風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

「こころ」

2020-07-26 | 読書

中学時代、高校時代、
そしてそれから45年近く経ってからの再々読。
(5〜6年前に朝日新聞で連載した時、たまに読んだけど)

いくつかの読者のレビューを読んでみた。
うーむ、平成〜令和の人たちに理解は難しいかも知れない。
果てには「これはBLの走り?」みたいなレビューも(^^;
インターネットはもちろん、電話すらほとんどなかった時代。
人とのコミュニケーションは手紙を書くか直接会うしかなかった。
当時の書生はこうやって知識人たちに頻繁に会い、
社会や知識を学び、人脈を築いていった。
それを知らずにBLとは、なんだか悲しくなってくる。

ところで、もちろん友情や恋愛感情も現代とは違う。
今の人たちは友情や恋愛感情のあまりの重さに驚くだろう。
高校の国語教師をしている同級生は
授業で「こころ」を取り上げ、生徒たちのあまりの反応のなさに
「本当の恋愛は君達が知っているよりもっとドロドロしたものだ」
ととうとう呆れて言ったという。
うん、彼のいう通り、コテコテにエモいものだ(笑)
古典はこうやって忘れられていくのかな。

「こころ」夏目漱石:著 集英社文庫
コメント
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