風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

賢治と翔平

2021-12-05 | 文化
宮沢賢治は花巻に生まれ育ち、没した農学者、詩人、作家。
大谷翔平はご存知、花巻東高からNBPの日本ハムファイターズを経て
MLBの歴史を書き換える大活躍でMVPを獲得した野球選手。
その2人を並べたのはなぜか。

賢治さんは商業のまちだった花巻の裕福な商家に生まれ
亡くなるまで生活に困ることは無かった。
それでも家業を継ぐことはなく、農業を学問として学び、教え、
安定した教員の仕事も辞めて、あえて実践の道を選んだ。
他人から見て「こうすれば得」「こうすれば楽」という道ではなく
道なき道を切り開きながら、それでもその生活を楽しんだという。

大谷選手は、プロ入りの時点から二刀流を目指して波紋を広げた。
「無理」「どちらかに傾注すべき」という外野の声をよそに
飄々と(もちろん人一倍の努力をしているのだろうが)結果を残し
もう誰も異論を唱えるものはいなくなった。
道なき道を切り開きながら、それでも野球そのものを楽しんでいる。

どこか似てない?
ある意味頑固に自分の目指すところを追求する姿勢。
周囲に忖度することなく、自分にも妥協することがない態度。
実はこれは、イメージの濃い薄いはあるが、
同じく岩手出身の雄星や朗希にも感じている。
高校卒業時にMLBを目指そうとした雄星、
マイペースの調整で決して焦らず着実に成長を続ける朗希。
もしかしたらこれが岩手人気質だろうか。
誰がなんと言おうとブレない理念。
千万人といえど我行かむの心根。
飛躍しすぎかもしれないが、岩手にだけ残っている
旧制中学時から続く伝統高校のバンカラ校風にも
もしかして繋がっているのかもしれない。
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