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まいった。
ネット右翼の思考や拡がりなどを危惧していたし
そういう人たちは意外に高齢者が多いとも聞いていたので
自分も高齢者カテゴリーに片足を突っ込むものとして
興味があって読み始めた本だったけれど
最後の最後で見事などんでん返し。
この結末は全く想像していなかった。
およそ2/3ぐらいまでは
著者のスタンスも含め、納得しながら読んでいて
なぜネット右翼に?・・・という分析がスリリングだが、
「定食メニュー」のようなネット右翼同様
リベラルもまた「定食」になってはいないか?の問いには
一瞬愕然とし、思わず自省。
私と著者は13歳、そして著者の父親とは14歳違うから
私は双方のちょうど中間世代だからなのか、
どちらの気持ちもよくわかるし、
当時としてはかなりクレバーでインテリジェンスを感じさせる
クリティカルシンキングの父親の考え方だったからこそ
晩年のその姿が高齢者世代同士として物悲しい。
それでもジェンダーや性的マイノリティについては
著者の父親よりは私はまだ柔軟に受け止められていると思う。
週刊金曜日の連載を行ってよかった。
そして最後の著者の悔恨には息子の立場でも泣けてきた。
本書は帯にある通り
「家族再生の道程」なのだが
左右の思想についても、改めて考えさせられる良著。
鈴木大介:著 講談社現代新書
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