まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

BCリーグ観戦記・富山対福井@ボールパーク高岡(こどもの日に熱戦を)

2019年05月28日 | プロ野球(独立リーグほか)

5月5日のこどもの日、11時すぎに西高岡駅に降り立つ。目指すボールパーク高岡へは金沢方面に向かって線路際の道を歩く。10分ほどで高岡西部総合公園に着く。

いわゆる平成の大合併で新たな高岡市が発足して10周年を記念して総合公園の整備が進み、2015年に完成した。そのメインが高岡西部球場、通称ボールパーク高岡である。

富山サンダーバーズの主催試合を観戦するのも久しぶりだが、これまで富山アルペンスタジアム、県営富山球場、そして小矢部の球場を訪ねたことがある。富山の球場といえばNPBの公式戦も開催されるアルペンスタジアムが有名で、当初はサンダーバーズの試合もアルペンスタジアムが県内でもメインだった印象があるが、現在はボールパーク高岡での開催が多いという。高岡市には従来からの小矢部川沿いの城光寺野球場があるが、今は高岡の球場といえばこのボールパーク高岡がメインである。アルペンスタジアムはやはり使用料がかかるのかな。一方のボールパーク高岡はBCリーグだけでなく高校野球でも積極的に使われており、それに見合った規模と、駅からのアクセスの良さ?もプラスに働いているのかなと思う。ともかく、私の球場めぐりの一つに記録される。

一塁側に高い防球ネットが張られているのは、その後方(画像でいえば右側)に北陸本線もとい、あいの風とやま鉄道の線路が走っているからである。開場当初は列車が走る時間に合わせて一時プレーを中断する措置も取られていたそうだが、防球ネットの設置で、さすがにこれを越える当たりは出ないだろうということである。

13時の試合開始で、開門が11時半。駅に着いたのが11時10分だったからちょうどよいタイミングである。マスコットのライティーもお出迎えである。また入口前にはサンダーバーズのグッズ売り場もある。選手個人のグッズもある中で、目立つのはやはり今季から指揮を執る元巨人~日本ハムの二岡智宏監督のもの。

「あいの風 IR1日フリーきっぷ」の提示で、当日入場券1500円が割引で1200円となった。もっとも、この特典を受ける客が年間何人いるのやらというところだが。

開門となる。この球場ではホームのサンダーバーズが三塁側ということで、三塁ベンチ上の座席に陣取る。ネット裏にはかろうじて屋根がかかっている座席があるのだが、一・三塁の内野席もフェンスが低くて見やすい。最近できた球場ということでそのあたりは観客目線で建てられたのかなと思う。ファンもそれぞれお目当ての席に座る。座席から外野を見ると砺波平野が広がり、遥か向こうには立山に続く山々が見える。いい球場だなと思う。まずは甲子園球場と同じ黒土を使っているというグラウンドを見ながら、高岡駅で仕入れたあれやこれやでの昼食とする。青空の球場のスタンドで飲むビールはまた格別だ。

グラウンドではちょうど対戦相手・福井ミラクルエレファンツの打撃練習中。打撃投手を務めるのは田中雅彦監督。昨年は前期地区優勝を果たしただけでなく、NPBに育成ながら2名の選手を輩出した。ただ今季はその反動か選手の入れ替えも多く、この試合までは低迷中。

この試合はBCリーグの村山代表も訪ねた模様である。

そして富山のウォームアップから守備練習となる。ノックバットを振るのはサンダーバーズ出身の大士(永森)コーチ。

その中で元気のよい声を出す選手が目につく。登録名がつよし(藤原)というが、明石高校からアメリカの独立リーグなどを経て富山に入団して2年目の選手である。

スタメン発表。この日はこどもの日ということでスコアボードの選手名も全てひらがな書きである。これはこれで一々選手名鑑と見比べて確認することになる。

試合前に監督、コーチ、選手が登場。ここで二岡監督も登場する。攻撃中は一塁のコーチボックスにも立つ。

富山先発は阿部。いきなり初回、先頭の澤端にレフトへの二塁打を許し、続く工藤の外野フライの間に三塁に進む。3番の石井が一塁への内野安打を放ち福井が1点先制。

その後二死としたが、荒道の打席で頭部への死球を与える。スタンドもざわつく。荒道は大事を取っていったんベンチに下がり、「臨時代走」として前打者の清田がベースに立つが、この投球で阿部は危険球退場となる。初回から荒れそうな予感である。

