まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

観戦記・カープ対ベイスターズ@クライマックスシリーズファーストステージ第2戦(カープが終盤勝ち越してファイナルステージ進出!)

2023年10月16日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

10月15日、マツダスタジアムでのクライマックスシリーズ・ファーストステージ第2戦。いよいよ試合開始である。

まずマウンドに上がるのはカープ先発の森下。まずは林、楠本、大田と三者凡退に打ち取る。

そしてカープの攻撃となると大歓声である。「こちら側」に身を置くのは初めてのことだが、前日のサヨナラ勝ちの雰囲気をそのまま持ってきているかのように感じる。

一方のベイスターズ先発は今永。今季、自身初となるタイトルとして最多奪三振を受賞している。その今永に対し、まずは菊池、野間が凡退したもののファウルで粘り、球数を投げさせる。

そして3番・西川もフルカウントまで粘った後、ライトへの当たり。これがスタンドに入る。カープが幸先よく1点先制し、早くも「宮島さん」からの万歳三唱でスタンドが沸き上がる。まずは大きな先制点だ。

この後2回、3回は森下、今永の両投手が危なげなく抑える。

前半の山場となったのは4回表。ベイスターズは先頭の楠本がチーム初安打で出塁。一死後、牧のヒットで一・二塁となり宮﨑を迎える。

ここで宮﨑が空振り三振となるものの、ダブルスチールが成功して二死ながら二・三塁。ビジターからも一打逆転に大きな声援が起こる。これに対して大和もファウルで粘るが、最後はフライに倒れて残塁。

試合は5回裏が終了。スタンドではビールの売り子さんも一緒になってのCCダンス。そして、第3戦の予告先発が発表され、カープは第1戦でリリーフ登板した九里、そしてベイスターズは故障から復帰のバウアーである。はたして最終戦までもつれ込むのか・・。

500系新幹線が通過した後の6回表、先頭の林がライトへの二塁打で出塁。続く楠本が送りバントで一死三塁と同点のチャンスを作る。

球数82、レギュラーシーズンなら続投なのかもしれないがカープは継投に出る。登板したのは大道。

迎えるはクリーンアップの大田、牧だが、大道はストレートで押しまくり、大田はセカンドフライ、牧もライトフライに打ち取り、得点を許さない。

その裏、先頭の大道のところで代打・末包。「つかんだ男」として新井監督や広島の評論家たちも鍵を握る選手として挙げていたのだが・・。

2球目を振り抜くと打球は一直線にレフトへ。ここまで今永の前に追加点がなかなか取れなかったが、見事な代打本塁打である。これで2対0。もうスタンドは大騒ぎで、そこらじゅうでカンフーバットを合わせてのハイタッチが繰り広げられる。

さらに菊池がヒット、野間が四球で無死一・二塁となったところで三浦監督がマウンドに向かい、ここで今永は降板。伊勢に継投する。

さらに追加点を狙うカープは、本塁打を打っている西川が送りバント。4番・堂林に代打・松山が登場するが、凡退で追加点はならず。

次の小園のところでエスコバーに交代。しかし請求が定まらず3ボールとなったところで申告敬遠。満塁で前日のヒーロー・秋山との勝負。秋山もファウルで粘るが空振り三振で、結局末包のソロ本塁打での1点止まり。それでも大きな1点だ。

7回表、ビジター席からは全力の「熱き星たちよ」が響く中、マウンドには中﨑が上がる。勝ちパターンの矢崎が体調不良で抹消になったことを受けてのこと。

これに対し先頭の宮﨑がヒットで出塁、大和にも連打が出て無死一・二塁。山本が送りバントでランナーを進める。ここで中﨑から左腕のターリーに交代。

この場面で続く関根がレフト前に抜けるタイムリーを放ち、2対1と追い上げる。ビジター席が大いに沸く。なおも一死一・三塁のところエスコバーに打順が回ったところで、代打・ソトが登場。嫌なバッターが出てきたものである。また三塁ランナーの大和のところに知野が代走に入る。

ソトの当たりはセンターへのフライ。ちょっと浅めに見えたのだが三塁から知野がホームに突っ込む。送球は大きくそれてタッチプレーにもならず生還。終盤で2対2の同点となった。第1戦同様、どちらも引かない展開だ。ラッキー7を前にスタンド中のファンがジェット風船を膨らませて待っていたのだが、あちこちから風船の破裂音がする。別にいらだっているわけではなく膨らませすぎただけだろうが・・。

なお二死二塁とベイスターズ逆転のチャンスが続くが、ターリーが踏ん張って同点止まりとして、「それ行けカープ」である。

今季途中からジェット風船が解禁されている。ただし衛生面を配慮して、従来のように口で膨らませるのではなく、専用のポンプで膨らませる造りのようだ。個人的にはゴミが増えるし、コロナを機になくなってよかったと思う応援風景だったのだが・・・。

7回裏はこの回からの上茶谷が三者凡退に抑える。

8回は最優秀中継ぎ投手を受賞した島内が登板。先頭の楠本に四球を与えるも(代走・桑原)、後続を退けて2対2のまま。

同点のまま8回裏、2イニング目の上茶谷に対して先頭の菊池がヒットで出塁。続く野間はバントの構えだが2ストライクまで追い込まれる。結局ヒッティングに切り替えてショートへのゴロだったが、ボテボテしたのが幸いして内野安打となった。無死一・二塁。

続く西川が前の打席に続いてのバント。打球は上茶谷の前に転がり三塁に送球するが、セーフ。野選となり無死満塁。当然勝ち越しのチャンスである。次は途中から守備で入っていた矢野だが、代打が出そうである。

ここでコールされたのはベテランの田中。

その初球、ライトに抜けるヒットを放つ。3対2とカープが勝ち越しスタンドはこの日一番の盛り上がり。

続く小園は三振に倒れたが、一死満塁から秋山がレフトに犠牲フライを打ち、4対2とリードを広げる。

9回表は栗林が登板。さあ、この回を抑えるとファーストステージ突破である。

ベイスターズは代打に今季限りで引退の藤田が登場。レギュラーシーズンで引退セレモニーも行われていたのだが、クライマックスシリーズにも帯同していた。おそらくこの試合がチームとしても最終戦になると腹をくくったか、現役最後の打席である(こうした三浦監督の「温情」采配について、ネットではあまりよい評価は得られていないようだが)。結果はライトフライ。

山本が三振で二死となるが、タイムリーを放っている関根がセンター前ヒットで出塁、ソトを迎える。あと一人だが、一発出れば同点ということでいったん間を置く。

最後はストレートで見逃し三振。4対2、カープが2連勝でファーストステージ突破となった。いや、スタンドの盛り上がりのすごいこと。カープとすればまず「下克上」への第一歩となった。

カープの選手たちはいったんベンチに下がり、その代わりベイスターズの三浦監督以下コーチ、選手たちがグラウンドに登場し、スタンドの観客に挨拶する。ファーストステージは2戦とも接戦だったことから、スタンド全体から大きな拍手が起こる。「いい試合じゃった」という声も回りから多く出ていた。

そしてお立ち台には決勝タイムリーの田中が登場。

マツダスタジアムでのクライマックスシリーズは最終戦ということで、新井監督以下コーチ、選手たちが整列する。ここで新井監督から挨拶である。

・・・とマイクの前に立った新井監督だが、「私の挨拶の前に、今季最優秀中継ぎ投手を受賞した島内投手に挨拶していただきます」という。

島内も「聞いてませんよ」という無茶ぶりだが、マイクの前で新井監督が何やら耳打ちする。そして島内は「甲子園でも勝って、マツダスタジアムに帰ってきます!」と力強い言葉。

改めて新井監督からは「甲子園でも『がむしゃら』に、全員野球で高校球児のように戦って、またマツダスタジアムで野球ができるよう頑張ります。行ってきます!」とあり、大きな歓声があがる。

相手はタイガースということで、また甲子園では「完全」とまでは行かなくてもアウェイなのだが、これでマツダスタジアムでの日本シリーズの望みがつながった。私個人の願いでもある「バファローズ対カープの日本シリーズ」の実現も、まだまだわからない(もっとも、仮にそうなったとしてもマツダスタジアムでの試合は仕事の繁忙期である月末月初と重なるのでスタジアムに行こうにも行けないのだが・・)。

広島駅までの戻り道では、ファンの「よかったよかった」の話し声があちこちで聞こえる。この後、駅周辺の飲み屋は大変盛り上がったことだろう。さて、今季この後でこうした光景が繰り広げられるのかどうか・・・?

・・・さて、翌16日はパ・リーグのクライマックスシリーズ・ファーストステージ第3戦が行われた。マリーンズ対ホークスの1戦はここまで1勝1敗、そして第3戦も9回終了まで0対0という展開。そして、延長10回表にホークスが3点を取り、さすがにホークスが制したかと思ったが、その裏にマリーンズが粘り、ランナー2人を置いて藤岡が何と同点の3ランを放つ。さらにその後も岡が出塁して、最後は安田がタイムリー二塁打を放った。延長10回でホークスが3点を取った時には、やはりホークスが来るのかと思ったが、その裏で同点に追いつき、さらにサヨナラ打が出るというマリーンズのミラクルもすごかった。

ファーストステージのカープ、マリーンズの劇的な試合ぶり、そして盛り上がりを見ると、ファイナルステージも何が起こるかわからない。この制度については(特に今季は両リーグとも優勝チームが独走しただけに)賛否いろいろあるが、ファンとしては楽しみが長く続くし、選手のモチベーションにもなっていると思う。

さて、18日からが楽しみですな・・・。

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観戦記・カープ対ベイスターズ@クライマックスシリーズファーストステージ第2戦(マツダスタジアムの空気を楽しむ)

2023年10月15日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

NPBも14日からクライマックスシリーズに突入。私はバファローズが出場するファイナルステージの観戦を予定しており、ファンクラブ先行販売でチケットを確保している。

一方セ・リーグのファーストステージはカープ対ベイスターズということでマツダスタジアムでの開催である。普段セ・リーグの試合はほぼ観ないのだが、やはり地元広島のマスコミは盛り上がっているし、ならば一丁スタジアムで観戦してみようという気になった。

とはいえ、各予約サイトからのチケットは発売開始早々に完売。そこは織り込み済みで、リセールサイトにてチェックする。15日の第2戦、一塁側2階席の一つを確保することができた。

さてこのカード、14日の第1戦は延長11回、秋山のサヨナラ打でカープが先勝。第2戦に勝つか引き分けでファーストステージ突破である。ファンの期待も大きい。

・・・といいつつも、私の立場としては気楽なものである。ちょうど気候も良くなったし、スタジアムの風に吹かれて野球観戦が楽しめればよいというくらいのもの。

この位置で観戦するのは初めてである。これまで、バファローズの交流戦等で来た時は三塁側の下段席がほとんどだttこともあり、どっぷりカープファンの中に身を置くのも初めて。レプリカユニフォーム着用、カンフーバットなどの応援グッズなど、何か赤いものを身につけるのがお約束のところ、何のグッズも持たずに着席する。先ほど広島駅で鉄道の日記念の駅弁祭りをやっており、いくつか仕入れた中の一つ「広島牡蠣づくし」をここでいただく。牡蠣飯の上に、煮牡蠣、炙り牡蠣、牡蠣フライ、牡蠣の譲味噌和えが並ぶ。早速一献とする。

ちょうどここからだと新幹線、山陽線(カープ列車も走る)、芸備線の気動車がレフト後方を走るのが見える。この後試合中にさまざまな形式の車両を見ることになる。

コンコースも賑わっている。特に「カープうどん」は大盛況で、コンコースで立ち食いしたり、2階席への階段に腰掛けてすすったりと。

一方のビジターパフォーマンス席も青のユニフォーム姿で埋まり、試合開始までには満員御礼となった。数では圧倒的に少ないが、声援の熱量はカープに負けていない。

さてスタメン発表。先発はカープが森下、ベイスターズが今永である。今永については今オフにポスティングシステムによるメジャー移籍を噂されているそうだが、だとすると日本での見納めになるかもしれない。

この後はカープファンの有名人のリレーによる「それ行けカープ」。こういうのを見るとバファローズファンとしてはうらやましい限りである。

「本日の始球式を務めるのは山本浩二さんです」とのアナウンスがあり、場内が沸く。ビジョンにはベンチ前でキャッチボールする姿が映される。この試合は広島テレビ(日本テレビ系列)が中継しており、その解説もするようだ。また1975年の同じ10月15日は、カープがリーグ初優勝を決めた日ということもあり、球団のレジェンドにこのクライマックスシリーズを盛り上げてもらおうということのようだ。

新井、三浦両監督によるメンバー表交換があり、いよいよ試合開始である。

カープのナインが守備位置につき、そして山本浩二登場である。マウンドの森下に何やら声をかける。

で、打者は?となるが、普通ならベイスターズの1番・林ということになるのだろうが、バッターボックスに立ったのは、現カブスの鈴木誠也。前日の第1戦にも観戦に訪れていたことは記事に出ていたのだが、ここでバッターボックスに立つとは。ただそれにしてはラフなTシャツ姿である。

ネット記事によると、鈴木誠也が打席に立つことが決まったのは何と「5分前」で、新井監督の無茶ぶりだったそうだ。下のジャージやシューズは新井監督のものを借りたそうで・・。それにしても、こうした演出でスタジアムの雰囲気を盛り立て、それを後押しにして戦えるというのはホームの有利なところである。

さて第2戦、第1戦に続いて接戦となったのだが、その観戦記は次の記事にて・・・。

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「全員で勝った!!」オリックス・バファローズ見事リーグ3連覇おめでとう!!!

