まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

富山の夜 朝乃山優勝

2019年05月26日 | 旅行記D・東海北陸

令和初の本場所となった大相撲夏場所。14日目の結果で、平幕の朝乃山が2敗を守っての優勝となった。トランプ大統領が千秋楽の取組を観戦してアメリカ大統領杯を渡すということでも話題となったが、まさかの平幕優勝である。まあ、取組編成や前日の栃ノ心戦での審判団の「誤審」など、この優勝にはすっきりしないものがあるとする向きもあるようだが、優勝は優勝である。これから期待の力士の一人ということでおめでとうでよいのではないか。

なお、三役経験がない力士の平幕優勝は佐田の山以来58年ぶり(佐田の山は後に横綱になった)、富山県出身力士の優勝は大正時代の横綱・太刀山以来103年ぶりだという。これは富山の人たちにとっては明るいニュースである。

ちょうど、私の紀行文も富山編である。訪ねたのは大型連休中で夏場所はまだ始まる前だったが、郷土出身力士を応援する人はたくさんいたとして、まさか優勝まですると思った人は果たして何人いたことやら。ただこれを自信として、来場所以降の上位定着、そしてさらにその上を期待したいものである。

・・・さて、富山に行っていた5月4日の話。

「万葉集とその未来」という演題だが、新元号令和の意味についてその考案者とされる中西進氏の講演を聴き、歩いて富山駅に戻る。この日の宿泊は富山駅前のホテルアルファーワン。これまで富山には何回か泊まったことはあるが、このホテルは初めてである。

割り当てられたのは上層階だったが、部屋からの眺めがよかった。窓からは富山駅を見下ろす形で、駅前には路面電車が頻繁に行き交うのを見ることができる。北陸新幹線が富山駅のホームに入るのも見える。鉄道ファンにとっては見ていて飽きることのない眺めである。さらに、写真では上手く写らないのだが駅前の建物群の向こうには立山連峰の姿も見える。5月のこの時期は頂上付近には雪の姿も見える。そしてあの中では雪の大谷を歩くのも人気である。

部屋で少し休憩し、時刻はそろそろ17時。ではでは富山で一杯ということで外に出る。

向かったのは、駅前の「ヤットルゾー五條」。久しぶりに入る店である。前に来た時には満席で断念したこともある。富山には他にも有名な大衆酒場もあるのだが、私としてはこちらを選択するところだ。訪ねたのは開店時間の17時を少し回ったばかりだが、すでにカウンター、テーブルでは何組かの客が一献やっているところである。早めに開けたのか、事情を知っている地元の人たちか。幸いカウンターが空いていたので陣取る。

店内には大相撲のカレンダーや番付もあるし、朝乃山の色紙もある。こちらの店も地元出身力士として応援しているようだ。もし富山行きが14日目、千秋楽のタイミングだったらこの店も大変な賑わいになったことだろう。もちろんこの時はそういうことなど誰も頭にはなかったのだが。

メニューにはおすすめがいろいろ書かれている。その中では富山の定番のアテ(ほたるいか酢味噌、イカの黒つくり、バイ貝煮付)、昆布締め三種(さす、ひらめ、あおりいか)をまずいただく。

他には、「今はシーズンではないんですが・・」と言いながら、滑川産の紅ずわいがにの面詰めというのもいただく。かにの甲羅の中に脚肉、かに味噌などを詰め込んだもので、限定の一品である。

マナー的にありなのかと思いつつも、中身をいただいた後の甲羅に、立山の燗酒を注いで甲羅酒も味わう。

最後は白えびの昆布焼き。昆布の風味とえびのパリパリ感を楽しむ。この店は他におでんも名物なのだが、あてはこれだけでも十分である。どうせこの後ホテルの部屋でも続きをやるので・・・。

ホテルに戻り、大浴場に入る。浴場からも駅を見下ろすことができるのがよい。また同じフロアには無料のマッサージチェアもあり、これを使っていい心持ちである。部屋に戻って、ますの寿司、ぶりの寿司や昆布巻きのかまぼこなどをつまみながら「二次会」であるが、昼間の疲れもあってか早い時間に就寝となる・・・。

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