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プロの演技

2018年08月15日 04時53分04秒 | オペラに挑戦
さらに3枚のチケットを買ってほしいとの依頼があったので、昨日の午後ホールに出向いた。「うん、ひょっとしてソリストさん達が練習してるのでは?」 やってました。2時開始というから、それに合わせて行って、1時間ほど聞いてこよう。実は僕今回の「ソリスト練習」拝聴は3回目なんです。いい歌声を聞いていたいが主目的。でも感心し、勉強になりますというのが今日の話題。

練習してた場面は1幕前半のハイライト場面、「無学で純粋な農夫ネモリーノが農場主の令嬢アッディーナに素直な告白をする。アッディーナは『しつこいわね、私は貴方を好きにはならないの。他の女性にしなさい』と諭す」場面。

プロだし、その役を過去に経験してる中で(経験してなくても)自分なりのアッディーナ像、ネモリーノ像を持って歌い、演ずるのは当然でしょう。この辺までは僕みたいな端役でも考えて臨んでるつもり。でも表現できないし、「演技してる演技」で留まってる。彼等はここからが違いますね。
自分が掴んでる像と演出家が作りたい像の徹底的なすり合わせをやるんです。時間割合で言うと、3の実演に対して7の検討会という感じ。交わされる話も実にこまやか。「好きと告白」するんだって、「絶対ものにしてやる」「駄目かもしれないけど・・・」とその時の心象には幅があって当然。「あんたなんか駄目よ」と拒否するんだって、「絶対いやっ!」「ちょっと遊んじゃお」「教えてあげなくっちゃ」といろいろ。こういう温度差、色の差みたいな所を話し合うんです。「そうか、それだったらこうは動かない方がいいよね。こう回って近づくのが自然じゃない?」とか。
そして一端了解されたところでもう一度実演。さっきと動き、表情、声色が変わってます。こういうブラッシュアップをサラッとやるところに「さすが」ですよね。その場面の状況を歌と詞がなくても観客に伝えられる演技なんです。もう僕なんかじゃ「遠く及ばない世界」を見せられます。「勉強になります」なんていうことが失礼かも。刺激は大です。
同じ演出家(我が先生)が我々ド素人に演技指導してるんですが、むかついてるだろうね。怒るの解ります。1言いえばグッとよくなるプロ。何べん言っても同じ失敗を繰り返す(これでいいとかってに決めてる)素人。「君たちを『市民オペラ合唱』とは思ってない。『プロの合唱団』だと見てるから・・・」と啓発してくる思いやりに答えてないのが解って来る。
僕もこの団体で6年、5作目に挑戦してるんだが、もう古参の部類。先生がそういう扱いをしてるのも理解してる。ここは僕なんかが合唱団を引っ張り上げないといかんのだと自覚してるつもり。でも合唱団員も「人」、十人十色ですからね。「妙薬」って無いんですわ。
小さい注意の積み重ね、小さい成功例の積み重ね しかないようです。あと半月、どこまで引っ張り上がられるか、自分を試すことでもある。
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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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色々 (ヒロ)
2018-08-15 10:09:09
歌い手も色々、演出家も色々、現場も色々、団体も色々、合唱団も色々。

今回のノヴェッラは、イタリア色に染まってきたね♪それは合唱団もそう!

しかし、岳ちゃんの日記見ていて、先生怖そうだな〜。。。と思っています😅反省…

残りの期間、目一杯楽しんでいきましょう!あとチケット販売協力ありがとうございます😌
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怖そうな先生で書いてるかな ()
2018-08-15 13:08:34
ヒロ うちの先生そんな怖い人じゃないけど。初演出で猛烈にテンション上げてるところをそのまま表現したら、「怖そう」となるんですかね。
イタリアに染まってるという点はソリスト練習きいてて思うな。みんなが頭の中イタリア語なんですよ。イタリア語で考えてるし、イタリア人のテンションなんでしょう。お互いの意見交換をしてる時なんかは、確かに日本語で会話してるけど、頭にある映像はイタリア語でしょう? お互いのあの理解具合は日本人の僕には解らんレベルでした。
ヒロの要求レベルの差、合唱団員もあれを見て反省せんと。 がんばるよ いやいや 楽しみますよ 僕は。
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