2023年09月20日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

どんぱーい!!おめでとう!!!歓喜歓喜!!!

これで「全員で勝つ!!」、いや「全員で勝った!!」 パ・リーグ3連覇おめでとう!!!

20日は職場もそこそこに引き上げて(まあ、早朝から勤務というのもあったので)、NHKーBSでのテレビ桟敷観戦。バファローズファンならJ-SPORTSの大前一樹氏の実況が人気なのだが、私個人はあまり好きではないアナウンサーなので(個人的にはオールドスタイルの濱野派)、ここは落ち着いた実況と、梨田昌孝、井口資仁という双方にバランスの取れた解説を選択。さすがNHKは大一番を見放さなかった。

試合はマリーンズが2対0と優位に進めていたし、バファローズの打線もさっぱりだったが、7回裏はこれまでの何か溜まっていたものを一気に吐き出すかのように一挙6点を奪い逆転した。

2021年は全日程が終了した後でマリーンズの結果待ちでの優勝決定、2022年は全く同成績ながら直接対戦の差でホークスに競り勝ったうえでの優勝決定だったが、マジックが早くから点灯して、そして順調に減らしたうえでの堂々とした優勝というのがすばらしい。かつての「近鉄バファローズ」ファンとして、同球団の優勝はヒヤヒヤの一方でミラクルがついてくる展開ばかりで、こうした堂々とした優勝への道のりは初めて。強いチームになったんやな・・と感慨深い。

さてこの後はクライマックスシリーズ。バファローズのファンクラブの私のステータスでは本日20日から前売開始だったが、ファイナルステージのチケットを何とか確保することができた。相手がどのチームになるかはわからないが、ファイナルステージはきっちり勝ち抜き、ぜひとも私の長年の夢である「あの球団」との日本シリーズを!!

まずはリーグ制覇おめでとう、ありがとう!!!

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観戦記・バファローズ対イーグルス@京セラドーム大阪(いよいよ、優勝に近づいてきた)

2023年09月19日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

9月18日、バファローズはイーグルスに勝利してリーグ優勝へのマジックを「4」とした。これで、19日からマジック対象であるマリーンズに連勝すれば20日に本拠地での胴上げとなる。

さてその前段として、9月17日~18日に関西遠征。このいずれかでリーグ優勝が決まる可能性があるとして2試合のチケットを押さえていたのだが、このところの成績のためリーグ優勝は最短で20日となった。ならばこの2連戦はどちらか片方だけでの現地観戦でもいいかという気になり(いや、熱心なファンなら優勝マジックがどうあろうと2試合観戦すべきとおっしゃるのだろうが・・)、結局関西の神仏霊場巡拝の道めぐりと組み合わせることにして、17日は京セラドームでの現地観戦、そして大阪市内に宿泊し、翌18日に神仏霊場めぐりで次のミッションとなっていた京都市街地に向かうことにする。この記事は17日の観戦記。

さて17日、広島から「こだま」にて新大阪に到着し、いったん天王寺まで行った後(近鉄百貨店では応援セール開催中!)、大正駅から京セラドーム大阪に向かう。9月も半ばを過ぎたが暑さは相変わらず。またバファローズも優勝間近ということで早くからファンも詰めかけており、雰囲気も熱い。

この球場での私のお気に入りスポットである1塁側上段指定席の最前列に陣取る。イーグルス戦は今季初観戦だが、これでホーム、ビジター合わせて、パ・リーグ5球団との試合に足を運ぶことができた。

終盤に来て、今季も「全員で勝つ!!」の言葉が踊る。このスローガンも連覇の中で定着している。

さて大入りとなった中、試合開始。

バファローズの先発は3年連続となる2けた勝利を挙げた宮城。この先さらに勝ち星を積み上げたい。

その立ち上がり、小郷のヒットの後二死一塁となり、4番・浅村を迎える。浅村は先日、パ・リーグの連続試合出場記録を更新(1144試合)したばかりで、CS中継でも表彰されたのを見たのだが、パ・リーグにも長年プレーした選手が大勢いる割に、連続試合出場記録となると意外にも少ないなと感じた。それを思うと、いかに衣笠祥雄の2215試合というのがとてつもない数字というのがわかる。まあ、最近ではベテラン、若手を問わずあえて休養日を設けることでシーズン全体を通したコンディション維持を重視するのが主流で、それほど「連続」にはこだわらない、いやあえて「連続」を避けるというのが世の流れ(一般の企業にもあてはまるぞ)。

その浅村、いきなり左中間への当たり。これが先制の2ランとなる。イーグルスもCS出場に希望をつないでいるだけに(レフトスタンドからは試合中何度も「CS行くぞ イーグルス!」のコールが起こっていた)、負けられないところだ。

イーグルスの先発は荘司。ドラフト1位ルーキーでここまでなかなか勝ち星が伸びないが、8月下旬からは先発で3連勝と少しずつ芽が出てきている。対するバファローズ打線は体調不良で頓宮、若月らが離脱する中、4番にセデーニョが復帰。二死一塁で打席を迎えるが、荘司の前に空振り三振。

バファローズの反撃は3回、二死から中川が四球で出塁し、西野がチーム初安打となる二塁打で二死二・三塁とする。

ここで森がライトへのタイムリーで2対2の同点とする。さすが頼りになる存在だ。ここでセデーニョに回るがフライで凡退となり、一気の逆転とはならなかった。

2回、3回は危なげなかった宮城だが、4回、先頭の浅村の二塁打、岡島のヒットと続き、阿部がタイムリーを放って3対2とイーグルスが勝ち越す。なおも無死一・二塁と続くが、辰己が送りバント失敗、太田が併殺に倒れ何とか最少失点で切り抜ける。

この試合はもつれる。その裏、二死からゴンザレスがライトへの見事な当たりを放つ。2けた10号となる本塁打。バファローズの外国人野手で2けた本塁打というのも久しぶりに目にするように思う(直近では2020年のジョーンズが12本)。

この後中盤は宮城、荘司ともに得点を許さず3対3のまま進む。

6回裏、一死から宗が四球、紅林のヒットで一・二塁のチャンスを作る。ここで先ほど本塁打を放ったゴンザレスを迎え、イーグルスは荘司から安樂に交代。するとゴンザレスは四球を選んで満塁となり、打席には杉本。この日は8番での出場である。

ここで杉本がセンターへの犠牲フライを放つ。4対3とこの試合初めてリードを奪う。その後は野口、中川と倒れて1点止まりだったが、これで宮城に勝ち投手の権利が生まれた。

4対3のまま終盤7回に入る。7回表、太田が二塁打を放ってチャンスを作るが、最後は第打・伊藤が三振で無得点。

その裏イーグルスは3人目の鈴木が登板し、一死から森の四球、セデーニョのヒットで一・二塁とするも、宗が併殺に倒れて追加点ならず。

迎えた8回表、一死から島内が四球で出塁。100球を超えたこともあってか、またここまで本塁打、二塁打を放っている浅村を迎えたためか、宮城から宇田川に交代。

その宇田川、浅村に死球を与え、これで一死一・二塁となる。二塁には島内の代走・田中が入っている。

ここで続く岡島がセンターへのヒットを放つ。二塁から田中がヘッドスライディング、判定はセーフ。中嶋監督から物言いがついたが、ビデオ検証の結果、軍配通りセーフ。これはセンターのビジョンを見ても田中の手が先についているのがはっきりしていた。4対4とまた同点になる。なおも一・二塁の状態が続くが、宇田川が踏ん張って逆転は許さなかった。

8回裏は宋が登板。先頭の紅林がヒットで出塁。続くゴンザレスの打撃に期待するところ、何とセーフティ気味のバント。バントは来日初とのことだが、こんなことまでできるとは。

そして杉本の当たりは左中間へ。紅林が生還し5対4とまたも勝ち越し。杉本も「俊足」を飛ばして三塁に到達。昇天ポーズならぬ両腕を突き上げてのガッツポーズ。ここで「俊足」の杉本の代走で本職の小田に交代。続く野口の内野ゴロの間に小田が生還し6対4とリードを広げる。

2点リードとなった9回表は、平野も体調不良で登録抹消の中、山﨑颯が登板。村林、小郷のヒットで二死一・二塁とするが、最後は代打・フランコを内野ゴロに打ち取り、そのまま6対4で逃げ切った。

点の取り合い、シーソーゲームとなったが、まんべんなく当たりが出た試合であった。いったん同点とされたものの、直後に味方が勝ち越したことで宇田川に勝ち投手がついた。

お立ち台は杉本。犠牲フライ、決勝の三塁打と2打点である。「紅林ヒット、マーゴのバントがあったので自分で決めようと思った」とした後で、「今日は徳島から親友のタカシマ君が来てくれていて、ヒーローになれてよかった」とあった。タカシマ君て誰やねん、今ビジョンに映っているファンの人ではなさそうだな・・というところだが、後で見たスポーツ紙の記事によると、「タカシマ君」とは杉本の徳島商高の野球部の同窓生で、今季初めて観戦に来ていたとのこと。もっとも、これまで杉本が試合に招待しても、当日杉本が2軍落ちしていたということが何度かあったそうで、やっと親友の前で打ててほっとした様子。今季の杉本は何度か2軍落ちを経験しているが、この先、この選手の打棒は必ず欠かすことはできない。

試合前はマジック7だったが、この日のバファローズの勝利、マリーンズの敗戦でマジックは5となった。

翌18日は神仏霊場巡拝の道めぐりで京都に行くことにしており、私のスケジュールとしては今季の現地での公式戦観戦は一応終わりである。いや、この後のクライマックスシリーズ、さらには日本シリーズもある。こちらにはぜひ来たいのだが、果たしてチケットが確保できるものかどうか、今からいらん心配をしてしまう・・・。

・・・そしてこの記事を書いている19日、バファローズはマリーンズとの直接対戦に3対2で勝利し、いよいよマジックが2。20日の同カードに勝てば本拠地での胴上げである。20日はぜひとも早くに帰宅してテレビ桟敷に座らなければ・・どうせ地上波中継はないし、あっても広島では映らないだろうから、いつものJSPORTSでの観戦になるのだろうな・・・(NHK-BSはどうかな)。

ここまで来れば一気に決めたれ!!

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観戦記・バファローズ対マリーンズ@京セラドーム大阪(東好投、クリーンアップ揃い踏みでM22!)

2023年08月28日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

バファローズの観戦記を書くのも7月7日の神戸でのライオンズ戦以来である。当時はパ・リーグの順位争いも混とんとしており、バファローズ、ホークス、マリーンズが接戦を繰り広げていた。しかしながらホークスは7月7日の試合からオールスター戦明けまでにかけて12連敗を喫するなどして失速。一方でバファローズは順調に勝ち星を伸ばし、一気に首位固めとなった。そして8月26日、京セラドームでのマリーンズ戦は0対0の引き分けとなったが、優勝へのマジック24が点灯した。

実は2021年、2022年に優勝した時、バファローズには一度もマジックが点灯していない。2021年は優位に立っていたマリーンズにマジックが点灯したものの、バファローズがシーズン最終盤に追い上げ、最後はマリーンズが敗れたことで逆転での優勝となった。そして2022年も、ホークスとの優勝争いが本当に最後の最後までもつれ込み、最後はホークスがマジック1としたものの最終戦で敗れ、勝敗、勝率がまったく同じで並んだが直接対決の成績で上回ったバファローズが優勝した。2シーズン、ある意味「ミラクル・バファローズ」だったと言えるが、その分逆に8月にマジック点灯・・・となると、うれしいながらも何だか戸惑ってしまう。

8月27日のマリーンズ戦のチケットは7月には早々に購入していたが、これは8月末の3連戦が大きな山場になるかなと見込んでのことで、まさかマジックが点灯しているとは思っていなかった。これで私が現地に行って負けたら申し訳ないなと思いつつ、京セラドームに現れる。なお、前日の26日から別のお出かけと組み合わせていたが、その道中記は別の機会に・・。

27日は、8月の恒例イベント「Bs夏の陣」の最終日である。今季はストライプ入りのブリリアントグリーンのユニフォームを着用しての戦い。やはりチームの調子がよいと、こうしたイベントもゲンがよいといっていいだろう。そもそも、これが始まった時は「大坂夏の陣」をテーマとして、ビジョン画面には甲冑をつけた選手が登場したり、外国出身選手を漢字で標記したり(狼主、亜力士、羅六華、防具流尊、暴君竜・・・)と、戦国時代の演出でそれはそれで楽しかったのだが、如何せん成績が悪く、歴史と同じく大坂方が敗れるという結果だったなあ・・。その後もパジャマと揶揄されたり、迷彩色のユニフォームを着けたり、賛否両論いろいろあったが、やはりチームが勝てば限定ユニフォームもかっこよく見えるものである。

大阪は連日の猛暑日だったが、さすがドーム内は快適である。冷たいもので一献やるとちょっとした暑気払いだ。試合開始が近づくにつれて観客も増えてくる。

バファローズの先発は東。先発陣にも故障や不調での離脱がある中、7月末から先発の一角に加わり、ここまで「バファローズ山脈の谷間」を十分に埋める2勝負けなしである。一方の打線もそう毎試合大量得点をあげるわけではなく、こちらも故障や不調で入れ替えが多いが、誰かが抜ければ誰かがカバーすることでこれまでの好成績を維持している。ここ数試合は中川、森、頓宮のクリーンアップの組み合わせ。

バファローズナインが初回の守備につく。これも「夏の陣」の演出、ベンチ前で花火、スモークが噴き出る中での登場である。

初回、マリーンズ先頭の藤原がヒットで出塁。続く藤岡も四球で無死一・二塁。そして角中を迎え、早くもマウンドにコーチが向かう。

ここで角中がライトへのヒットを放ち、いきなり1点先制。レフト下段をびっしり埋めたマリーンズファンから大歓声が上がる。

しかしここから東も落ち着きを見せ、ポランコをファウルフライ、安田を併殺に打ち取って1点でしのぐ。

するとその裏、マリーンズ先発の森から渡部が四球で出塁。続く野口はあっさり凡退したが、中川が左中間への当たり。タイムリー二塁打となってすぐさま同点に追いつく。

2回、3回は東が三者凡退として(頓宮の好守備もあり)、3回裏、二死から中川がこの日2本目の二塁打で出塁。

ここで森が無理なく三遊間を破るヒットで、中川が生還。2対1と逆転し、送球の間に森も二塁に進む。

結果的にこの進塁が大きく、頓宮のレフト前ヒットで森が生還、3対1と点差を広げる。これで3番・4番・5番がそれぞれ打点を挙げる活躍だ。

4回も三者凡退とした東だが、5回に踏ん張りどころを迎える。ブロッソーに死球、佐藤のヒットで一死一・二塁として打席には小川。1-2と追い込んだが、ここから小川が連続ファウルで粘り、フルカウントまで持ち込む。しかし最後は高めのボールを空振りさせて三振。

続く藤原もファウルでしつこく粘ったが、頓宮、若月がタイムを取って落ち着くよう声をかけ、こちらも最後は低めのボールを空振りさせ、二者連続三振でしのぐ。

5回裏終了後のハリセンタイム。この日は試合前のイベントからBsGirlsに加え、チアダンススクールの子どもたちもグラウンドに登場する。この試合、私の席の隣にもグラウンドに登場する子どもがいる家族連れがいたのだが、試合中のイベントのタイミングにも合わせてグラウンド裏に集合しなければならず、その都度母親と一緒に行ったり来たりで忙しそうだった。その都度私が立って前を通してあげるのだが、それが何度もあったのに恐縮してか、最後はペットボトルのお茶をいただいた。スクールに通わせるのも大変でしょうな・・。

さて後半6回表、二死までは東が打ち取ったが、ポランコに一発を浴びる。最初はどこまで行ったかわからなかったが、映像を見るとライト上段の通路まで飛んだようである。これで3対2と、試合はわからなくなった。

続く安田に四球を与えたところで東は降板、比嘉に交代する。こういう場面ではこの人しかいない、てなもんで続く岡を平凡なフライに打ち取り、ピンチをしのぐ。

この3連戦は接戦続き、また前日は12回まで進んで投手も多く使っているところ、終盤をどう継投するかという中、7回のマウンドに上がったのは小木田。

うーん、先月奈良であった達川光男氏のトークショーで「小木田って誰なん?」と言われたのを思い出す。あの時はオールスター戦明けのブルペンデーということで先発起用されたのだが、逆に言えばどんな場面でも起用できる投手。ここは三者凡退で抑える。

そしてバファローズのラッキー7だが、ここはマリーンズ3人目の鈴木が三者凡退とする。

8回表は山田が登板。藤原、藤岡と左打者を抑え、角中のところでは右の代打・石川が登場。レフトスタンドからは「シンゴ、シンゴ、シンゴ・・・」の連発だが、空振り三振。

8回裏、一死から頓宮がヒットで出塁(代走・山足)、宗もヒットで一・二塁とする。このチャンスで紅林は凡退して、宜保のところで代打・ゴンザレス。三塁への当たりだが、ブロッソーが後逸。代打からレフトの守備についていた石川も打球の処理にもたつき、二者が生還した(記録はブロッソーのエラーで、ゴンザレスに打点はつかない)。5対2と、これで勝利がぐっと近くなった。

9回表は平野。これは8回の追加点の有無にかかわらず予定通りだが、8回の追加点があっただけにより安心して観ることができる。

前の打席で本塁打のポランコを力のないフライに打ち取り、続く安田も平凡なフライ。岡が二塁打を放つが(この時、1点差のままだったら劇場かとヒヤヒヤしたことだろう)、最後はブロッソーを内野フライに打ち取って試合終了(なお今季途中から加入のブロッソー、この日の攻守についてネットでかなり叩かれていたようだ)。前日マジック24が点灯したばかりだが、マジック対象のマリーンズ相手の勝利で一気に2減らし、22となった。

試合後にはこうしたスポーツ紙号外風のビジョンも出るんですな。現実の関西マスゴミではあり得ないことで・・(笑)。

試合後のお立ち台には先発で3勝目の東、そしてそれぞれ打点をあげた中川、森、頓宮の合計4人が登場。東は「調子がよくなかったものの2回以降修正できた」とし、中川、森、頓宮はそれぞれ「前後にいい打者がいるので・・」と、お互いを持ち上げるコメント。森からは「全員で優勝しましょう!」、そして頓宮からは「ほいさー!」と気勢をあげるお決まりの文句。

そして今季もこのキャッチフレーズ「全員で勝つ!!」が登場した。

試合内容に満足して帰途に就く。次の現地観戦は・・9月17日、18日のイーグルス戦の予定。実際観戦できるかどうかは私の今後の予定もあるので何とも言えないが、一応2試合ともチケットは購入済。ひょっとすればそのいずれかで胴上げがあったりして・・いやいや、それはまだ先の話。

新大阪から「バリ得こだま」プランにて広島に戻る。広島には20時すぎに到着だが、その直前、ライトが煌々とともるマツダスタジアムの横を通過する。この日カープはスワローズとの1戦で、結果は5時間の熱戦のうえ、延長12回引き分けとなった。セ・リーグはタイガースがマジック21としており、一部では早くも関西の球団同士による日本シリーズか?と言われているが、ここはカープにももう少し頑張ってほしいものである・・・(私の願いは、あくまでバファローズとカープの日本シリーズ)。

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観戦記・バファローズ対ライオンズ@神戸・後編(花火はくすぶったが、投打に見事な試合)

2023年07月11日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

7月8日、神戸での花火ナイター。この日の神戸は曇一時雨の予報だったが、17時の試合開始時点では空も雨雲というほどではなく、何とか最後まで試合が行われる期待も膨らむ。

この試合はバファローズが山本由伸、ライオンズが高橋光成という両エースが先発登板である。山本の先発試合を観戦するのは今季初である。

まずは山本。初回は2者連続三振など上々の立ち上がり。

一方の高橋も初回は危なげなく三者凡退とする。

2回表の先頭は中村。ライオンズの4番打者といえば・・というのはアレだが、この人が健在というのがせめてもの救いだろう。何とか、2000本安打は達成してほしいなと思うが、この打席は全打球スイングで三球三振。

続くマキノンは四球で出塁したが、次の岸が内野ゴロでランナーが入れ替わる。そして佐藤がライトへのヒットを放つ。ここで、この試合で1軍昇格即スタメンとなった野口からの三塁への好送球が出る。三塁を狙った岸はタッチアウト。スタンドも大いに沸く。

その裏、頓宮、セデーニョが倒れた後、宗がヒットで出塁。先ほどから、後ろに座っている男性ファンの一生懸命な声援が飛んでくる。選手ごとの応援歌の歌詞を叫んでいるのはいいが、ライトスタンドの鳴り物と全然調子が合っていない。「音の不自由な人」と言えばそれまでなのだが、応援の熱意はあるので注意するわけにもいかず・・。

続く杉本が左中間への大きな当たり。フェンスを直撃し、二死二・三塁とチャンスを作る。

ここで打席は先ほど好プレーの野口。打球はセカンドの横を破り、右中間へ。2者が生還し、野口も三塁まで到達する。野口としても大きなアピールだ。

続く3回裏、一死から宜保が四球で出塁。そして続く紅林が、曇り空を切り開くかのような鮮やかな当たりを放つ。左中間の深いところへの2ランで4対0とする。これで俄然優位な試合運びとなった。私もその辺の人たちと久しぶりのハイタッチ。

この回にはセデーニョにもヒットが出たが、追加点とはならず。ちなみにこのセデーニョ、翌9日の大阪でのライオンズ戦では3ランを含む5打点、そして11日のマリーンズ戦では満塁本塁打と大暴れ。BCリーグ出身ということで、個人的には「カラバイヨの再来」といいたいところ。

屋外でのナイター観戦も久しぶり。時間はまだ早いのだが、ビールやチューハイも進む。外の通路を歩くが、キッチンワゴンにも長蛇の列ができている。

4点のリードをもらった山本はこの後も快投を続ける。一方の高橋も何とか踏ん張ろうという投球で5回裏まで来たが、先頭の中川が三塁打で出塁。追加点のチャンスで宜保が内野安打として、これで5対0。その後クリーンアップを抑えたのは高橋の意地であろう。

さて、5回が終わり試合が成立したところで通路に出て、この試合の特典である2022年パ・リーグ優勝の記念コインが配布されるブースに向かう。当初は開門直後からの配布を予定していたが、雨天のためノーゲームとなる恐れがあるのに備えて、5回裏終了後にずらした。早くも行列ができる中、私も無事に引き換えることができた。

そうして外に出たついでに、またアルコールを求める行列に並んだものだから隙間からしか見えなかったが、スタンドからの製塩、そして「地平を駆ける獅子を見た」が聞こえたのでライオンズに得点が入ったようだ。6回表、ライオンズは二死から源田の二塁打、鈴木のタイムリーで5対1とした。しかし山本はこの1点で切り抜けた。

高橋は5回で降板。6回裏は水上が三者凡退とする。

ライオンズのラッキー7も山本はあっさりと三者凡退。6回の1失点は仕方ないとして、それ以外は万全の投球である。勝ち投手の権利はほぼ手中にしたので、後はどこまで投げるかである。完投もありではないか?

バファローズのラッキー7。この試合は「神戸マクドナルド50周年」の冠試合で、7回裏終了前にはドナルドおじさんもグラウンドに出て盛り上げる。

7回裏は中川がヒットで出塁したが、その後の併殺打でライオンズ3人目・青山が三者凡退とする。

お待ちかねの花火大会。花火の死角となる三塁側内野席を除けばほぼ満席のスタンド。カウントダウンとともに花火が打ち上げられる。7回裏終了後といっても、この試合はテンポが速くて外はまだ真っ暗とまではいかず、また曇りのためか、花火の明るさは今一つに感じた(さらに、画像がショボいのは撮影者の技術のせいである)。それでも、神戸の花火というのを久しぶりに観戦することができたのはうれしかった。天気もよく持ってくれたものである。もっとお、この8日、9日というのは九州北部から中国地方にかけて線状降水帯が発生するくらいの豪雨となり、交通にも大きく影響が出ていたのだが・・。

大花火大会は7月23日。ひょっとしたら、その場に立ち会えるかも・・。

山本の調子が落ちることもなく、8回も下位打線ということもあり三者凡退とする。さて、9回はどうするか。CS中継だとイニングの合間にベンチの様子が映し出され、監督やコーチの声のかけ具合や、その場で握手するなどによって「このイニングまでかな」という予測もつくのだが・・。

8回裏はボー・タカハシがしっかり抑え、いよいよ9回表のマウンド。

改めて、山本の登場曲が流れ、スタジアムDJからも激励のコールが響く。よっしゃ、完投狙いや。

その山本に対し、源田、鈴木が倒れて二死。しかしその後中村がヒットで出塁し、マウンドに内野陣とコーチが集まる。

一応、ブルペンでは平野が投球練習をしていた。まあ、よほどのことがない限りは大丈夫だろうが・・。

最後はマキノンを空振り三振に打ち取り、試合終了。バファローズの連敗は2で止まり、山本は完投勝利でリーグトップの8勝目、そしてチームも混戦が続く中でまた首位に返り咲いた。いや、いい試合を観戦できた。

