西部劇と懐かしのカントリー&ウェスタン日記

現代とはかけ離れたOld Countryの世界ですがずっと続けていきます。興味のある方は時々のぞいてみて下さい。

懐かしのカントリー&ウェスタン 142 「 サンズ・オブ・ザ・パイオニアズ (6)」

2010年05月20日 | サンズ・オブ・ザ・パイオニアズ
The Sons Of The Pioneers (6)
米国盤 Harmony Records HL-7317 The Sons Of The Pioneers' Best

(1)My Saddle Pals And I (2)When The Roses Bloom Again (3)Billie The Kid (4)Open Range Ahead (5)Power In The Blood (6)Down Along The Sleepy Rio Grande (7)I Love You Nelly (8)Hold That Critter Down (9)Let's Pretend (10)Lead Me Gently Home, Father


今日は夜になって久し振りに大好きなサンズ・オブ・ザ・パイオニアズのレコードを聴いた・・・・・ブログのスタートがパイオニアズだったこともあって 自分にとってはとても思い入れの強いグループです。 このレコードは Sons Of The Pioneers の中ではRCAビクターから出された「 25 Favorite Cowboy Songs ( LPM-1130 ) 」 と Vocalion Records からの「 Tumbleweed Trail ( Vl-3715 ) 」 と合わせてベストスリーに相当するもの-と僕自身は思っています( 2枚とも以前に載せていますので興味があれば見てみて下さい )。
さてこのレコードは全曲とも1937( 昭和12 )年録音・・・・・と かなり古いものですが 内容はとっても濃いもので、初期パイオニアズの良さが横溢しているものになっています。 メンバーは下記のよう( 今ではみんな故人 )・・・・・

Leonard Slye・・・・ボーカル( 後の有名な Singing Cowboy ロイ・ロジャースです )
Bob Nolan・・・・・・・ボーカル( 優れた作曲家でもあります )
Lloyd Perryman・・ボーカル&ギター( 長年パイオニアズを支え続けた人 )
Hugh Farr・・・・・・・フィドル( swing やマイナー調の fiddle は素晴しい )
Karl Farr・・・・・・・ギター( 兄のフィドルと絶妙のコンビ でスイングするギターがなかなかよい)
Pat Brady・・・・・・・ウッド・ベース( コメディアンでもある )
創設メンバーの一人 Tim Spencer はどうもここでは参加していないもようです

駄作がないというのはこのようなアルバムを云うのかも知れません・・・・・もちろんカウボーイソングや西部調の音楽に興味があっての話なんですが、カウボーイコーラスの素晴しさと選曲の良さが重なっています。また、パイオニアズの音楽にジャズギターの名手ジャンゴ・ラインハルトとジャズバイオリンの巨匠ステファン・グラッペリの影響を思わせるようなおしゃれでセンスの良い演奏ならびに Western Swing の要素を取り入れたファー兄弟のフィドルとギターがとてもよくて このアルバムの価値を一層高めています・・・・・特にヒュー・ファーのフィドル( Country Style のバイオリン ) の素晴しさには魅了されます。マイナー調のフィドルを弾く時のヒューの技術は見習うべきものが多いと思います。

僕自身は(2)When The Roses Bloom Again とマイナー調の淋しげな哀愁のある(3)Billie The Kid ( なぜか Billie と表現 ) が気に入って何度も聴きましたが、後年マーティ・ロビンスが 「 Gunfighter Ballads 」 というアルバムの中でこの ”Billy The Kid ” を歌っていましたが、恐らく若い頃にパイオニアズに憧れたであろうことが大いに推測されるものでした。
(5)Power In The Blood と(10)Lead Me Gently Home, Father はセイクレッドソングですが パイオニアズの Sacred Song も本当に素晴らしいものです・・・・コーラスグループだから当たり前かな(?)・・・・フィドルのヒュー・ファーが楽器を置いてここではバスボーカルを務めていて なかなか魅力的な声で重要な役割を果たしています。 セイクレッドソングが出てきたところで 余談ですが彼等には ” Lie Low Little Doggie Lie Low ” というCowboy Hymn の名曲があります・・・・・一聴に値する曲なのでCD等で見つけられたら是非おすすめ。
現代のカウボーイコーラスグループの Riders In The Sky にもヒューのようなバスボーカルがいると一段と映えるのに・・・・といつも思っているところです。

このレコードは1964( 昭和39 )年発売のアメリカ Columbia Records の廉価レーベル Harmony Records から出されたもので、僕自身はパイオニアズに興味を持ってから後年中古で買いましたが、ジャケットも好みで今でも大好きなアルバムの一つになっています。 さてイラストの人物-どれが誰々と言える人はよほどにパイオニアズが好きな人といえるかも知れません・・・・・僕はこのレコードが単品のCDとして出てくれるのを首を長くして待っています。
(2010=平成22年4月18日の 記事再録)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする