西部劇と懐かしのカントリー&ウェスタン日記

現代とはかけ離れたOld Countryの世界ですがずっと続けていきます。興味のある方は時々のぞいてみて下さい。

懐かしのカントリー&ウェスタン 143 「 ジミー・ドリフトウッド (1)」

2010年05月08日 | つれづれに
Jimmie Driftwood (1)     ジミー・ドリフトウッド  西部の唄を歌う
(1)Ox Driving Song ( 牛追いの唄 ) (2)General Custer ( カスター将軍 ) (3)What Was Your Name In The States (4)Billy The Kid (ビリー・ザ・キッド) (5)Jesse James (ジェシー・ジェイムズ)


1962(昭和37)年に一大西部劇「西部開拓史( How The West Was Won )」が封切られた時、当時13才だった私はこの映画をワクワクしながら見た覚えがあります・・・・・未成年は勝手にひとりで映画を見に行ってはいけない頃だったので( 今の若い人達には信じられないかも知れませんが 田舎ではけっこう厳しかったです ) 父親か姉と一緒に見たと思います。 当時の大スター達が総出演という西部劇- というよりは今から振り返るとアメリカ西部物語- みたいなもので、私のアメリカ西部への夢と憧れを決定的に育んでしまったような作品でした・・・・・ある一家が西部を目指し、三代にわたる西部開拓苦闘の物語・・・・・キャロル・ベイカーという女優さんの綺麗だったこと、目に焼きついています。
それと同じ頃だったと思いますがRCAビクターから 「西部開拓史( How The West Was Won )」 という2枚組レコードが出されました・・・・・もちろんまだLPレコードなんか買えない頃で私にとっては見るだけの時代。 映画を見た後だけにどんな音楽が入っているんだろう・・・と興味深々でしたが 涙。

このレコード( 後日採り上げたいと思ってます) は日本では何回か発売になっていて 私は中古で持ってはいましたが、アメリカ建国200年にあたる1976(昭和51)年に出された時に ”記念に” と買いました。 音楽で綴るアメリカ西部開拓史で、興味を持っている人にはなかなかいいレコードです・・・・・・この中に今日の主役ジミー・ドリフトウッドが歌う西部の唄が5曲入っていました。 これがなかなかの秀作で とても気に入ったものです・・・・・Jimmie Driftwood については高山宏之さんの 「ウェスタン音楽入門」(音楽之友社)という本から耳学問の形で既に知っていたのですが「ニューオーリンズの戦い」(ジョニー・ホートン盤で有名)1曲だけしか聴いたことがなかったので ここでの5曲はまさに私にとって Cowboy Song ないし Songs Of The West への興味のきっかけともなる一面をもったのでした。

ところでここに載せた写真はレコードジャケットではありません、友人から借りてきたドイツの Bear Family Records 社が出したジミーの3枚組CD-box 集の解説書の表紙なんですが ジミーのなかなかいい写真。 それにしても日本でこんなCD集を買う人がいるなんて 友人のことながらあきれています (・・・でもわかる気がします)。

私は(1)Ox Driving Song (牛追いの唄)を初めて聴いた時はその何ともいえな響きにしびれてしまったのでした・・・・これぞ Song Of The West という感じ。   稀代の西部の無法者を手作りギターの弾き語りで歌った(4)Billy The Kid も(5)Jesse James もジミーの枯れた渋い歌声が味わい深いもので秀作と思います。

Jimmie Driftwood について高山さんの「ウェスタン音楽入門」には次のように紹介されています・・・・・・「 "ニューオーリンズの戦い" の採譜編曲者として知られるユニークな民謡歌手、民謡研究家。1907年アーカンソー州マウンテンヴュー生まれで前歴は学校の先生。垣根の棒くい、牛用のくびき、古ベッドの頭板で作った独特の形のギターをかき鳴らし、親しみやすい節回しで歌う。」・・・と。    彼自作のへんてこギターはレコーディングでも使っていて 聴いていてもいい音がします。 なかなか得がたいカントリー&ヒルビリー歌手だったようで、Grand Ole Opry(テネシー州ナッシュヴィルで古くからあって現在に至る Country Music Show ) にも出ていたようです、僕はこんな特徴のある人は大好き・・・・1998(平成10)年に91才で亡くなっています。
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カウボーイソング 29 [ ウィルフ・カーター (4)]

2010年05月08日 | カウボーイ・ソング
Wilf Carter (4)
カナダ盤 WCE-1 Cowboy Songs By Wilf Carter popularly known as Montana Slim