お立ち台は完投勝利の山本、1軍復帰後即結果を出した野口、そして貴重な2ランを放った紅林の3人が登場。私の今季(オープン戦を含めた)感染症率も3勝3敗1分と五分に戻した(それは別にどうでもいい話で・・)。

山本の好投もあり、試合時間は2時間35分で終了。帰りの地下鉄もそれほど遅い時間にはならなかった。

この夜は、神仏霊場巡拝の道めぐりの拠点ということで新大阪駅前に宿泊したのだが、地下鉄でつながる新神戸から新大阪まで、「のぞみ」に1駅だけ乗るという「暴挙」に。まあ、三宮で飲むことなく(本当なら、久しぶりに入ってみたい大衆酒場もあったのだが)、後は新大阪のホテルで翌日に備えつつ、勝利の余韻に浸ろうかなと・・・。

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観戦記・バファローズ対ライオンズ@神戸・前編(久しぶりの神戸で夕涼み)

2023年07月10日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

6圧の名古屋以来となるバファローズ戦の生観戦。訪れたのは7月8日、ほっともっとフィールド神戸でのライオンズ戦。8日が神戸で17時開始の薄暮試合、そして9日が大阪で14時開始のデーゲーム。神戸では花火も打ち上げられるとあって、神戸の試合のチケットを早めに押さえておいた。

なお、この観戦には神仏霊場巡拝の道めぐりも絡めており、スタジアムに来る前にも参拝をしていた。必勝祈願を兼ねて・・(またその巡拝については長々と書くことになる)。

8日は九州から山陰、北陸にかけて強い雨。神戸の天気予報も夜から雨の予報が出ていたが、スタジアム入りした時はかろうじて天気も持っていた。一応傘のほかにレインコート、そしてバッグを包む大型ポリ袋も持参している。ただ、「このような天候ですのでチケットの半券は(ノーゲームの場合払い戻しに必要なので)最後までお持ちください」のアナウンスが繰り返し流れ、またこの日予定されていた前売り限定のパ・リーグ優勝記念コインとの引き換えは試合成立の5回裏終了以降から実施との案内があった。

1塁側下段の指定席に陣取る。神戸での試合観戦は2021年のスワローズとの日本シリーズ第6戦以来である。あの時は11月末ということで実に寒く、いろんなものを羽織っても震えるくらいだった(震えたのは、寒さだけでなく試合展開によるところも多かったが)。そのことも思い出しながら席に座ったが、さすがは周りに緑が多い立地条件。日中の札所めぐりは非常にムシムシと感じていたが、スタジアムをほどよい涼しさの風が吹き渡る。最初こそ扇子をバタバタしていたが、しばらくするとその必要もなくなった。これも神戸ならではである。

この試合は途中で花火が打ち上げられるが、通常なら5回裏終了後のところ、17時開始ということもあって7回裏終了後の打ち上げと発表された。ちなみに、7月23日のファイターズ戦では「大花火大会」が催される。

バファローズの先発は山本由伸。試合前の練習でベンチから姿を見せると大きな拍手が起こる。まずはグラウンドでのウォームアップ、キャッチボールに始まる。

対するライオンズの先発は高橋光成。エース対決である。

野手陣も姿を見せる。森が試合中の負傷で離脱後、打線もいろいろとやり繰りが続く。BCリーグから加入のセデーニョも出場機会があり、またこの日からは茶野、福田に替わって野口、西野が昇格。

そしてスタメン発表。2番に宜保、3番には連続試合安打中の紅林。セデーニョも5番に入り、昇格したばかりの野口も即起用である。

山本もブルペンに入り、試合前の投球にも熱が入る。

この日はマクドナルドの冠試合。三宮に兵庫1号店が開店してから50周年ということで、病気と闘う子どもとその家族のための「ドナルド・マクドナルド・ハウス」の支援の輪を広げるとして募金活動も行われていた。ドナルドおじさんもセレモニーや試合中に登場して大活躍だ。それにしてもマクドナルド、久しく食べていないなあ・・・。

いよいよ試合開始。天気が最後まで持ってくれることを願いながらグラウンドに注目する・・・。

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交流戦観戦記・ドラゴンズ対バファローズ@名古屋(見ごたえある投手戦は宮城完封、森の一発が決まる)

2023年06月07日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

さて前置きが長くなったが、6月4日のバンテリンドームナゴヤでの交流戦観戦。ドラゴンズとしては交「竜」戦である。そして、私が陣取った三塁側上段パノラマシートにはドラゴンズファン、バファローズファンが半々といったところだ。中には、セ・リーグはドラゴンズ、パ・リーグはバファローズを応援しているという人もいるだろう。

ドラゴンズの先発は20歳にしてWBCにも選出された高橋宏。1回表、まずは内野ゴロ3つで簡単に三者凡退とする。150キロ台後半のストレートとスプリットが武器のパワーピッチャーである。

一方、バファローズの先発はこちらもWBC組の宮城。こちらはストレートは140キロ台も、80キロ台のスローカーブもあり、打者を翻弄する。対照的な若手二人の投げ合いで、こちらも初回、ライト・茶野の好プレーもあって三者凡退とする。

まずチャンスを作ったのは2回表のバファローズ。先頭の森がレフトへの二塁打で出塁。続く頓宮が四球で無死一・二塁と先制のチャンスとする。

ただこれで高橋宏もエンジンがかかったか、ゴンザレス、杉本と連続三振、紅林の当たりもショートライナーとなり無失点で切り抜ける。

ここからは宮城、高橋宏の両先発による好投が続く。高橋宏が三振を奪えば、宮城は(ドラゴンズ打線の早打ちもあってか)球数も少なくテンポのよい投球を見せる。2回裏から5回表まで、両チーム通して出塁したのは頓宮の二塁打のみ。

5回裏二死までパーフェクト投球の宮城だが、6番・福永がショートへの当たり。紅林が捕って一塁への強肩を見せるが、判定はセーフ。しかし後続を難なく抑え、5回裏を終えて0対0。見ごたえのある投手戦だが、2回表の無死一・二塁でバファローズが先制点を取れなかったのが悔やまれる。

5回裏終了時のハーフタイムでは、この試合「平成ガールズカルチャー」がテーマとあって、ビジョンに向かってパラパラのコンテストがあった。もはや、平成が「懐かしい」と言われる時代である。令和の若き女性のダンスが映ったかと思えば、昭和のおっさんのダンスも映り場内から笑いが起こる。

6回表は高橋宏が三者凡退として、その裏、二死となって宮城から岡林が内野安打で出塁するが無得点。

7回表のラッキー7。まずはレフトスタンドから三塁側にかけてバファローズファンからタオルが掲げられる。広いビジョンでレフトスタンドをきちんと映してくれるのもうれしい。

その7回表、先頭の森が一発狙いのフルスイングを見せるがまずは三振。しかし頓宮、ゴンザレスに連打が出て、杉本を迎えたところで内野陣がマウンドに集まる。今度こそ、先制のチャンスだ。

ここで杉本がしぶとくライトに運び、一死満塁とする。ここで紅林だが、この日は「アカンほうの」紅林だったようで、高橋の前に空振り三振。次の打者は宮城である。7回表、0対0、二死満塁・・・さてどうするか。ここまでまだ代打のカードは1枚も切っておらず、作戦はいかようにも考えられる。

この場面で中嶋監督が選択したのは、そのまま宮城を打席に立たせたこと。普段、投手が打席に立つセ・リーグの試合を観戦していないので、この辺りの駆け引きが難しいなと感じたことである。6回まで内野安打2本に抑えての無失点、しかも球数は少ない。そして宮城は打撃にも定評があって・・・。

その宮城は打席でバントの構え。まさかセーフティバントはないだろうが、高橋宏への揺さぶりである。果たしてボール先行。その後見送り、空振りもあって3-2のフルカウントまで持ち込む。あわよくば押し出しでの1点もあり得る・・。しかしここは高橋宏が上回り、宮城は空振り三振。残念だが仕方ない。

「満員御礼」の文字も出たドラゴンズのラッキー7。昨年亡くなった水木一郎さんの「燃えよドラゴンズ」の「交流戦バージョン」である。

自らのバットで先制点とはいかなかった宮城、7回裏は細川、石川、高橋周というクリーンアップだったが、引きずる様子もなく三者凡退とする。

そして8回表、ドラゴンズは高橋宏から祖父江に交代。高橋宏は7回まで118球、被安打5、四球1、奪三振13という素晴らしい投球だった。生で観るのは初めての投手だったが、さすがドラゴンズの次世代のエースと称されるだけのことはある。今季ここまで1勝6敗というが、打線の援護に恵まれない面もあるそうだ。バファローズも少し前までは同じようなことが続いていたなあ・・(金子千尋、山本由伸など)。

この祖父江も終盤にかけての大事な場面で登板する機会が多く、好投が続いている。ただここで先頭の茶野がストレートの四球で出塁。続く西野はバントの構えもありながら結局は四球で出塁し、スタンドからどよめきが起こる。

無死一・二塁となって中川。どうとでもできる場面で、ここはバント。しかしポトリと足元に落ちてしまい、三塁に送球されてアウト。バント失敗である。

迎えるは森。4番のバットに期待が集まる。応援歌のコードも一つ上がる。

1-1から振り抜いた当たりは右中間へ。そのままスタンドに入り、一気に3対0と先制する。三塁側パノラマシートからも万歳、歓声が挙がる。すごいや、4番の一振り。

これで祖父江は降板し、藤崎が登板する。次は頓宮だが、藤崎もストレートの四球を与える。そして続くゴンザレスがセンターへの二塁打を放ち、頓宮が一気に生還。4対0となる。貴重な追加点だ。

この後二死一・三塁となり、打席には宮城がそのまま立つ。少なくても前の打席よりはリラックスしていることだろう。それがよかったのか、レフトへのタイムリーを放つ。5対0。宮城はこれがプロ初打点となり、一塁ベース到達後に思わず右手が挙がる。結局8回表だけで打者10人の猛攻で一挙5点を奪った。

そして最後9回裏のマウンドにも宮城が上がる。ここまで来れば完封しかない。ただ一方で、この試合終盤まで来ているが、ドラゴンズベンチの動きがほとんどないのも物足りなく感じる。確かに継投は高橋宏は7回までと決めていたようで、後はリリーフ陣に託すというのはわかる。しかし、終盤のここぞというところでの代打が出てこないのである。宮城の好投でチャンスらしいチャンスが作れなかったのも確かだが、今季の成績はともかく、このカードで先発でも出場していた大島やビシエドといったところが代打でも出る気配すらなかった。立浪監督としても、長いシーズンの中にはこうした試合もあると致し方なく捉えていたのかもしれない。

宮城は最後の鵜飼を三振に打ち取り、そのまま5対0で試合終了。宮城は108球の完封で、被安打2、無四球、奪三振10だった。被安打2はいずれも内野安打で、その後の攻撃でも二塁すら踏ませなかった。

ビジターのヒーローインタビューはもちろん宮城。やはり高橋宏との投げ合いを意識しての投球だったとのコメント。高橋宏の好投と合わせて、こうしたすばらしい投手戦を観戦できたのはいつ以来だろうか。二人に「あっぱれ」。

試合終了後、「スカイルーフオープンショー」が行われた。帰りの混雑対策の一つかもしれない。

バンテリンドームナゴヤは屋根そのものは開閉しないが、ロール式の遮光幕を開閉することで外の光を採り入れることができる。いったんスタジアムの照明が落とされ、暗闇の中の光のショーが繰り広げられる。ペンライトを手にする人も多い。

天井のスカイルーフが少しずつ開く。夜明けの場面をイメージした演出のようだ。そして外からの光を受けられる全開モードとなった。

ここからスカイルーフのパネルが妙な動きを見せる。ところにより閉じたりそのままだったり・・。そしてBGMが終わると、ドームの天井に何か文字が浮かび上がったようだ。スタジアムDJのアナウンスによると、「平成」の2文字である。確かに、この試合は「平成ガールズカルチャー」がテーマだった。

これでオープン戦、公式戦合わせての現地観戦成績は2勝3敗1分となった。まあそれはともかくとして、帰りも同じようにゆとりーとラインのバスに乗り、大曾根からJR中央線に乗っていったん金山で下車する。帰りの新幹線まで時間があるので、軽く祝杯の一献ということで・・。

名古屋ということで久しぶりの「世界の山ちゃん」にしようかと思ったが、一献とはいえさすがに腰を据えて飲むだけの時間はない。ということで、その手前にある立ち飲みの焼きとん「大黒」に入る。ちなみに、「世界の山ちゃん」、「大黒」ともに広島にも支店があって・・。

ここで業務用ボトルのホッピー(焼酎はキンミヤではないが)、そして焼きとんのあれこれをいただく。カウンターで応対する店員も元気で、客との会話で盛り上がる。

そして向かった名古屋駅。新幹線ホームにもバファローズのユニフォーム姿がちらほら見える。お互いに遠征お疲れ様である・・・。

さて、次の野球観戦はいつになるやら・・・?

