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春樹さんの作品を読むという行為は
私にとっていつのも読書とはちょっと違う。
ほかの小説はその世界の中でその底を覗くような行為だが
春樹さんの作品はそのストーリーの枠を超えて世界が広がる。
そしていつも何かしらのインスピレーションを誘発させてくれる。
優れた小説作品を読むと「敵わないな」と思ったりするが、
春樹さんの作品を読んだ後は「自分も何かできるかも」と思える。
それは書く行為だけじゃなく、他のことも・・・様々。
これは短編集。
最初の「石のまくらに」と7つ目の「品川猿の告白」が秀逸。
「一人称単数」村上春樹:著 文藝春秋