村田を迎える。スタンドから大きな拍手が起こり、多くのカメラやスマホが打席に集中する。その中での打球はセンターフライ。まず序盤を無得点で切り抜ける。

一方の栃木の先発はウーゴ。ブラジル出身でスワローズにも在籍していたし、ブラジル代表でWBCに出場したこともある左腕投手だ。こちらも序盤はNPB在籍の格の違いを見せつける形で、3回までに5三振を奪う。

滋賀の高井も毎回ランナーを出すが、栃木のランナーの盗塁失敗二つにも助けられて5回まで無得点に抑える。スピードガン表示がないので球速はわからないが、結構力強い投球をする印象だ。村田にも真っ向勝負で凡退に退ける。

1時間20分で5回裏まで終了という早い展開。5回終了後には球団スタッフによる滋賀ユナイテッドの球団歌の生声も披露される。

試合が動いたのは6回裏。二死二塁の場面で、滋賀の5番・前本がセンターへのタイムリーを放つ。ようやく均衡が破れて1対0と滋賀が先制する。

さらに、続く田中の代打には桑田が登場(あの桑田真澄氏の長男)。ストレートを振り抜いた当たりはライトへ、そしてフェンスを越える。代打ホームランが出てこれで3対0と大きくリードする。昨年のチーム発足以降、滋賀の試合の生観戦は7試合目だが、こういう形でリードする展開は初めてである。これ以降で滋賀の追加点の場面もあったが栃木も継投でしのぐ。

8回表、村田に4打席目が回る。ここまで無安打だったがさすがはベテラン。レフトへのヒットを放つ。プロ通算「2000本安打」には届かないが、先ほどのホームラン競争とは違い、終盤に相手を追いかける場面でのチャンスメークはさすがだと思う。後続がなく8回も無得点だったのは残念である。これで村田の滋賀での出番も最後になるのだろうか。

球場からのその思いが伝わったのか、9回表、先頭の橋爪がこの試合4本目のヒットで出塁する。続くルーカス、新山が連続ヒットを放ち、無死満塁のピンチを迎える。ここまで何度もピンチを迎えながらもしのいできた高井もここで降板。抑えのロレンゾが登板する。

ロレンゾに対して栃木も攻め立てる。谷津がレフト前に流して1点を返してなおも無死満塁。続く野崎のセカンドへの当たりを滋賀の北本がナイスキャッチ。飛び出していた二塁ランナーも戻れず、一気に二死一・三塁と変わった。

あと一人だが、打席の松井が出塁すればその次は村田である。ここで何とロレンゾが暴投で三塁ランナーが戻り、3対2、なおも二死三塁となる。スタンドも、「村田の打席がもう一度見られるかな」という期待感が広がる。

ただここはロレンゾが松井を空振り三振に切って試合終了。3対2で滋賀が勝利した。私が観戦して滋賀が勝ったのも初めてで、これはこれでうれしいところだ。

ヒーローインタビューも初めて見る。呼ばれたのは8回0/3を投げて勝ち投手の高井と、貴重な本塁打を放った桑田。こちらも賞品の近江米がプレゼントされた。

試合後は監督、選手のお見送り。この日は勝ったのでサインをいただくことにする。成本監督代行やホームラン競争に出たジョニー、先制打の前本、本塁打の桑田といったところのサインをいただく。勝ち投手の高井はクールダウンでもしていたのか残念ながら出てこなかった。

公園の一角では滋賀、栃木の両応援団による「二次会」が行われていたが、NPBのそれとは違って一緒に盛り上がる一般のファンはそう多くない。

それよりも人垣ができていたのは三塁側の出口。選手はここから出てくるので「出待ち」の人たちである。いつものBCリーグの試合ならこうした人垣はできない。やはり村田がお目当てのようだ。その村田は正面下でTシャツ購入の抽選に当たった人たちへのサイン会を行っているところだった。試合が早く終わり、幸いコミュニティバスまで時間があるので私も待ってみることにする。

栃木の選手たちも出て来て公園入口のバスまで歩いて行くが、、ユニフォームと顔が一致しない、そもそも対戦相手としてもなじみがないということもあり声をかける人はほとんどいない。その中で辻監督が出てきたり、元スワローズの飯原兼任コーチが引き上げて来た時はサインや記念撮影を求めるファンがちらほらといた。せっかくなので私も一筆いただく。

そして最後の方で村田が登場。滋賀の鈴木球団社長自らがバスまでエスコートし、警備員も一緒についてくる。混乱を避けるためかやはりサインは行わず、その代わり列を作っていた人一人一人と握手をし出す。私もその中で握手だけしてもらった。村田が移動するとそれに合わせて周りの人垣ごと移動していく。やはり元NPB、2000本安打近くまで行った選手の人気、オーラというものは違うように思う。今季でのNPBへの復帰はならず、一部には本人の性格や素行に問題があるかのような声もあるようだが、BCリーグに来て本人が得たものもいろいろあったのではないかと思う。何ならここで指導者としての経験も一緒に積んで、そうした形でのNPB復帰を目指してもいいのではないかとも思う。

試合は滋賀の勝利だったが、やはり「村田修一デー」のような一日だった・・・。
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2 コメント

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Unknown (きよ)
2018-09-09 08:28:44
こちらのブログでは、初めてコメントさせていただきます。きよです。拙ブログでは何度もコメントいただきありがとうございます。

やはり、湖東での試合に来られていたのですね。
この中のどなたかが、もしかしたらまつなるさんではないかな、と道中、または観戦中に実は思っていました。

西国とも組み合わされててすごいな、と思います。私も観音正寺や長命寺との組み合わせを考えたのですが、バスの利用など頭の片隅にも浮かばす、駅からの遠さから無理と判断してしまいました。

西国、四国、そして野球に旅行記と、それぞれの記事での情報の豊富さに毎度頭の下がる思いです.
今後とも更新を楽しみにしています。
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Unknown (まつなる)
2018-09-09 12:04:52
きよさん、拙ブログご訪問とコメントありがとうございます。

ひょっとしたらと思いましたが、きよさんのブログを拝見したらやはり観戦されていたようですね。技術的な観察も面白く読ませていただきました。

私のお出かけ記事は後から見た時の記録のようなところがあるのでどうしても一つ一つの記事が長くなることが多いのですが、お言葉をいただくと励みにもなります。

きよさんの記事も見ていて刺激や参考になるところ多いので、これからも楽しみにしています。
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