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交流戦観戦記・ドラゴンズ対バファローズ@名古屋(8年ぶりの名古屋観戦を楽しむ)

2023年06月05日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

プロ野球も前半戦の一つの山場である交流戦に突入した。その中、私が空いたスケジュールの中で、6月4日のバンテリンドームナゴヤでのドラゴンズ対バファローズ戦を広島から日帰りで観戦した。

当初から名古屋に行く計画があったわけではないが、私のほうもいろいろあった中で、ふとカレンダーを見ると名古屋での交流戦とあった。名古屋のデーゲームなら日帰りで十分往復できるし、久しぶりに行ってみよう。チケットは三塁側上段のパノラマシートの通路側に空きがあり、無事に確保できた。新幹線は日本旅行の限定「のぞみ」利用の日帰り往復プランである。そりゃ、3日~4日と1泊できるに越したことはなかったが・・。

広島から「のぞみ2号」に乗車し、9時19分、名古屋に到着。いったん在来線ホームに出てホームのきしめんをすすり、名古屋に来たのだからとこちらも久しぶりの大須観音に参詣する。

観音様に手を合わせることのほか、周囲も庶民的な雰囲気、その一方で外国人向けの店も多く、サブカルチャーの店も多い。そうしたところも人気の要因である。

さすがに朝10時前だと名物の商店街も開いている店はまだ少なかったが・・。

その後散髪もして、大曾根から「ゆとりーとライン」で1駅、ナゴヤドーム前矢田に到着。ちょうど大勢のファンがドームに向かうところで、その中で結構バファローズファンの姿も目に付く。やはり関西に近いこともあるし、人口の多い中京圏には一定数のファンもいるのかもしれない。これが広島だったら完全アウェーなのだが・・・。

バンテリンドームナゴヤに来たのは2015年の交流戦以来である。その試合は先発・金子千尋、4番・カラバイヨという布陣で、5回に一挙4点をとったバファローズがそのまま4対0で快勝している。

このバファローズ3連戦は「ガールズシリーズ2023」と銘打たれ、「平成ガールズカルチャー」をテーマにしている。さらにこの日は入場口で、ドラゴンズのイケメンコンテストで選ばれた5名の選手のタキシード姿のトレカが入場者全員に配布された。バファローズのユニフォーム姿の私にも中身がわからないカードが渡されたのだが、すぐにドラゴンズファンの妙齢の女性から「カード譲っていただけませんか?」と声をかけられた。中身がわからないので、お目当ての選手のカードをゲットしたいのだろう。まあ、私のようなバファローズファンのおっさんがドラゴンズの選手のタキシード姿のカードを見てうっとり・・ということはないので、どうぞどうぞと渡す。果たして、誰のカードが入っていたのかな?

「平成ガールズカルチャー」がテーマということで、試合前のBGMも90年代後半~00年代前半にかけての女性ボーカルの曲が続く。一応、私も当時20~30歳代ということである意味懐かしさを感じる。

さて昼食だが、「交流戦弁当」というのを購入した。パ・リーグ6球団のご当地名物を名古屋名物が迎え撃つという中身にひかれた。そのパのご当地名物は、豚丼(北海道)、笹かま&牛タンコロッケ(東北)、大学いも(埼玉)、アジのなめろうフライ(千葉)、串カツ・たこ焼き(大阪)、めんたいスパ(福岡)という布陣。アジのなめろうとは千葉の着眼点も面白いし、埼玉の大学いもって・・ああ川越かというもんである。福岡のめんたいスパは・・・他に何かなかったのかと思う(いっそのこと、辛子明太子一切れをドンと置いたほうがよかったかな)。これらを迎え撃つ名古屋名物は味噌カツ。中央のごはんの上に焼き豚と味噌カツが一緒にのっている。北海道から九州まで幅広い地域のご当地ものが味わえ、アルコールも進む。

スタメン発表。大型ビジョンではビジターチーム側も各選手のプロフィール、今季の成績、そしてドラゴンズ側では応援歌の歌詞なども細かに出してくれる。

交流戦ということでキャラクター、そしてダンスもチアドラゴンズとBsGirlsの共演である。

この試合の先発はドラゴンズ・高橋宏、バファローズ・宮城。いずれもWBCで日本代表に選出された若き投手である。この後、白熱した投手戦が繰り広げられることに・・・。

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観戦記・ホークス対バファローズ@福岡(平野劇場による「ルーズベルトゲーム」博多座公演)

2023年05月05日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

5月の連休期間。当初は5月4日~6日の予定にて、福岡でのホークス対バファローズの観戦、そしてそのまま大分に移動して九州八十八ヶ所百八霊場めぐりを行うことにしていた。しかし、仕事の都合でどうしても3日連続の日程を取ることができなくなり、とりあえずチケットを確保していた4日の福岡での試合は日帰り観戦ということになった。

朝の新幹線で広島を出発し、ドームに行く前段で博多近辺を回り、ちょうどこの日行われていた博多どんたくもちょっとのぞいたのだが、それはまた改めて書くことにして・・。

この3連戦、バファローズは第1戦を宮城の好投で1対0と勝利し、第2戦は22安打の猛攻で9対4と連勝した。そして私が観戦する第3戦だが、前日打ちすぎて打線がパッタリ止まってしまうのでは・・という不安もあり、また私が2回目の広島勤務となって以来、福岡では一昨年、昨年と計3回観戦しているがいずれもバファローズが敗戦。昨年夏の時は宇田川が周東にサヨナラ打を浴びたなあ・・。そんな不安と楽しみを抱えつつペイペイドームに到着する。

この試合は「ダブルアニバーサルデー」と銘打たれている。ホークス球団の創設85周年、ドーム開業30周年を記念してのイベントである。福岡に開閉式ドームが誕生した辺りから、パ・リーグの新たな盛り上がりが始まったように感じる。ちょうど買い物でコンコースに出ていたので見られなかったが、工藤公康-城島健司という往年のバッテリーによるメモリアルピッチも行われた。南海~ダイエー~ソフトバンクと、親会社の変遷、本拠地の移転もあったが、こうして1本の歴史になっているぶん、ホークスファンの方はいいなあ・・とうらやましくなる。

ホークスの選手はこの日特別ユニフォームを着用して試合に臨む。帽子には懐かしい鷹のマークがあしらわれている。

私が陣取ったのはネット裏のみずほプレミアムシート。当初は三塁側の他のシートを取っていたが、チケットのリセールサイトに出品されていたのでせっかくなので購入した(当初のシートは同じサイトで他の方に譲った)。最寄りのゲートは15番。2000年に病のため現役のまま亡くなった藤井将雄さんの背番号にちなんでのもの。この選手も活躍期間は短かったが、ホークスの歴史の1ページである。背番号15は永久欠番ではないが、藤井さん以来現在までつけた選手はいない。

早くからスタンドの客足も早く、レフト側上段のビジター応援席も遠征組で埋まっている。

さて試合。ホークスの先発はベテランの和田。以前からバファローズが苦手としている相手。その和田に対して、一死から宗がライトへの二塁打。続く中川がセンターへの三塁打を放ち1点先制。さらにホークスの守備の乱れで中川も生還し、一気に2対0とする。前日の当たりがまだ続いているようだ。

バファローズの先発は小野。タイガースでは先発で7勝を挙げた年もあったが、昨年で自由規約。そして育成契約を経て支配下に復帰。今季初登板である。しかし、一死から柳町、近藤に連続四球でピンチを招く。続く柳田は打ち取ったが、栗原がレフトへのタイムリーを放ち、2対2の同点となる。

さらにアストゥディーヨ、今宮にも連続四球で二死満塁となる。一気に逆転されてしまうのでは・・というところで、がルビスを何とか退けて2失点でしのぐ。それにしても、1イニング4四球といっても判定が微妙なボールというよりは、ワンバウンドしたり、大きく横に逸れたりという荒れっぷりだった。

続く2回表は先頭の若月がヒットで出塁するも、紅林が三振、そして盗塁失敗。それでも野口、山足が連打でチャンスを作るも、茶野が凡退。なかなか上手くいかない。

その中で迎えた3回表、中川がレフトスタンド最前列への本塁打を放ち、3対2と勝ち越し。

2回はヒット1本許したものの無失点だった小野だが、3回からは漆原が登板。小野もせっかくめぐってきたチャンスだし、先発として5回くらいまでは行きたかったところだが、やはり四球が・・。この日はブルペン総動員になりそうというのは最初からある程度予想できたとして、小野に次のチャンスはあるのだろうか。

その漆原に対し、ホークスはアストゥディーヨ、今宮の連打でチャンスを作り、続くがルビスもライトへのヒット。二塁からアストゥディーヨが本塁を狙うが、茶野の好返球でタッチアウト。同点とはならなかったが、序盤から動きの激しい試合だ。

4回表、先頭の若月が再びヒットで出塁。続く紅林は今度はバントしたが小フライ。そこに和田が飛び込んでキャッチ。若月も帰塁できず一塁に送球してダブルプレーとした。和田は送球の時に転倒した影響か一度ベンチに下がったが、しばらくして登場し、スタンドもベテランの年齢を感じさせない気迫のプレーに大きな拍手が起きる。

4回からはコットンが登板。序盤が序盤だけに、早い回からの登板となった。ホークスは一死から中村、柳町の連打でチャンスを作り、近藤。

嫌な相手が来たな・・と思ったその初球、詰まったように見えたがホームランテラスに飛び込む3ランとなった。京セラドームだったら平凡なライトフライだったかもしれないが、それを言っても仕方ない。5対3とホークスが逆転し、スタンドも大いに盛り上がる。和田のプレーが呼び込んだのかな。

これで5回を抑えれば和田に勝ち投手の権利が出るところだが、先ほどのプレーで大事を取ってか、5回からは同じ左腕の田浦が登板。二死から宗のヒット、中川死球、森も四球で満塁とする。ここで田浦から大津に交代となり、ゴンザレスとの勝負。同点、逆転を願ったが一塁ゴロで三者残塁・・。

5回裏はコットンが三者凡退。ようやく5回まで終わったが、このままホークスが逃げ切ってしまうのか。私のいつ以来になるだろうか、福岡観戦勝利はあるのか・・。

6回表、ホークスは4人目の松本が登板。3たび先頭打者となった若月がヒットで出塁。そして紅林は今度は打って出たが、レフトフライでどうすることもできない。しかし野口がヒットでつなぎ、代打・小田が登場。

ここで小田がセンターへのタイムリーを放ち、5対4と詰め寄る。さらに一・三塁の形となり、茶野がスクイズ。これが決まって5対5の同点に追いついた。

さらに宗がタイムリーを放ち、6対5と勝ち越し。今度はレフトスタンドが沸く番だ。

中盤でリードしてどのような継投になるかだが、6回もコットンが続投。近藤にヒットを許すも柳田を打ち取って無失点に抑える。これで3イニングをまかない、近藤の3ランはあったもののチームの逆転で勝ち投手の権利を得て次に託す。

そしてホークスのラッキー7で「いざゆけ若鷹軍団」が流れるが、ビジョンにはかつてのダイエーホークスの優勝、日本一での王監督の胴上げの映像が流れる。2000年には長嶋監督率いるジャイアンツと日本シリーズでの「ON対決」も実現し、オールドファンも盛り上がった。

先の7回表の津森に続き、7回裏は阿部が3人で無難に退ける。

8回表、ホークスは6人目の嘉弥真が登板、一死から野口が四球で出塁し、代走の佐野が盗塁を決める。追加点のチャンスに、茶野がレフトへのタイムリーを放つ。7対5、これでバファローズも逃げ切り、3連戦3連勝が見えてきた。

8回裏は山﨑颯が登板。ようやくここにつながり、9回は平野で締める筋書きはできた。

ただ、アニバーサリーデーというのは何かあるのか、そういえばかつて「閉店間際のダイエー野球」という言葉もあったような。途中出場の先頭・川瀬がヒットで出塁。一死で迎えるのは中村。

ここでライトスタンドへの一発が出て、7対7となる。スタンドからも大歓声だ。

どうも山﨑颯も万全ではない。さらに柳町が四球で出塁し、代走に周東が登場。スタンドからは「走れ」コールが響く。そして近藤を迎えマウンドに内野陣が集まる。結局近藤も四球で、柳田。いや~、ここで回って来るか。

再逆転もあるなと覚悟したが、山﨑颯が踏ん張って二塁ゴロからのダブルプレーに打ち取る。何とか同点で食い止めたが・・。

9回表、ホークスは同点ながら抑えのオスナが登板。ここはさすがにあっさりと三者凡退として、9回裏を迎える。

こちらは同点ということで平野は温存し、吉田が登板。点が入ればサヨナラだが、ここは三者凡退として延長戦に突入する。先日もマリーンズとの延長戦を観戦したばかりだが・・。

10回表、8人目でモイネロが登板。先頭はここまで無安打のゴンザレスだが、二塁打で出塁。そして若月がバントで一死三塁と勝ち越しのチャンスを作り、迎えるのは紅林。ここまでいいところがないが、最後に決めてくれるか。

しかし結果はショートへのゴロ。飛び出していたゴンザレスが三本間に挟まれ、タッチアウト。紅林はその間に二塁をうかがうこともできず、一塁止まり。シーズンの中にはこういう、何をやっても結果につながらない(むしろチャンスを潰している)日もあるだろうが・・・。代打のシュウィンデルも凡退して無得点。

10回裏も吉田が続投。二死から中村にヒットが出たが周東が凡退してこちらも無得点。

11回表、二死から宗がセーフティバント。一塁はセーフ。藤本監督から物言いがつくも、ビデオ判定でも軍配通り。ここからチャンスを広げたいが中川が倒れて無得点。

11回裏、ここで平野が登板した。近藤、柳田、栗原と主軸が続くだけにここでの出番となったのだろう。この回を抑えれば通算200ホールドとなり、プロ野球初の日米通算200セーブ&200ホールド達成となる。その場合、12回は小木田、本田で何とかしようというところか。

しかし先頭の近藤に四球を与え、柳田にもヒットが出ていきなり無死一・二塁となる。200ホールドどころか、「平野劇場の博多座公演」になってしまうかもしれない。

そして栗原のフラフラっと上がった打球が、前進守備を敷いていた中川の頭上を越えた。近藤が生還し、8対7とホークスがサヨナラ勝ち! 