緊急登板となったのは吉田。続く須藤にタイムリーを許して2対0とまずは福井リード。

福井の先発は望月。初回、富山は二死一・二塁のチャンスを作るが無得点。しかし2回、先頭の金子が四球で出ると、マクシーがレフトに二塁打を放つ。これで2対1と追い上げる。

ここで迎えるのは元気のよいつよし。望月のボークで無死三塁となったところでレフトへ犠牲フライを放つ。2対2の同点だ。

この後中盤までは両チームともランナーを出すが得点には至らない。特に富山の打者にはフライでのアウトが目立った。望月がそういう投球をしたということだろう。

2対2の均衡が崩れたのは7回裏。この回表に富山の3人目・ラミレスが福井を三者凡退に退けた後で、福井はこの回から2人目・元バファローズの塚田が登板。先頭・榎本の四球をきっかけに河本の二塁打で二死二・三塁のチャンスを作り、金子がレフトへのヒットを放つ。3対2、終盤に来て富山が逆転である。スタンドも大いに盛り上がる。

終盤の逆転で富山に流れが行ったようで、8回はラミレス、そして9回はブラウンが登板して福井の攻撃を抑える。そのまま3対2で富山が勝利。序盤はどこまで荒れるのかと思った展開だったが、中盤以降はまあ締まった試合だと言える。

ヒーローインタビューは勝利投手となったラミレスと、決勝タイムリーの金子が登場。またこの後の記事では緊急登板の吉田のコメントも出ており、いつでも登板できるよう心の準備をしていたという頼もしい言葉もあった。

試合後は恒例のお見送り。この試合は936名という入り。連休中だからもう少し、せめて4ケタはほしいなと思ったが、これが現状なのかなと思う。大型連休の後半も各地で試合が行われたが、一番の入りとなったのが5月3日に栃木市営で行われた栃木対群馬の2415人。栃木では翌日も2000人超えの観客があったが、その他といえば1000人に満たない試合がほとんど。大型連休は全国の行楽地で混雑や渋滞が見られたと報道されたが、独立リーグにあってはその辺りは無縁なのかな。

大士コーチや何人かのサインをいただいたが、観客のお目当てだったであろう二岡監督はこの日姿を見せなかった。この試合がそうなのか、あるいは普段から出てこないのかは知らないが、ちょっと期待していただけに残念である。ただいつまでも待っていても仕方ないので、そろそろ駅に戻る。

このまま西高岡駅に着き、金沢まで移動する。この日は金沢でちょっと夕食でもと思い遅い時間のサンダーバード号の指定券を持っていたが、もうこのまま大阪に戻ることにする。幸い先行のサンダーバード号の自由席も空いており、そのまま大阪まで、隣に誰か座ることもなく戻る。あっけなかったと言えばあっけなかったが、昼間の球場は暑かった。翌日6日は連休最後ということで休養に充てる予定だったが、その前に少しでも早く帰ろうとなった。北陸にはまた来ればよいと思う。

当初、大型連休を利用して関東の球場などを巡ってみようと思っていたが、それは今季の夏休みに向けて考えることにする。ちょうどお盆の期間中、ナイターを含めて開催が予定されている。これらを回るプランをJRの時刻表をいじりながらあれこれ考えるのも楽しい。もちろん宿泊も絡むことなのでそれをどこにするかは思案する必要があるが、こうした楽しみもまた追いかけたいものである・・・。

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