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「修道女アンジェリカ」 評

2022年08月30日 10時06分55秒 | オペラに挑戦
これから公演という今、関係者の僕がこんな事書いたら「非国民」呼ばわりされるかもしれない。でも「鉄は熱い内に打て」と言うし、僕が今回公演にお誘いした方々でこのBLOGを日頃読んでくれてる方は少ないので、「いいだろう」と判断しました。
そしてちょっとですが、「御免なさいね」の気持ちも入ってます。
同時公演される表題の作品、プッチーニの小品三部作として有名らしいですが、ちょっと特殊な作品ということは前から書いてます。なんせ女性15,6人だけが出演する内容、しかも修道院というあまりにも閉鎖的で、馴染みの無い空間での話。明るい話題は想像できません。
練習の助っ人に行ってたので、断片的には見てました。当初は初めて知るプッチーニ作品とあって興味を持って覗きました。土日の通し稽古では出番の無い我々は客席で全編を観ることが出来ました。そこで感じたのがこれから書く僕の印象です。
端的に書いてしまえば「素人のお客さんには退屈な作品じゃないかな。玄人さんなら特殊な興味を持ちそうだがな」なんですよ。要は「華」が無いんです。「恋に、愛に苦しむ、夢見るでも無い」「国取り話的壮大さも無い」「男性ソリストの素敵なテナ、バリトンは聞こえてこない」 ただただ淡々と話しが進んで行く。事前学習しておかないと「何が起きてるの?」になりかねない。もう一歩退屈感が出ると寝ちゃうんじゃないかと。
先生には失礼かもだが、「なんでこれを選んだんですか?」なんです。 当初は「こんな思いがあって選んだんだろう」の推測もあったのですが、そうでも無さそう。今は「本物の演出家にならんがために、先生としての挑戦」だったのだろうです。
昨日「精神性」ということで書いたが、演出家に必要な力は「何を、どう表現するか、したいか」の勉強と熱量、「役者をどうその気にさせるか」の技量だと思ってます。そこを自ら試す、挑戦することで「オペラ演出家」としての評価を受けたかったのではないか です。そしてそれにはもってこいの作品なんですよ。僕にはそう見えてきました。華の無い、淡々とした作品 それをどう料理できるか ですよ。 僕ではそこの評価はできません。
公演を観に来てくれた友人たち(特におばさま方)がどんな感想を持つかに興味があります。
そして、聞けた話しは演出家先生にしっかりお伝えするのも僕の仕事だなと思ってるのです。
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なるほどね、岳さんの気持わかります (オペラファン)
2022-08-30 10:49:48
今年のザルツブルグ音楽祭で、この三部作が何回も公演されましたが、世界各国からのオペラファンが集る音楽祭と座間OPAとは、客種がちがって当然ですので、評が分かれるのも当然ですよね。
ザルツの批評をまだ拾えてはいませんが、探すのを楽しみにはしています。
おばさま対策としては、ウィキペディアのコピーを配ってご理解して頂くしかありません。
まあ、カヴァの後でしょうから、つきあっては観てくれると思いますが、今までの座間の地味な舞台装置では、確かに寝る方が出るかもね。ドラマの精神性をどうくみ取ってもらえるかが勝負でしょうか。
座間OPA合唱団の不完全燃焼とか消化不良とか、解るような気がします。
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玄人好み な作品 ()
2022-08-30 13:04:42
オペラファンさん アンジェは玄人好みな作品ということです。欧州のオペラを見慣れた、楽しみ方を知ってるファンにとってはそれなりの興味をもって臨めるのでしょうが、まだまだマイナー芸術の日本では見方が無いとか、見方が解からん なんでしょう。
解説書は作って渡してあります。先週各位にコピーで渡ったはず。 それ読んでおば様達はとりあえず「解ったは」だと思うのです。会場で「これは何?」になるんだろうな。
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