いわゆる「ルーズベルトゲーム」となった試合は、ちょうど行われていた博多どんたくとも合わさってこれ以上のない盛り上がりとなった。最後まで二転三転して、観るほうもしびれたというか疲れたというか・・・ほんまに、博多座顔負けの大舞台となった。もっとも、ここで平野一人を責めるものではないだろう。先発の小野にしても早い回から崩れることも十分想定できただろうし、ここはホークスが地元の意地、勝利への執念を見せたということでよいではないか。

この日の試合時間は4時間14分。この日はアニバーサリーデーということで勝敗に関係なく花火も打ちあがる。さらにこの日は試合終了後のグラウンドに下りることができるイベントがあり、私も前売り券を購入していた。試合後はこれらのイベントを楽しんでから博多駅に戻り新幹線に乗る・・という予定だったが、さすがに延長戦で4時間超えになるとは思わなかった。結局、栗原のヒーローインタビューも聞くことなく、それほど混雑しないうちに駅に戻ることにして直通バス乗り場に並ぶ。

博多駅から新幹線に乗車。みどりの窓口、みどりの券売機にはバファローズのユニフォーム姿のファンもちらほら。福岡遠征お疲れ様・・・。

それにしても、福岡観戦で勝てないなあ・・・。

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観戦記・バファローズ対マリーンズ@京セラドーム大阪(EZ DO DANCEからの「しゃかりきコロンブス」)

2023年05月01日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

世間は大型連休に突入。私も、仕事とのやり繰りがいろいろある中で、4月29日に日帰りで関西に出向き、神仏霊場めぐりと合わせてバファローズ対マリーンズ戦を観戦する予定にしていた。28日~30日の3連戦は「帰って来たオリ達デー」ということで各種イベントがあり、前売りの先着購入でオリジナルメッセージタオルが配布されるという。

・・ところが、こういう予定を入れた時に限って何かあるもので、直前になり、どうしても29日は出社ということになった。代わりに当初出社予定だった30日を空けることができたが、京セラドームのチケットは売れ行き好評で、上段席でも通路側の空きとなると三塁側からの観戦となった。それでもいいからと30日の早朝、広島を出発する。

午前中は京都市内での神仏霊場めぐりを行い、いったん天王寺まで南下し、再び大正に向かう。この道中についてはまた別に書くこととして・・・。

マリーンズ戦の生観戦も久しぶりである。今季から声出し応援が復活したことで、マリーンズファンのあの熱狂的な声援を目の前にすることができる。もっとも、諸般の事情によりジャンプ、指笛は禁止とのことだが・・。

まずはマリーンズのスタメン発表。先発は種市である。

そしてバファローズのスタメン発表。このアナウンスを務めるのは、TRFのリーダー、クリエイトであるDJ KOOさん。TRFかぁ! 「EZ DO DANCE」がリリースされたのは1993年のこと。当時大学生の私も、(こう見えても)カラオケで熱唱したことがあるぞ。あれから30年、DJ KOOさんも還暦を過ぎたそうだが、その盛り上げ方は往年そのままで、懐かしく感じる。ある意味、「KANSAI CLASSIC」のノリにも近いのだが、スクリーンの演出その他はあくまで現在のものだ。

試合前には、BsGirlsとM☆Splash!!との共演もあった。

そして「オリ達デー」ということで、両チームのファンによる綱引き対決も。終始優位に進めたバファローズファンの勝利で、さて実際の試合もこのように快勝となるかどうか・・?

さらには始球式、DJ KOOさんが登場する。背番号は、TRFのデビュー30年ということで「30」。野球経験はないとのことだが、見事にノーバウンドの投球を見せてスタンドも沸く。最近は落語好きとしても知られているし、ええおっちゃんやなと思う。

・・前置きが長くなったが、試合開始である。

バファローズの先発は中11日で山岡。4月はローテーション編成の都合、あるいは多くの先発投手陣の見極めもあり、間隔を空けての登板が目立つ。そんな中でも細腕繁盛記に期待だ。まず初回は2者連続三振の後、角中に内野安打を許すが井上を打ち取って無失点。

1回裏、1番に復帰した茶野が種市からヒットを放つ。宗の内野ゴロの間に二塁に進み、続く中川がセンター前に放つ。これで幸先よく1点先制。続く森が併殺に倒れたが、接戦続きの3連戦でまず先制は大きい。

続く2回裏も杉本のヒット、頓宮の二塁打で無死二・三塁と追加点のチャンス。しかし、紅林が三振、宜保が内野ゴロ、若月がフライで無得点。下位打線とはいえ、ここで点が取れるのと取れないのとではこの後の展開も変わりそうだ。

案の定、3回表、先頭の佐藤が二塁打を放ち、その後一死一・三塁となってルーキーの友杉。ここは山岡がミスショットを誘ったが、犠牲フライとなって1対1の同点となる。

中盤は山岡、種市とも安定した投球を見せる。バファローズベンチも何とかしようというところだが(三塁側のこの位置からだとベンチの様子もよく見える)、種市を打ちあぐねる。その中、5回には紅林のセンターへの当たりを藤原がジャンピングキャッチする好プレーも出る。3連戦2試合とも拮抗した展開らしい。

5回裏終了後。ここでDJ KOOさんが再びグラウンドへ。流れるのはもちろん「EZ DO DANCE」!!。よく考えれば30年前のナンバーで、この日スタジアム、少なくとも私の周りにいる観客の半分はまだ生まれていないのではないかと思うが、何かの時に耳にしたことはあるのでは。さあ、これでバファローズもノッて行けるか・・・(という発想も現在ではおっさんなのだろうが・・)。

6回裏、先頭の茶野がセンター・藤原の落球で出塁し、宗のヒットで無死一・三塁とする。ここで中川がこの日2本目となるタイムリーで待望の勝ち越し点を挙げる。2対1。さらに頓宮のタイムリーで3対1とリードを広げる。

7回表からバファローズは継投に入る。ブルペンから平野、ワゲスパック、宇田川が外れる中、2番手で登場したのはコットン。

しかし一死から安田の二塁打、中村の死球でピンチを迎えると、ポランコの当たりはセンターへのタイムリーとなる。中嶋監督から物言いがつくも、軍配通りホームインが認められ3対2とマリーンズが詰め寄る。さらにマリーンズのチャンスが続くが、コットンが何とかしのいで1点差でチェンジ。

7回裏のバファローズの攻撃は、マリーンズ2人目の西村の前に無得点。

8回表、マウンドにはルーキーの曽谷が上がる。先日1軍デビューしたばかりである。

その曽谷に対して先頭の平沢がヒットで出塁。続く友杉のバントは曽谷のところへ。一塁へ送球しアウトの判定となるが、井口監督から物言い。ビデオ判定の結果、今度は軍配差し違えでセーフ。これで無死一・二塁となって中軸を迎える。

ここでマリーンズは次の角中にもバント。これも決まって一死二・三塁となって迎えるのは井上。ここで曽谷は降板し、吉田に交代。

井上の打球はセンターへ。犠牲フライには十分で、3対3の同点となった。残念ながら山岡の勝ち投手の権利は消滅。ベンチの雰囲気も何だかなあ・・という感じに見えなくもない。

8回裏のバファローズはマリーンズ3人目のペルドモからチャンスを作るも無得点で、9回表は山﨑颯が登板。無難に三者凡退として、チームのサヨナラ勝ちを待つ。

その9回裏だが、今季マリーンズに復帰した澤村が簡単に三者凡退として、延長戦に入る。大変な試合になった。

10回表はイニングまたぎで山﨑颯が登板。ブルペンに他の投手もいる中で、12回までかかると想定しての続投だったのだろう。先頭の藤原にヒットを許すも、この日キーとなっている友杉、角中を打ち取って無失点。

10回裏は益田が登板。二死から中川が二塁打を放ってサヨナラのチャンスを作るが、代打のシュウィンデルが凡退。

11回表には小木田が登板。12回まで行くことを見据えればこの起用なのかなと。先に書いたように平野、ワゲスパック、宇田川を欠き、山﨑颯に2イニング投げさせる起用は昨年終盤と比べると苦しい事情である。そしてマリーンズは二死一・三塁として打席には佐藤。さすがに厳しいかと思ったが、内野ゴロに打ち取ってマリーンズの得点を許さない。やれやれ・・・。

11回裏。マリーンズのマウンドは小野。抑えパターンの投手を使った後だけに何とか凌ぐしかない。二死となり、迎えた紅林がセンターへの大きな当たりを放つ。フェンス直撃の二塁打とサヨナラのチャンスを迎える。続く宜保は死球で出塁。まあ、同点からのサヨナラなので一塁を埋めて守りやすくする形になっただけだが・・。

ここで打席には若月。チャンス時の出囃子は光GENJIの「パラダイス銀河」。光GENJIって・・デビューしたのはぎりぎり「昭和」である。昭和から平成への移り変わりの時で、TRFよりも随分前のこと。私も当時中学生だったな。当時の同級生女子の間で圧倒的な人気の光GENJIだったが、30年以上を経たメンバーの現状となると・・・(まあ、人生いろいろですな)。

極端にいえば、「パラダイス銀河」は若月が生まれるより前のヒット曲。しかし昭和の風情を漂わせる若月の当たりはライトへ。平沢の頭上を越え、文句なしのサヨナラヒットとなった。二塁付近ではしゃぎ回るバファローズの選手たち。マリーンズとの3連戦を2勝1敗として、これでマリーンズと並んだ首位タイで4月を終えることとなった。混戦のパ・リーグだがまずはうれしい限りである。

お立ち台にはサヨナラ打の若月とともに、この試合でプロ初勝利となった小木田が上がる。山本、山﨑颯、宇田川らと同じ1998年生まれだが、あえて「小木田世代」と呼ばれる投手。ブルペン陣も厳しい中、思わぬところでうれしいスポットライトを浴びたことで、この先も大事なところで起用されるようになってくれればと思う。

そして若月である。今の気持ち「しゃかりきコロンブス」と表現した。この意図するところはいろんな解釈があるだろうが、TRFで昔を懐かしんだ後に、さらに昔、昭和から活躍の光GENJIで結ぶことになるとは・・・まさに「しゃかりきコロンブス」だ。

これで4月を終え、5月からはペナントレースのエンジンも本格的になるだろうし、5月末からは交流戦も始まる。仕事のしがらみもいろいろあるが、ビジターも含めて、観戦できるところは足を運ぼうと思うのである・・・。

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観戦記・バファローズ対ファイターズ@大阪(序盤で球場を後に・・・)

2023年04月10日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

4月9日、バファローズの本拠地開幕6連戦の6戦目である。前日まで8試合を終えて4勝4敗。まあ、ぼちぼちといったところだろう。今季の公式戦初観戦ということで京セラドーム大阪に向かう。この9日の試合、前日8日は別の札所めぐりを行ったうえでの大阪入りである。その紀行文はまた改めて書くことにして・・。

元々公式サイトにて1塁側上段の席を確保していたのだが、行く直前になり、チケットのリセールサイトにて下段席の空席があるのを見つけ、別に購入した。まずはこちらの席に向かう。

今季、公式戦開幕に合わせてバックスクリーンが大型化された。これまでスクリーンの両側に固定した広告がかかっていたエリアも新たにスクリーンとなり、映像演出の幅が広がった。

この試合は「大阪観光局デー」と銘打たれている。2025年の大阪関西万博も含めて大阪の魅力を発信しようという観光局の活動が紹介された。始球式には観光局の溝畑理事長が登板。何か、金色のマントを羽織ってますが・・。

スタメン発表。バファローズの選手紹介では拡張したスクリーンをフルに使っている。昨年の育成ドラフトで入団し、開幕直前に支配下を勝ち取った茶野がこのところ1番に定着している。昨年の宇田川といい、茶野といい、育成入団から活躍する選手も少しずつ出てきてチームへの刺激になっている。

改めての始球式には岡田圭右さんの滑り芸。

バファローズの先発はニックス。ローテーション通りなら前週投げた山岡のところだが、前日の村西、そしてこの日のニックスといい、いろいろ試してみるところだろうか。それとも、山岡に何かあったか。ニックスは広島でのオープン戦でも先発したのを観戦しており、その時は3回を投げて1安打無失点だった。オープン戦2試合は無失点の掘り出し物、公式戦ではどうだろうか。

その立ち上がり、先頭の矢澤に四球を与え、続く松本もライト前のヒットで無死一・三塁となる。

そして清宮がライトへ豪快は一発を放つ。これでいきなり3対0となった。

どよめきが残る中、続く4番・野村もバックスクリーンに飛び込む一発。清宮、野村の連続本塁打で4対0。おいおい、全然あかんやないか。

さらにこの後も2つの四球(一人は牽制球でアウト)、マルティネスの二塁打もあって二死一・二塁とチャンスを続けられるが、9番・石井を打ち取って何とか4点で終える。

1回のバファローズの攻撃前、先に座っていた下段席から、元々購入していた上段席に移る。写真を撮るのに防球ネットが邪魔をするのイラっとしていたのに加え、1回表に2本の本塁打が飛び出し、さらにたまたま後ろの列に座っていたグループ客の会話が耳障りだったので(騒がしいというのではなく、口調とか話の内容で)。

やはり京セラドームではこの位置のほうが、グラウンド全体を見渡せるし、防球ネットも気にならない。

1回裏、ファイターズの先発はルーキーの金村。ルーキーながら公式戦早くも2試合目の先発である。

先頭は茶野。スタンドからは、過去の流用ながら選手別の応援歌が流れた。先に入団し、1軍にも出場している選手でも汎用の応援歌の選手が多い中、早くも個別応援歌である。それだけ起用に応えていることで応援団も反応したようだ。そしてこの打席でも思い切りのいい打撃で早速ヒットを放ち、反撃開始である。

さらに太田、森が連打で続き、無死満塁のチャンスを迎える。さて、初回の4点から何点取り返すか。

しかし、4番・頓宮は力のない内野フライで何も動かず。続く杉本にはタイムリーが出て1点返すものの、中川、宗が凡退してつながらない。今季はヒットは出るもののあと1本が出ず残塁となる場面が目立つ。

2回表、ニックスは松本に四球を出すが、後続を打ち取って無得点とする。この後立て直せるか。

3回表からは山岡が登板。これはどういう意図だろうか。ニックスは当初から3回くらいまでの予定で、その一方で第2先発として山岡も準備していたのかな。シーズンの最初だからいろいろ試す意図があったようで、結局WBC後の山本、宮城の調整もあって9試合で9人が先発した。そして改めてふるいにかけるのだろう。

山岡の投球練習を見届けた後、いったん買い物で席を立ったが、売店で並んでいるとスタンドから歓声が伝わって来る。そしてファイターズの得点時のテーマ曲が聞こえて来た。モニタを見ると万波に本塁打が出たようだ。これでこの日は清宮、野村、万波というファイターズ若手のクリーンアップの本塁打揃い踏みとなった。

席に戻ると上川畑、マルティネスの連打でさらにチャンスが広がっていた。二死二・三塁となり、矢澤がセンターへタイムリーを放つ。これで7対1と大差がついた。

3回裏、バファローズはクリーンアップの打順だが金村の前に三者凡退。

その時、「今日はもうええか」と私はその場で席を立ち、球場を後にした。今思うと、途中経過でボロ負けだからテレビのチャンネルを変える感覚だった。

これまで負け試合は見慣れており、これまでどういう試合であっても9回裏のゲームセットまで観戦してきた。しかしこの日に限っては自分でもあきらめが早いというか、しかも序盤で席を立った。野球は最後まで何が起こるかわからないし、長いシーズンの中にはこうした試合もある。真のファンならどんな展開でも最後まで応援するべきで、途中で席を立つとはあるまじき行為だと非難する方もいらっしゃるだろう。ただ、この日については最後まで観戦しても精神衛生上よろしくない・・という何かのサインが出たのだと思う。

そのまま新大阪まで移動し、15時17分の「のぞみ71号」広島行きに乗る。

そして広島に着いたのが16時42分。新幹線ホーム、そして在来線ホームには、カープの赤いユニフォーム、帽子に身を固めた人たちがあふれていた。この日カープはマツダスタジアムでのジャイアンツ戦で、見事にジャイアンツを3タテした。列車は非常に混雑したが、カープが勝った後なので乗る人たちも上機嫌である。その中、広島にあってはアウェイの存在でいらだつ私・・。

このファイターズ戦は、7対2でファイターズが勝利し、カード勝ち越しとなった。7回途中まで投げた金村にプロ初勝利がついた。ファイターズで「金村」といえば元エースの金村暁の名前が浮かぶのだが、今後それを塗り替える活躍ができるか。

一方のバファローズは、「信長の野望」に出てきそうな名前の茶野篤政が3安打を放ち、パ・リーグの打率トップに立った。スポーツ紙の記事によると、この日始球式に登場した岡田圭右さんは、茶野に対して「新たな”T”(Tea)が出ました」とコメントしたようで。

次の生観戦は5月の予定。その頃にはどうなっているだろうか。すみません、次はちゃんと最後まで観戦するので・・・。

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WBC日本代表、優勝おめでとう

2023年03月22日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

アメリカとの決勝戦は仕事のため生中継を見ることはなかったが、昼前に3対2で日本勝利の一報があり、ともかく優勝おめでとう。

私の勤務先企業は「侍JAPAN」に協賛しており(その割には、社員として何か恩恵があるわけではなく)、バファローズファンとしては山本、宮城、宇田川、山﨑颯の4人、そして昨季まで在籍していた吉田が決勝ラウンドに選出されたことでうれしかったが、いかんせん一部マスゴミのはしゃぎように閉口して、試合の中継も見ることはなかった。予選を通過するとますますその度合が高くなり、他にも報道すべき出来事がいろいろあったにも関わらずWBC一色だったので、この数日は朝はテレビをつけない日が続いていた。この対応、コロナ禍初期にいろんなコメンテーターとやらが不安を煽り立てた時以来である。

・・・あ、でもよく考えればその後の五輪や、W杯、そして感動押し売りの甲子園の話題になるとチャンネルを変えたり、テレビを消していたな。プロ野球と大相撲の時はそうでもなかったから、典型的なアラフィフおっさんの行動パターンですな。

WBCで日本代表が優勝したところで、渋谷のスクランブル交差点で騒ぐ連中もいなければ、道頓堀に飛び込む輩もいない。それだけ、一部マスゴミが騒ぐ一方で世の中は冷静に受け止めているのだろう。

選手たちはそのまま帰国の途につき、それは熱狂的に迎えられることだろう。そして国内組、アメリカ組それぞれが、レギュラーシーズンに向けて準備に入る。WBC効果で、プロ野球の観客も増えることだろう。

ひそかに、楽しみます・・・。

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オープン戦観戦記~カープ対バファローズ@マツダ(3月19日は最後までもつれる展開に・・)

2023年03月19日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

NPBの開幕前ということで、17日にNHK広島でカープ関連の番組をやっていたのだが、確かに選手に期待するのはわかるが、出演者が揃いも揃ってカープの優勝を予想するという構成に、まあ、NHKといえども地元局となるとそうならざるを得ないのだろうが、何といいますか・・。

そして18日、19日は広島でカープ対バファローズの2連戦である。18日は仕事のため行けなかったが、2対1でバファローズの逆転勝ち。そして19日、現地にて観戦である。マツダスタジアムでのカープ戦ということで、アウェイの雰囲気を楽しみ、そしてカープに勝つことを願うばかりである。

オープン戦ということで内野席はネット裏も含めて自由席(下段と上段で値段は違う)である。そうすると、良い席は早い者勝ちである。どのくらい前に行けばよいか見当つかないが、開門の11時少し前にマツダスタジアムの正面ゲートに着く。開門を待つ人で結構な列ができている。早い人は何時くらいから並んでいるだろうか。

エントランスには今季就任した新井監督のさまざまな姿が並ぶ。

三塁側ベンチの少し上の場所に陣取る。マツダスタジアムといえば開放感、臨場感を楽しんでもらおうと、防球ネットはバックネット裏の最小限だったのだが、このオープン戦に合わせて、内野席の結構な範囲にネットが張られた。ファウルボールが観客に当たってケガをする事故が毎年130件ほど発生しているとのことで、やむを得ない措置とのこと。打球の行方への注意は何度もされているが、飲食したり、最近はスマホでさまざまな情報をリアルタイムでチェックしながらということで、どうしても打球から目を離すことが多いという。ネットがあるとグラウンド内の撮影に苦労するのだが・・。

グラウンドではバファローズの試合前練習中。ちょうど森がゲージの中で打球を飛ばしているところ。

ルーキーの内藤もここまで1軍に帯同している。「内藤鵬」って、力士みたいな力強さを感じる将来の大鵬、もとい大砲候補。このまま開幕1軍につなげることができるか。

試合開始が近づくと下段席の中央よりはほとんど埋まるくらいになった。このオープン戦からは鳴り物応援、スクワット応援も復活しており、スタンドの声援も大きなものになるだろう。

守備練習も終わり、ベンチ前での声出し。

スタメン発表。バファローズの先発捕手は若月で、森は4番・DHでの出場である。そして先発は新加入のニックス。オープン戦は2試合目の登板で、先発は初めてである。山本、宮城がWBC出場中のため先発ローテーションをどうするかだが、1週間前の12日に先発した黒木、そして18日に先発した山下、そしてこのニックスも候補に挙がっている。年俸2000万円の「掘り出し物」と言われているそうで・・。

この日の冠試合スポンサー企業からの花束贈呈と、両監督によるメンバー表の交換。新井監督の姿を現役時代含めて生で観るのは何年ぶりだろうか。

カープの先発は九里。カープの先発陣は森下が故障で抜ける中、大瀬良、床田に続くこの人の役割は大きい。

初回、先頭打者は野口。その初球を振ると、打球はそのまま伸びて右中間スタンドに入る。先頭打者初球本塁打、これ以上ない先制で、私も驚いた。

続く西野が粘って四球で出塁。中川、そして森と倒れ、打席には杉本。ここで西野が盗塁を決め、さらに坂倉の悪送球で三塁まで進む。しかし杉本の打球はショートライナーで追加点ならず。

さて、バファローズ先発のニックスだが、先頭の秋山、野間と続けて空振り三振に打ち取り、西川も一塁ゴロで三者凡退とする。上々の立ち上がりだ。

ニックスは2回もマクブルームから三振を奪い、デビッドソンにはチーム初安打となる二塁打を許すも後続を退ける。

3回表、一死から野口がこの日2本目となるヒットで出塁。そして西野にも連打が出て一・二塁とする。さらに、九里の暴投で一・三塁として中川。この場面、中川は投ゴロ、そして三塁走者の野口が本塁に突入してタッチアウト。ゴロならスタートというサインだったのだろうが、飛んだところが悪かった。中嶋監督が物言いをつけるも、軍配通り。続く森の当たりも一塁へのライナーで追加点ならず。

ニックスは3回も田中、大盛から空振り三振を奪い、3回まで1安打、5奪三振の好投。外国人枠の関係や、先発といえども何イニングくらい目途となるかはわからないが、結構期待できそうだ。

一方、九里も1回、3回とピンチを招いたもののそれ以外は安定した投球を見せる。この投手を見ると、どうしても広島の不動産会社のCM(吉本新喜劇の諸見里大介さんと共演の「アイシュタイル」・・・もとい「アイスタイル」)を連想する。

4回からは2人目の小木田が登板。順調に二死までとったが、マクブルームに死球を与える。そして続く坂倉がライトに同点となる二塁打を放つ。さらにデビッドソンが二遊間を抜くタイムリーを放ち、2対1とカープが逆転する。球場の雰囲気も一気に盛り上がる。

5回は近藤が登板。大盛に四球を与えるも秋山、野間を連続三振に打ち取り申し分ない結果。5回裏を終わったところでスタンドでは、ビールの売り子さんも一緒に参加する「CCダンス」である。これも今季から復活のようだ。そして、一塁ベンチ前では新井監督がテレビのインタビューに応じている様子。この試合は広島テレビが中継で、解説は野村謙二郎・元監督だった。

6回裏は阿部が登板。マクブルームからの打線だったが三者凡退と危なげない内容。

カープの九里は予定では6回までだったようだが、志願して7回にも登板。バファローズも何とか追いつきたいところだが、二死からゴンザレスが死球で出るもののあと1点が遠い。結局九里は7回まで投げて失点は野口の先頭打者本塁打のみ、3安打、四球1、死球2ということで、新井監督は開幕2カード目となるマツダスタジアムでの開幕戦の先発を明言したそうだ。

