まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

DMVの後は高知を目指す・・・まずは室戸へ

2022年01月26日 | 旅行記G・四国

「世界初」のDMVを体験した後で、当初は徳島に戻って広島行きの高速バスに乗る予定のところ、現地にて変更して逆方向の高知に行くことにした。高知からも広島行きの高速バスが出ていて、予約サイトにてほぼ満席の通路側の席を確保した。

DMVと高知東部交通バスの接続地である海の駅東洋町からバスに乗る。こちらは正真正銘のバスで、車体もDMVより大きくゆったり感じる。ガラガラということもあるが、これまで膝元で無理くり抱えていた大荷物を脇に置いてゆったりできるのはありがたい。

10時03分の室戸営業所行きバスだが、途中の室戸世界ジオパークセンターからは室戸岬の手前の半島をショートカットする形で室戸市街地に向かう。室戸岬に行く場合は室戸世界ジオパークセンターで乗り換えとなる。観光客の発想なら乗り換えなしで室戸岬に行くのかなというところだが、そこは地元の人たちの利便性(室戸市街地へのショートカット)を優先したものと見える。室戸は5年前の四国八十八ヶ所めぐり以来だが、バス事情も変わったようだ。

甲浦を出てからはひたすら黒潮の眺めである。冬の時季だが、存分に降り注ぐ日光のために車内は暑さすら感じる。八十八ヶ所めぐりでいえば札所間が最長となる日和佐の薬王寺から室戸岬の最御崎寺へのルートで、特に歩き遍路には難所の一つとされる。人家はおろか自動販売機、さらには日除けとなるスペースもない区間も続く。幸い、こうしてバスも走っていることもあり、その時も徒歩とバスを組み合わせてこの区間を制覇するとおぼしき人を見かけたものだ。

途中でいくつかの集落を過ぎ、また黒潮の眺めを楽しんだ後、室戸世界ジオパークセンターに到着。室戸岬の東側の拠点で、室戸岬経由の安芸営業所行きバスとはここで乗り継ぐことになる。今回は室戸岬に向かうのでここで下車するが、その時に乗換券をもらう。この先、乗り継いで安芸営業所までの区間で下車するバス停によって50円~300円割り引くとある。ここまで乗って来た室戸営業所行きは10時43分発で、ここが始発となる室戸岬経由安芸営業所行きはすぐにやって来て10時45分発。乗り継ぎのタイミングがよすぎる。

そのバスに乗り継ぐが、室戸岬の手前の岬ホテル前で下車する。せっかくなのでほど近いスポットに向かう。

たどり着いたのは御厨人窟。弘法大師空海が虚空蔵求聞持法の修行として虚空蔵菩薩の真言を100万回唱え、その先に悟りを得て「空海」の法名を得たところである。

私が四国八十八ヶ所めぐりで訪ねた2016~2017年の年末年始の当時は、落石の影響で中に入ることができず、外から仰ぎ見ただけだった。その後、立ち入りの要望が多かったこともあり、洞窟の入口に防護屋根が設置され、ようやく中に入ることができるようになったとのことだ。人によってはそうした防護屋根は景観を損ねると言うのだろうが、安全と信仰を両立させようとすると、こうした措置も致し方ないだろう。

御厨人窟、新明窟の両方に入る。ちょうど、中国四十九薬師めぐりの延長で、数珠や経本はリュックの中にある。これを取り出してお勤めとする。虚空蔵菩薩の真言100万回・・・はさすがに無理で、いつもの札所と同じく3回でおしまいとなったが。それでも、洞窟に入って手を合わせることができて満足である。これだけでも当日の予定変更で高知回りにしてプラスになった。ひょっとして、弘法大師が導いたことだろうか・・・。

近くには最御崎寺へ続く遍路道がある。20分かけて上ってもいいのだが、もう1ヶ所バスで途中下車しようかということもあり、お参りは見送る。

その代わりに海岸沿いに歩く。室戸世界ジオパークと称されるだけあって、さまざまな形の岩が並ぶ。空と海とが造り出す雄大な景色が続く。

室戸岬のバス停に到着。中岡慎太郎の像が海の彼方を見やっている。高知の海べりといえば、室戸岬の中岡慎太郎、桂浜の坂本龍馬、そして足摺岬のジョン万次郎と、シンボルとなる像が有名である。改めて思い出すが、八十八ヶ所めぐりで室戸に来た時には、先ほどの遍路道を上がって最御崎寺に行き、そのまま反対側の道路をたどって西側に向かったので、中岡慎太郎の像は見ていない。そういえば、八十八ヶ所めぐりではなぜか時間の関係で桂浜も行かなかったな。まあ、また訪ねる機会もあるだろう。

室戸岬から次のバスに乗る。この先、奈半利まで行って土佐くろしお鉄道に乗り継ぐのだが、最御崎寺へのお参りの代わりにもう1ヶ所で途中下車とする。ちょうど昼時ということもあり・・・。

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