日常的に映画を見る毎日を送っているわけだが、netflixではやたらと話題のドラマのお勧めが出てくる。実際に面白いらしいことは聞いていて、食指が伸びることもある。しかしながらドラマは何話もお話があって、さらに続編なんかがあったりする。人気が出るとそういう傾向が顕著になって、どんどん期待の膨らむものが続いていく。スピンオフ作品なんてものが生まれてきたりする。柔軟な対応が図れる形態なのかもしれないが、そういうのを追うことを考えるだけで、なんとなく疲れる思いがする。
例えば「愛の不時着」だが、これはずいぶん前から観た方がいいと言われて、マイリストに入れっぱなしである。つれあいもなんとなく興味がありそうな感じもあって、いつかは観てみようって感じで半年だろうか。ずっと上段のお勧めに位置しているところを見ると、僕が日頃見ている傾向と何らかの親和性があるかもしれない可能性を表明している。
そもそも見ていたドラマというのに「深夜食堂」があって、これはそれなりにシリーズを追ってみていた時期があった。そんなに連続のドラマ性が強い作品群ではないが(いわゆる読み切りだし)、いろいろ事情のある人たちがご飯を食べに来て、ある種その食べ物に自分の境遇を重ねているようないないような話があって、終わる。毎回そんなもんかね、とか、ほんとにそれでよかったのかね、という気分だろうか。時間が短いのもあるのか、なんとなく眺めている分には良かったのかもしれない。映画や、ここ最近の新しいのは観ていないような気がする。
ところでお勧めドラマとして名高いのは、「ブレイキング・バッド」と「ベター・コール・ソウル」だろう。多くの人が少なくともこれは観たと自慢し、絶賛している。ちょっとした著名人でこれを見ていないというのはあんまり聞かないので、そんなにまで凄いのか? という思いが強くなって結局見ていない。何度も雑誌などで取り上げられ、こんな人まで見ているのか? と驚いたりした。こうなると、もうなんだか見たいんだか見たくないんだかわからなくなる。最初だけちょっとみたが、確かに面白そうで、しかしやっぱり面倒になって止めてしまった。
こういう世界も韓国は強い。最初の一話だけ「イカゲーム」は観てみた。なんだかどこかで読んだような日本の漫画みたいだ。でも後ろで観ていた母が気持ち悪がったのでボツ。仕方ないので「地獄が呼んでいる」も観てみたが(これは二話くらい)、同じ話や展開では無いにせよ、グロという点では同じなのでボツとなった。母のいないところで再チャレンジがあるだろうか。
で、アメリカでもどういう訳かかなり人気だという「ペーパーハウス」を見ることになって、なるほど、これはあんがい見てもいいかな、という感じで調子よく13話くらいまで観て、今中断している。なんだかこれも疲れてきたのだ。もう最初のころから物語の破綻の伏線らしきものがたくさん出てしまうのに、スペインの所為なのか、割と難なく乗り切る。面白いけれど、もういいかもしれない。せっかくよく出来ている分、人間関係の破綻の仕方は、やっぱり気になるはずなので、観なくてもいいかな、という気分になってきた。それにやっぱり不必要に長い。
という訳で、今のところほぼ断念続きだ。何しろ見たい映画は多いし、撮り貯めているドキュメンタリーもたくさんある。これらのドラマは、よほどの暇人でなければ続けられそうにないのである。