そして7回裏、バファローズのマウンドはワゲスパック。ところがこの日は今一つで、先頭のデビッドソンに四球、続く途中出場の上本に死球。一死後、大盛がセンター横への二塁打を放ち、3対1と点差を広げる。

そして秋山のところで代打・松山。内野ゴロの間にもう1点入り、4対1とカープがさらにリードを広げる。さすがに、この日はダメかなあ・・。さらに途中出場の田村にも四球を出したことでワゲスパックは降板。漆原がおそらく予定を前倒す形で登板となり、西川を三振に打ち取って何とか食い止める。

栗林がWBCの日本代表に選ばれながら故障で離脱となったこともあり、リリーフ陣をどうするかが課題のカープ。8回は2人目としてケムナが登板。先頭の代打・福田がヒットで出塁し、続く野口のところで内藤が代打で登場した。ここまで三振が続く中、久しぶりのヒットでうれしそうな表情を見せる。さらに途中出場の小田が四球を選んで無死満塁。

ここで紅林がレフトへの犠牲フライを放ち、4体2とする。しかし続く森がまたもライナーで二死、太田も凡退して、結局無死満塁ながら1点しか取れなかった。今季も打線はこんな拙攻が続くのかな・・。

4対2のまま、9回表に入る。カープのマウンドにはリーグ3連覇時の守護神・中崎が上がる。曾澤とのベテランバッテリーだ。栗林がいない分、この人の復活も待たれるところだが、何か「劇場」のにおいがしないでもない。果たして、先頭の宗が初球をライトに弾き返して出塁する。

続く代打・大里の時にパスボールがあって宗は二塁へ。そして大里がセンターへのタイムリーを放ち、4対3とする。育成2年目、何とか支配下選手を勝ち取ろうとこちらも正念場である。さらに石川が高いバウンドの内野安打で続き、福田の送りバントで一死二・三塁、一打逆転の場面を作る。9回になってしびれる場面となった。しかし続く渡辺は遊ゴロ。三塁走者の大里が三本間に挟まれてアウト。

二死となり、さすがに追い上げもここまでかと思われたが、続く小田がフルカウントまで粘った末、ライト線へのタイムリー二塁打を放つ。これで2人が生還し、5対4と逆転する。やはり「劇場」だった。よし、これでまたもカープに勝つことができる・・・。

9回裏も漆原が続投する。また、2人目の捕手・石川に代走が出たことで9回裏は指名打者を解除し、森がマスクをかぶった。シーズン中にもこうした起用はあるのだろうか。

カープ最後の攻撃は上本から。遊撃への深いゴロを紅林が追いついて一塁へ投げるも、送球が少し浮いたのと、上本のヘッドスライディングで内野安打となる。続く田中がバントで送り、大盛は凡退。

二死三塁として松山に打席が回る。ここを抑えれば勝利だったのだが・・しぶとくレフト前に放って5対5の同点とする。こちらのベテランが2打点と気を吐いた。新井監督も交代となった松山を祝福する。

あと一死というところで漆原は降板。2回イニングまたぎをしたから仕方ないかもしれない。代わりに本田が登板し、続く田村を三振に打ち取り、結局5対5の引き分け。9回表まではこのままバファローズの敗戦かと思い、逆転して喜んだのもつかの間、最後は痛み分けのような形になった。現地観戦としては終盤熱が入ったことで満足。

私のオープン戦観戦予定はこれが最後である。さて公式戦、どのようなメンバーで開幕を迎えるのかが楽しみだが、もう少し中軸に当たりが出てくれれば・・・。

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オープン戦観戦記・バファローズ対ファイターズ@京セラドーム大阪

2023年03月13日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

このところ情報番組でもっとも取り上げられているのが野球のWBCである。連日、大谷、ヌートバーといったところの活躍が話題をさらっている(地味に、レッドソックスの吉田もいいところでタイムリーを打っているし、山本も好投を見せたがあまり取り上げられないなあ)。

私も野球観戦は好きだし、日本代表の活躍を願っているのだが、実は中継そのものは見ていない。開始時間も遅いので仕事が終わって帰宅してもまだ試合は続いているのだが、メディアのああいう騒ぎ方(ニッポン!!ニッポン!!というノリ)が好きではないのだろう(サッカーのW杯やオリンピックなども同じ理由。特に、2021年の東京五輪については、テレビのニュースがその関連になるとテレビを切っていたくらいだ)。

そんなひねくれた感のある私だが、WBCの陰には隠れているが、プロ野球もオープン戦真っただ中で、シーズンの開幕は楽しみにしている。そして、バファローズ戦を大阪でせめて1試合だけでも観戦しようと、3月12日に行われたバファローズ対ファイターズ戦に出向いた。

2022年のクライマックスシリーズ以来の京セラドーム大阪である。この日は午前中に神仏霊場の札所めぐりを行った後で、球場入りしたのも試合開始に近い時間だった。コンコースには、2022年に日本シリーズで勝利し、ペナントを手にした全員の記念写真がデカデカと飾られている。改めて、日本一になったのだなと実感する。

オープン戦ということで、普段は購入しにくい1階のグラウンド近くの席に陣取る。まあ、この試合では上段席が閉鎖されていたのだが・・。ちょうどスタメン発表が始まったところだ。先攻のファイターズは1番にドラフト1位の矢澤が入る。この日クリーンアップは万波、野村、清宮といった若手。そして先発捕手でバファローズからFA移籍した伏見がコールされると、一塁側からも拍手が起こった。

一方のバファローズ、この日は池田、元の若手が1・2番を組み、4番には新外国人のゴンザレス、そしてFA移籍の森は5番で先発捕手である。

さて、今季からはコロナ禍からの応援ルールも緩和され、鳴り物、声出しでの応援が解禁になった。これまでもあらかじめ録音された演奏やコールが流れることはあったが、やはり生演奏?のほうが迫力あるし、グラウンドの動きにもよく合っている。なお、ジェット風船の使用は引き続き禁止とのこと。コンビニのゴミ復路もそうだし、米子の吾左衛門鮓のカット用のプラスチックナイフも資源保護のために削減される時代だ(前の記事を参照のこと)。あれこそプラ資源の無駄遣いだし、人の唾液の飛散そのもの、これからもずっと禁止にしてほしい。

試合開始。バファローズの先発は黒木。これまで中継ぎで活躍し、手術で一時は育成契約となったが昨季に復活。そして今季は先発に挑戦で、ここまで順調に来ている。森とのバッテリー、まずは先頭の矢澤をはじめ、三者凡退であっさりと抑える。

ファイターズの先発は上原(広陵高校出身)。こちらも初めての開幕ローテーション入りに向けてアピール中で、池田、元、そして安達を難なく退ける。

試合が動いたのは2回裏。ゴンザレス凡退後、森が左中間への当たりを放つ。落ちたところがよかったのか、森は一気に三塁まで進む。

続く杉本がレフト前のタイムリーで1点先制。一塁上で、両手で胡椒を挽くポーズを見せる。WBCで日本代表ベンチがやったことで一気に知られた「ペッパーミル」。このポーズ、今季のペナントレースのいたるところで目にしそうだ。ならば、その胡椒でもってラーメンをすするとか、そういう続きのパフォーマンスがあってもいいかな。

3回表、先頭の上川畑がチーム初安打で出塁し、打席には伏見。一塁側からも拍手が起こるが、この打席では併殺打。

4回裏には、前の打席で退いた杉本に代わって出場の育成契約・茶野が打席に立つ。茶野篤政って、「信長の野望」で出てきそうな名前だが、徳島インディゴソックスからの入団である。上原からヒットを放ち、こちらは支配下登録に向けてのアピールである。なかなかしぶとそうだ。

5回表から、バファローズの捕手は森に代わり石川。齋藤とのトレードでバファローズに移った選手である。バファローズに森が来て、それを見据えて伏見がファイターズに移籍し、それもあってか石川がトレードでバファローズに。そして、ファイターズにはドラゴンズで捕手としての登録経験もあるアリエル・マルティネスが入団・・・。

6回表、黒木は先頭の上川畑に四球を与え、続く伏見は強攻で内野安打で無死一・二塁とする。一死後、矢澤がタイムリーを放って1対1の同点とする。するとここで黒木はマウンドを降りる。この時は「手当のため」との放送があったが、結局そのまま漆原に交代となった。ネットニュースによると、脚がつったための降板とのことだった。大事には至らなそうとのことだが、何せプロで先発が初めてのシーズンである。無理しないに越したことはない。

そして登板の漆原。この投手も心中期するものはあるだろう。一時は抑えとしての構想もあったのだが、いろいろあって不本意な成績が続いている。

緊急登板とはいえ、続く五十幡がライトへのタイムリー三塁打を放ち、2人が生還する。3対1。そして万波にタイムリーが出て4対1となる。レフトスタンドも盛り上がるところだ。

6回裏、ファイターズは3人目の福田俊が登板。一死二塁後、ゴンザレスの代打で出たのはセデーニョ。ベネズエラ出身の育成選手で、背番号も121番だが、風格からすると先ほどのゴンザレスよりも「当たれば飛ぶ」ロマンありそうな選手である。構えも「全球ホームランを狙う!」という、そしてフルスイングの空振り三振も、古き良き時代の外国人選手らしい。この選手には、かつての近鉄系の外国人選手に使われたあの応援歌を使ってほしいなあ。

セデーニョの次の石川が食らいついた当たりでタイムリーを放ち、4体2と詰め寄る。さらに茶野が2打席連続のヒットでつなぐが、追加点とはならなかった。

レフト側ではラッキー7の声援が流れるところ、7回表には比嘉が登板。三者凡退に抑える。

一方の7回裏ではライト側からダンスタイムだが、ファイターズは昨年活躍の北山が登場し、西野がヒットで出塁するも併殺でチャンスをつぶし、三者凡退。

8回表は、2022年の日本シリーズ胴上げ投手のワゲスパックが登板。昨年在籍した外国人選手の中で唯一今季もプレーする選手。危なげなく三者凡退とする。

8回裏、ファイターズのマウンドにはメネズ。一死一塁でセデーニョに打席が回るが、今度は三塁ゴロ。石川のヒットでチャンスを広げるが結局無得点。なかなか追加点といかないのが厳しいところだ。

9回表は平野が登板。バファローズの後半に登場する投手がいろいろいる中で、この日はワゲスパック~平野の予定ということだろう。野村に死球を与えたが、続く清宮を併殺に打ち取り、シーズン同様の無事な投球だった。

9回裏、ファイターズのマウンドは長谷川だったが、バファローズ打線は途中出場の渡邉(現役ドラフトで加入)にヒットが出たものの、併殺で無得点。4対2でファイターズ勝利。オープン戦とはいえ、やはり買ったほうが気持ちよかったのだが、それよりも、序盤に先制したもののその後は何だかつかみどころがなかった試合のように見えたのが残念だった。

まあ、仕方ない。昨年日本一になったとはいえ、まだまだ発展途上のチームだと思うし、今季は吉田が抜けてしまったし、山本、宮城、宇田川がWBCの日本代表で抜けている中で、残留組がどれだけアピールするかである。今季、何試合ホーム・ビジター含めて観戦できるかだが、難しいとされるリーグ3連覇に向けてどれだけがんばれるか、引き続き応援したいものである・・。

さてこのままJR大正駅まで向かい、広島への帰途に就く。新大阪駅の乗り換え口は結構賑わっており、駅弁や構内コンビニにも長蛇の列ができている。また、構内のみどりの窓口、みどりの券売機にも長い列ができている。当初、新大阪からは「のぞみ」に乗るつもりで指定席を押さえていたが、このタイミングだとそれより先の18時06分に発車する「みずほ613号」に乗車する。

新大阪始発だが自由席に座れるか気になったが、実際にホームに向かうと、乗車口に列はできていたが、自由席なガラガラといっていいくらいの乗客しかいなかった。発車前、「指定席・グレーン席は満席です」「自由席のお客様は座席に荷物を置かず、棚の上か足元に置いてください」としきりにアナウンスしていたが・・。

そういう状況なので、新幹線内では「飲み鉄」。まずは、紅ショウガ天で一献・・・。

コンコースの駅弁売り場に結構並ぶ中、今回のお供は「神戸中華焼売弁当」。焼売の弁当といえば横浜の崎陽軒「シウマイ弁当」、そして鳥栖の「焼麦」が有名で、鳥栖の「焼麦」はこのブログでもたびたび登場するが、中華といえば神戸も黙っていない。神戸の駅弁の名店・淡路屋の一品で、神戸でのバファローズの試合でも販売されているところだ。焼売、ザーサイ、エビチリ、麻婆豆腐などが特にビールに合う。中華料理の弁当という点でいえば、焼売がメインの横浜、鳥栖を押さえて日本一ではないだろうか。

なお、同時に柿の葉寿司と、富山のますのすしも買い求めていた。こちらは翌日にいただいたが、ますのすしには、安心してください、(プラスチックのナイフが)入ってますよ・・・。

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