1月8日、中国四十九薬師霊場の2ヶ所を回り終えて岡山駅に戻る。この日は岡山駅前に宿泊だが、チェックイン前に岡山の例の店に行く。
その例の店とは、「鳥好駅前本店」。例の店と書いたものの、別に店の方は私のことなど覚えていないだろうが、岡山で時間があると自然と足が向くなじみの店だ。
時刻はまだ16時台だが、開店と同時にカウンターはほぼ満席、1階テーブル席も結構な入りである。この店だけはいつ来ても賑わっている。大衆酒場でありながら過去にミシュランで紹介されるほどの名店である。ちょうどカウンター1席だけ開いていたのでそこに入れてもらう。こうしたご時勢でも昔ながらのスタイルで元気に営業しており、それがまた地元の人たちに受け入れられているようだ。ビールは万富にあるキリンビール岡山工場からの生。
前回11月の中国四十九薬師めぐりでも、津山線・国道53号線シリーズを終えて岡山に到達したことで一人打ち上げとしたが、今回もまた岡山での一人打ち上げだ。次回は笠岡~福山にコマが進むので、岡山も一区切りだ。
やはり定番のとり酢、刺身盛り合わせ、焼き鳥盛り合わせは欠かせない(来るたびにこればかり頼んでいるようだ)。
そういえば、前回来た時はテレビで大相撲中継をやっていたな。その時、相撲がきっかけでカウンターで隣り合ったおっちゃんとしばし歓談したものだ。広島にも「鳥好」の系列店があると話してくれたが、まだ訪ねることができていない(案外、八丁堀、流川で飲むこともないものだ)。ボトルキープは焼酎がほとんどのところ、そのおっちゃんは日本酒の剣菱の一升瓶をキープしていたのが印象的だったが、今のところその剣菱はカウンターの向こうに並んでいる。
いつもなら店を出て新幹線もしくは在来線で広島に戻るのだが、今回は四国に向かうこともありこのまま岡山泊。そのため、列車の時間を気にすることなく少しゆっくりする。普段注文しないものもいただこうかと、メインに据えたのはアジの塩焼き。前の焼き場で他の人が注文していたのを焼いていて美味そうに見えた。これもじっくりいただく。
最後はこれも締めの定番にしている「のりくらっち」。韓国海苔、クラッカー、チーズ・・・単品でもいいし2つ、3つを組み合わせることもできて、強力な一品である。今回、私には珍しくこれにハイボールを合わせる。これを書きながら思ったのだが、今度はここにいかの塩辛もつけようかな。塩辛に海苔、クラッカー、チーズ・・・それぞれ名勝負になりそうだ。
岡山の夜は最高、いい心持ちとなり、駅に戻る。駅前の桃太郎像もイルミネーションで彩られている。
コインロッカーの荷物を回収して東口から西口に回る。この日宿泊は東横イン岡山駅西口広場。岡山駅西口にはもう1軒、東横イン岡山駅西口右という店があるが、今回は駅西口の正面にあるほうの店だ。予約サイトでの特別プランで1泊4550円というのが目についた。
ちょうど部屋からはロータリーを挟んで岡山駅が見える。この角度だと新幹線がホームに入るのが見られるし、津山線・吉備線ホームの気動車もかろうじて見える。後は部屋でゆっくりするだけだ・・・。
さて1月9日。この日は四国に渡り、そのまま香川~徳島と進んで、いよいよ世界初の営業運転となる阿佐海岸鉄道のDMVに乗る。
青春18きっぷで行くとして、本数の少ない高徳線の県境越えの区間の列車から逆算して、岡山からは8時24分発の「マリンライナー11号」で高松に向かう。朝は比較的ゆったりできる。ということで、東横インの簡易朝食をいただく。
今回「マリンライナー」は指定席を予約していた。先頭車両の階下席が普通車指定席だが、青春18きっぷでも料金を追加すれば乗れる。料金は通常530円だが、事前にe5489のネット予約を利用すると、チケットレス特急券扱いの330円で乗ることができる。実際に画面を見て初めて知った。
階下席のため、高架区間ではコンクリートがじゃまして景色が見えないが、それ以外の地上区間では通常より低い位置で通過するのでよりスピードを感じさせる。
瀬戸大橋に入る。この日も快晴で、海の色がまぶしい。あちこちに小船が出て漁の最中である。
無事に四国に上陸し、予讃線を走って9時18分、高松に到着。いったん改札の外に出る。かつて改札口の横に「連絡船うどん」というのがあったが、駅前の再開発にともない2021年11月に閉店した。香川に来たのでうどんでも・・と思わないでもなかったが、さすがに朝食をしっかり食べたので入らず。せめて土産として某店のうどんを買い求める。
今回香川県はこのまま通過となりそうだが・・・。