銚子・角巳之・三代目

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囚人のジレンマ②

2006年11月11日 | 公共経済学から

100_0615 囚人Aが自分の損得勘定だけで選択をするとどうなるか? もしBが自白した場合、自分が自白しないと相手は無罪で自分の罪は倍。従って自分も自白する。また、Bが黙秘した場合、自分が自白すれば無罪。従ってこれまたAにとっては自白するという選択がベスト。要するにAが自分の損得勘定にのみ凝り固まっている状況下においては、“自白する”という選択肢を取らざるを得なくなり、同様にBも同じ状況に陥る事から、結局のところA,Bともに自白し、刑が確定するということになります。このように自分の損得勘定に凝り固まって、自分“だけ”のベストな選択をした結果、二人が協力して得られる状態よりも“悪い状態”に陥ってしまう事。これが“囚人のジレンマ”と呼ばれており、公共経済を考える時に良く登場して参ります。身近に起きている問題と重ねると考えさせられる事が多いです。ここで書いた、黙秘して逃げるとか、取引するとか、これらあくまでも囚人のジレンマという概念を説明するに際してしばしば用いられるものであって、間違いを犯しても共謀して逃げろ。などという事では全く有りません。この“囚人のジレンマ” 物事の価値判断を行う“モノサシ”が少ない等、閉塞感を感じる社会構造の中で必ず湧き上がって参ります。バブルの時もそう。“勝ち組”“負け組”という単一価値感を煽るような世相の現代もそうかもしれません。写真は銚子川口・千人塚(せんにんづか)付近から銚子市内を望む。ここは夕陽の絶景ポイントの一つです。この日は雲が多かったですが....。背後に見えるのはキャベツ畑の風車群です。