まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第17回四国八十八所めぐり~第61番「香園寺」から西条に戻る

2018年05月17日 | 四国八十八ヶ所
60番の横峰寺から61番の香園寺を目指して遍路道を下り、2時間半近くかかって香園寺の奥の院に着いた。後は香園寺まで2キロほど歩くところ。

松山自動車道の高架橋の下に池が広がる。大谷池という。大正時代に開かれた溜め池である。単に「大谷池」で検索すると、愛媛の心霊スポットの一つとある。そんなところなのか?と改めて読むと、それは同じ「大谷池」でも伊予市にある池のことだとか。こちら西条の大谷池は、地元の人の憩いの場として整備されている。野宿型のガチの歩き遍路の中には、横峰寺へのベースキャンプとしてこの池の公園にテントを張る人もいるそうだ。

遍路道の標識に従って歩くと、池から下った後に一度上り、墓地の間から自然の道に入る。墓参りの人から「ご苦労さま」と声がかかる。

この道を越えると神社の境内に出た。高鴨神社という。言い伝えによると、今から1500年前、大和の葛城にいた鴨一族の守護神(全国の鴨、加茂、賀茂がつく神社の総元締めを称する)から分祠したのが初めとされている。61番の香園寺を別当寺としていた時期もあったそうだ。

そのためか、高鴨神社の石段を下ると、香園寺の大きなコンクリート造りの本堂の裏手に出た。ただここからは入れないので、境内の外側をぐるりと回る。横峰寺から合わせて3時間を少し回って到着した。こちらは平地の札所、またクルマ利用が多いためか、皆身軽な出で立ちである。まあいい。

コンクリート造りの本堂の2階に上がる。前に訪ねた時も触れたが、市民会館を思わせる跳ね上げ式の椅子が並ぶのである。まずはここまで歩いた疲れもあり、どっかりとシートに腰かける。そしてその状態で般若心経のお勤めである。まあ、これで60番と61番がつながったことにホッとする。

境内でスマホを出して時刻表を見る。JRの伊予小松から伊予西条への列車は待ち時間が長いが、手前の小松総合支所前バス停からならその前の15時58分に特急バスが出る。こちらに乗ろう。

香園寺から、駐車場にある62番礼拝所をちらりと見て、15分ほどで総合支所前に着く。このバス停はコンビニの敷地内にあり、バスはコンビニの建物をぐるりと回って到着する。

そろそろ日が西に傾こうとする中、国道11号線から西条の町に入る。何とか難所をクリアして戻ることができた。連泊となるエクストールインに入り、うちぬき水の浴場で疲れを癒す。こうした風呂はありがたかった。

さて時刻は17時を回り、夜の八十八所である。前夜は鶏料理の店に行ったが今夜はどうするか。ホテルが出しているイラストマップを手に駅前を一通り回ったが、なかなか迷う。

その中で入ったのが「はるき」。またも焼鳥の店だ。カウンターの中は女性3人がいたが、いずれも顔つきが似ている。姉妹、あるいは母娘で切り盛りしているのかと思う。ただ店構えは昔から営業している感じで、市内の四国工場直送のアサヒビールというのもいい感じだ(前夜の「五味鳥」はサッポロビールだった)。

こちらでも今治風の焼鳥を皮焼きからいただく。最初はカウンターの真ん中に座っていたが、後から多人数の客が来たこともあり、端に席を移る。ただこの席に来たことで、母親か長姉さんかに見えるベテランの鉄板捌きを間近に見ることができる。串に刺した鶏肉を鉄板で器用に焼き、仕上げにタレが入った壺をくぐらせて完成。店としてなかなかよかったところである。

さて翌日5月5日は、いよいよ石鎚山に上る。天気予報では頂上付近は風が強いものの、雨は降らないとある。これはさまざまなものの差配だと思う。4日夜は早めに眠るとして、翌日を迎えることに・・・。
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