まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

賀名生梅林と南朝の皇居跡

2013年03月30日 | 旅行記E・関西

29日はNPBプロ野球が開幕。オリックス・バファローズは千葉でのロッテ戦。

いや、開幕投手に金子千尋というのは思えず「え?」と驚いたし、新生バファローズをアピールするならば開幕は西ではないのかと訝しんだ。その金子、8回1失点と好投。先発陣にとってはプラスになったことである。

ただどうも救援陣が・・・試合展開上ストッパーを9回に出さざるを得ず、延長で勝ち越した後を抑える投手のコマが足りない。こういう時に馬原がいればな、とないものねだりをしても仕方がないが、そのポジションを任せられるだけの若手投手の台頭を期待したい。

・・・さて、大阪でも桜が満開というところで、季節が一つ逆戻りするようだが五新線訪問記の続き。

五新線跡を歩き、西吉野温泉につかった後は再び奈良交通のバスで賀名生に到着。ここでも1時間半以上のフリータイムとなる。

Dscn9440梅林散策の前に、まずは南朝の皇居跡を訪ねてみる。先ほど五新線を歩いた時に橋の上から茅葺き屋根の民家を見たのだが、それが跡地である。もっとも南朝の天皇がこの民家にいたわけではないが、門には幕末の天誅組の吉村寅太郎の筆による「皇居」の扁額がかけられている。

Dscn9467吉野、五條、十津川・・・南朝とか尊王とか、そちらよりの「歴史の香り」が漂う土地である。隣接する歴史資料館で後醍醐天皇ゆかりの品や、日本最古とも言われている日の丸の旗を見る。

ただこうして賀名生の集落を見ると、やはり「落ちのびた」という表現がピタッとくる。歴史としては「南朝」と言われているが、吉野といい、ここに「朝廷」があるというのはやはり苦しいなと思う。地下政権とでもいうのかな。

Dscn9455さてこの日のツアーの目玉の一つである賀名生の梅林はちょうど見ごろで、多くの行楽客が梅林を散策していた。南朝の公家たちも梅を愛でる歌を詠んだとかで、その頃から梅林の賑わいはあったのだろう。歴史あるスポットである。

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Dscn9464中には山桜も交じり、静かな山村にも春の訪れを感じさせる。

Dscn9472散策するなら山の上をどこまでも上がるようになるので引き返し、もう一度、五新線の賀名生バス停を見に行く。城戸方面から数人のハイカーがやってきた。やはりこのコースはハイカーにはよく知られているのかもしれない。

Dscn9476河原に降りて橋脚を見上げ、この路線に気動車が走る姿をイメージする。実際に走るとなるとせいぜい2時間に1本くらいか、あるいはもっと少ないか。いずれにしても鉄道を開通させたところで早晩廃止になっていたことだろう。

Dscn9475南朝と未成線・・・どこか敗者の美学のようなものを感じさせる賀名生。梅林の鮮やかさとも絡み合ってなかなか味わい深い一時となった。

集合時間となり、早めに揃ったところで出発。帰りのバス車内ではウトウトする人も多かった。私もしばし目を閉じる。ただそんな中でも最後まで笑わせてくれるのがバスガイド役の奈良交通バス運転手。五新線の専用道や十津川方面の路線に乗務しているというから、またいつの日か、今度は運転手として見てみたいものである。

大和八木に到着。一日の行程も終了となりここで解散である。で、せっかく大和八木に来たのだからどこかで一人お疲れさん会をやろうと思う。奈良というと居酒屋のイメージがなかなかなく、八木の駅前をぶらつくもチェーン居酒屋くらいしか見当たらない。

Dscn9486そのうちのどこかでもいいかな、と思ううちに見つけたのが、近鉄の高架下にある「如意」という店。小ぢんまりとした店だがすでに一杯である。テーブルやカウンターにも「予約席」の札がある。ただ「ここは20時からの予約なんで、それまででしたらどうぞ」と空けてもらう。地酒、焼酎は奈良の銘柄から全国のものまで豊富に取り揃え、料理も下は280円から上は1900円まで幅が広い。値段ごとにメニューが分かれているのがわかりやすく、鮮魚も多く扱っている。

Dscn9479大和地鶏のたたきにビールで疲れを癒す。ハイキング、ウォーキングが好きな方の中には、その後の一杯が楽しみという方も多いだろう。この日はいつもの鉄道やドライブとは違った面白さがあったように思う。鉄道遺産を見るのも一味違った発見がある。また出かけてみたいものである・・・。

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