まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第12回中国観音霊場めぐり~いよいよ再開

2020年06月21日 | 中国観音霊場

全国的な移動が緩和された6月19日。これを見据えて中国観音霊場めぐりも再開である。

前回、柳井、平生町にある特別霊場の般若寺を訪ねたのが3月20日のこと。この時は新型コロナウイルスの感染が拡大しようかという頃で、その後4月に入って緊急事態宣言が出されるに至った。

実は5月の連休を使って、山口県内の山陽側を回ろうと計画していた。そのためのホテルも確保していた。行先は第15番・漢陽寺(周南市)、第16番・洞春寺(山口市)、第17番・龍蔵寺(山口市)、第18番・宗隣寺(宇部市)、そして時間が取れれば第19番・功山寺(下関市)と一気に回ろうというものだった。しかし緊急事態宣言が出たために行くのは延期して、ホテルもすべてキャンセルした。

そして仕切り直し。まとまった日数で出かけるなら7月の連休(ちょうど、東京五輪が開幕するはずだった時だ)を想定していたが、8月の夏休みも含めて、薄くたたいて伸ばして長く楽しもうかということにした。移動が緩和されたからといきなり宿泊を伴うのではなく、まずは日帰りでもいい。ということで、今回は周南市の漢陽寺を目的地として、その後で山口市の玄関である新山口まで巡拝の線を進めることにする。

徳山まで新大阪から「のぞみ」、「さくら」なら2時間弱、「こだま」でも3時間あまりのコース。漢陽寺は同じ周南市でも徳山から内陸に入った旧鹿野町にあり、徳山からバスで1時間くらいかかる。ただ防長バスの時刻表(JTB時刻表の巻末にも掲載)を確認すると、朝の新幹線で行けば午前中で参詣することが可能で、昼過ぎに徳山まで戻り、夕方までに新山口まで移動すれば問題ない。一時は、徳山港からフェリーで豊後高田に渡り、首相夫人も参詣した宇佐神宮まで泊りがけで行こうかとも考えたが、やはり「中国」観音霊場めぐりである。そこは、新山口までの間にある由緒ある防府天満宮へのお参りでどうだろうか。

その一方で、費用を抑えるということと、こういう乗り物はどうかということで出てきたのが夜行バス。もっとも、大阪と山口を結ぶ防長バスは依然として運休中である。その中で、6月12日からJRバスの大阪~広島便が運転を再開している。19日夜に「グランドリーム広島号」に乗って、20日朝に広島から始めるというのはどうだろうか。そうすると、徳山に行くまでに久しぶりに岩徳線に乗るという選択肢も出てくる。

そして高速バスの予約サイトに入ると、「グランドリーム広島号」は3列シートの中央、そして最前列のシートの販売を止めて、残りの座席のみで運行とある。そのため定員は20名を切る。私が見た時点では空席も多かったのでしかるべき席を指定できたが、その後予約サイトを確認すると満席になっていた。やはりこの日を狙ってという人も多いのだろう。

・・・そして当日。19日はプロ野球が遅れて開幕した日でもあり、私もCSでバファローズ対イーグルスの開幕戦を観戦していた(結果については、まあ・・・)。それを受けていささか不機嫌な中での出発である(まあ、野球を観て不機嫌になるという感覚も、ありがたいことなのかもしれない)。天王寺から大阪環状線に乗ったが、途中の駅からはマスクもつけずに酔っ払って大声でわめいているおっさん連中が乗ってくる。さぞかし自粛解禁祝い、テレワークなどクソくらえという御身分に見受けられるが、さすがに周りからは白い眼で見られていた(ここで下手に何か言うと「自粛警察奴が!」と絡まれるだけだろうから皆黙っていたが)。

なぜいつも前置きが長いのかと思うのだが、23時前、大阪駅に到着。バスの案内表示を見るが、夜行バスでも東京行きはまだ運休中。ここはエリアごとの対応だろうが、少しずつ再開されることだろう。

広島行きが入ってくるとの案内があると、そこらで時間をつぶしていた乗客が集まってくる。大阪駅23時30分発、広島駅には翌朝6時15分着である。「グランドリーム」車両の夜行便に乗るのは初めてである。

中央部のB席には使用禁止の貼り紙がある。普段ならこの列も埋まって満席になるのだろうが、ここを外して窓側のA席、C席だけだと、「密」を軽減するとともに気分的にも楽だろう。列ごとにカーテンがあるといっても、そのすぐ向こうに人がいるのといないのとでは気持ちの面で違うと思う。また、新型コロナ対策の一環ということで毛布の貸し出し、スリッパの提供は取り止めている。そこは荷物になるが、リュックの中に薄手の毛布を持ってきていた。換気も兼ねて空調をガンガンに利かせているので、何か腹に当てておくものはあったほうがいいだろう。

さて大阪駅で満席となったところで出発。この後は停留所もサービスエリアでの下車休憩もない。運転手は途中の吉備サービスエリアで交代するという。ツーマン運行ではなく、エリアごとに運転手を替えるというスタイルだ。

車内案内の放送が一しきり流れた後、23時45分を過ぎて車内は消灯される。これから、夜行バスに乗った時にいつも感じる、寝たような寝ていないような一夜を迎える。

今回はどうだったか。ずっと停まっている感覚がして意識がはっきりしたのが、運転手が交代する吉備サービスエリアだった。ただその後も、今は覚えていないが何か夢を見ていたから、それなりに眠ることはできたのだろう。

意識がはっきりしたのは東広島の奥屋パーキングエリア。ちょっとカーテンを開けると、日の長い季節ということもありすでに外の様子ははっきりしていた。

その後順調に広島インターまで進み、車内も点灯して最初の停留所である中筋駅に到着。以後、祇園新道から広島バスターミナルまで進む。かつての広島市民球場跡地には何やら花が植えられているようだった。

広島駅新幹線口には定刻よりも早い6時ちょうどに到着。まずはここから徳山まで移動することに・・・。

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