銚子・角巳之・三代目

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わかちば

2007年06月30日 | 日記・エッセイ・コラム

Img_1177 先日、千葉県の水産調査・実習船“わかちば”(確か千葉県立安房水産高校の所属かと)が入港して参りました。この日はカツオの水揚げだったようです。なかなか格好良い船です。が、銚子沖の実習は地獄なんだそうです。北から親潮、南から黒潮、陸地からは利根川。この三方がぶつかるのが銚子沖。親潮は冷たい(比重が重く)、黒潮は暖かい(比重が軽い)この寒暖差だけでも潮の流れが予測不能になるのに、大河・利根川の真水(海水より比重が軽い)が流れ込む。比重の軽い利根川の真水は、海の表面を高速で流れていく...。銚子では無風でも海が“うねる”事が多く、上流で大雨など利根川の水量が多くなったり、諸条件が重なると、全く予測不明の恐ろしい“三角波”が立つんだそうです。バミューダ海域・魔の三角波に匹敵するパワーだとか。やはり海は恐ろしいです。最新の電子機器で武装しても、こういう海域で役立つのは長年の勘だとベテラン漁師さんに聞きました。実習を積んだ学生さんは、各々の船に乗り込み、それぞれ経験を積みながら、海の男になって行きます。統計資料によると、漁師の平均年齢は60歳を越え、後継者は激減しております。“わかちば”の乗組員、本当に貴重な後継者という事であります。