風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

父の手紙

2012-03-23 | 生活の風景
実家の片付けに伴い
自分の昔の手紙類整理を開始。
大学入学時から結婚するまでの8年間に
様々な人達から貰った手紙すべて。

大学時代、親父からはよく手紙を貰った。
当時病院に入ったり出たり、
仕事への復帰もできず鬱々とした気持ちの中で
言うことを聞かない放蕩息子にヤキモキしたのだろう。
弱々しい字と遠慮がちな文章の合間から
今のワタシなら
親父が言いたかったことがよくわかる。
あの頃のワタシはどれだけ理解できていたのか。
「また手紙がきたよ。はいはい」
みたいな気持ちがあったことは確かだ。

梅の香に春を感じた

アメリカの流行歌をよく聴いたが、
最近はベートーベンが心に沁みる

宮沢賢治をじっくり読み返している

そんな文章のところどころに
「怠惰な生活を避け、精神的緊張感を持て」
「夢見るのではなく、足元を見て前へ進め」
今も、いや今だからこそ心に痛い。
耳に届くのに30年かかったってことか。

今年は親父が死んでから20年。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「一瞬でいい」 | トップ | 「最後から二番目の恋」 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

生活の風景」カテゴリの最新記事