風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

親父の誕生日

2020-03-13 | 風屋日記
大正12年生まれだから、生きていれば今日で97歳だ。
死んだのは満69歳で、それからもう28年になる。
遠藤周作と同い歳だったのか。
そのせいなのか、書棚にたくさん周作ものがあって
私も若い頃から抜き出して読み、馴染んでいた。
特に「イエスの生涯」を親父が熱心に読んでいたことを思い出す。
同い歳で、ともに若い頃から結核を患ったことも
共感した理由だったのかもしれない
そのために出征からまぬがれたことも十字架だったか。
中学生時代の私が、遠藤周作の「おバカさん」を読んでいたら
「そんなユーモアものじゃなく『沈黙』を読め」
と言ったこともよく覚えている。
(のちに自分も「おバカさん」を読み「考えさせられる」と言っていた)

「お前は運動はダメだな」「書く文章も芯がない」
などと時々言われたが、スポーツ好きだし、書くことも続けてきた。
親父譲りの本好きも、これは血なので仕方ない。
この5年、本の仕事に携わり続けてきた今の私を見て、
果たして親父はなんと言うだろうか。
コメント
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