(1)Rattlin' Cannonball (2)The Preacher And The Cowboy (3)The Fate Of Old Strawberry Roan (4)Twilight On The Prairie (5)It's A Cowboy's Night To Howl (6)Red River Valley Blues (7)It's All Over Now ( I Won't Worry )(8)My Little Swiss And Me (9)My Old Lasso Is Headed Straight For You (10)He Left The One Who Loved Him For Another (11)Pete Knight's Last Ride (12)The Golden Lariat (13)Roll Along Kentuky Moon (14)Rose Of My Heart (15)My Little Yoho Lady
(16)" Lucky Strike Presents: Montana Slim Medley Of Folk Songs "・・・・・
1)Blue Ridge Mountain Blues
2)Birmingham Jail
3)Rootin' Tootin' Cowboy


私の大きな趣味の一つは American Cowboy Song の歌を楽しむこと・・・・・これもさかのぼれば少年時代の西部劇映画や TV 西部劇の影響が大きく、その後遺症といっていいかも知れません。もちろん映画やテレビの主題歌とカウボーイ ソングは同じではない・・・・・けれど、アメリカ西部への興味の源がこれらの映像にあることは否定できないし、そこから Traditional Cowboy Song 、新しい西部調の歌 そしてカントリー&ウェスタン音楽へと発展していったのです・・・・僕と同じような団塊の世代の人で Country Music の好きな人達は似たり寄ったりの経過をとっているのではないでしょうか(?)

先日ダンボールに詰め込んだレコードの整理をしていたらウィルフ・カーター(1904~1996年に91才で亡くなった。カナダのノヴァ・スコシア州出身 ) のレコードが出てきて これを買った時の想い出が蘇ってきて思わずターンテーブルにのせてしばし聴き入ったのでした・・・・・九州から富山県の北アルプスの山登りに行った帰りに京都に寄り、北山にあったある喫茶店( そこには何故かカントリーやブルーグラスの輸入盤レコードがたくさん売っていました) で買った3枚の Wilf Carter のレコードの中の1枚。 その時は内容もなにも判らず ただただジャケットだけに惚れ込んで買った3枚でした・・・・・Cowboy Song というのは本来が労働歌みたいなものだからどちらかというと地味なものが多くて よほどアメリカの西部の歌や事象に興味を持っていないと長続きしないのでは・・・・と思っています。私の場合は一言で云うと もうまったくの ”ロマン ” に尽きます-それも漠然としたよく説明できないロマン。
このレコードもまさにそのようなもので・・・・・純粋な Cowboy Song とはいえませんがほとんどの曲はウィルフ・カーターのヨーデルを入れたギターだけの弾き語りで 時に素朴なスティールギターやハーモニカが入る他は派手な音作りなんかは全くなし・・・・今の時代ならとてもこれだけではカウボーイ&カントリー歌手としては生き残れないようなものです・・・・・でもこのモンタナ・スリムは本国カナダだけではなくてアメリカ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドといった国でとても人気があったらしく沢山のレコードが残されているんですね。 姿もそれらしくて ジャケットを眺めながら聴く毎に味の出てくる歌手( 私にとってはですけど ) だなあ・・・・・と思って大好きな歌手です・・・・・”Blue Yodeler”ジミー・ロジャースの影響を受けた人でもありました-ここでも(13)Roll Along Kentucky Moon を歌っています。 なお 彼は過去に 「 Sings Jimmie Rodgers 」 というLP レコードを出していました( 以前載せていますので見てみて下さい)。

さて内容ですが・・・・・カントリーの古典曲 ”Wabash Cannonball” のメロディを使った(1)Rattlin’Cannonball で始まり、カウボーイ ソングの名曲のひとつ ”Strawberry Roan ” を使った(3)The Fate Of Old Strawberry Roan の他 曲の題名を見ただけでも「Cowboy」「Prairie」 「Red River Valley」「 Lasso(投げ縄)」「 Lariat(投げ縄)」「 Last ride 」といった Cowboy Song に出てくるような語が踊っています(smile)。  最後の(16)だけは昔のラジオ番組をそのまま使った古色蒼然とした録音になっています・・・・・「懐かしの~」でいうとハンク・スノウと並んでカナダが生んだ往年のカントリー歌手の双璧だけに ドイツの Bear Family Records 社などでも大部のCD-Box セットなどが出されています。カウボーイ ソング~西部調の素朴な歌が多いので その方面の音が好きな人にはいいと思います・・・・でも高価で・・・・(苦々)。 このような単品のレコードからのCD が出て欲しい・・・・・・Wilf Carter はまだまだ登場させたいと思っています   
(2010=平成22年3月28日の記事再録)
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