風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

「花は咲グ」

2016-04-19 | 音楽

フィギュアスケートNHK杯のエキシビジョンで
羽生結弦さん、鈴木明子さん、荒川静香さん、本田武史さんによる
特別演技が岩手県大槌町出身の高校生歌手臼澤みさきさんによる
花が咲く」だったことは記憶に新しいが、
この曲のカップリングで
訛りバージョンの「花が咲グ」が入っていることを
昨日FM岩手を聞いていて初めて知った。
単なる訛った歌詞を歌っているのではない。
三味線と笛をバックに、
臼澤さんのベースである民謡の歌い方。
まるで沖縄の島唄のように
ゆっくりとかみしめるような歌。
ネイティヴな訛りだからこそ
心の底から紡ぎ出されてきているような歌詞。
傷ついた心に寄り添ってくれるような声。
車を運転しながら自然に涙が出てきた。

震災時は中学生だった臼澤さん。
津波で町長が亡くなるほど大きな被害を受けた大槌で
信じられない光景を目にしてきたであろう彼女だからこそ
こういう歌が生まれてくるのだろうと思う。
今年が高校最後の年となる臼澤さんは
来年から本格的に
「里唄」伝道師としての活動が始まるのだろうと思う。
真面目に、真剣に歌う彼女のことを、
もっともっとたくさんの人に知って欲しいと思う。

残念ながら訛りバージョンの「花は咲グ」は
動画が見つからなかったものの
元歌である「花は咲く」の臼澤さんの歌を
九州の方々に届けます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする