吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

数字の裏側

2011年07月28日 | Weblog
 むかし、パーセントのお化け(社会)というブログを書いた(2006年5月7日)ことがある。よく発表される内閣支持率や世論調査のパーセントほど怪しいものはない。誰が答えたか不確かなインターネットや電話による調査が大方だからだ。どこの新聞社の支持率調査も回収率は60%強ぐらいなのも不思議だが、これで今週末の内閣支持率は何%という厚顔もいただけない。

 アンケートの回答%に限らず、数字はオバケだ。この間、ある会社のトイレ洗浄剤を見たら、除菌率99.99%と書いてあった。100%と書けないのか、書かないのかわからない。除菌というから、10000菌のうち1菌がダメなのか、0.01%は、除菌できないことがあるのかわからない。10000菌種のうち1種なのか、10000菌数のうち1菌なのかわからない。除菌モレする10000菌のうちの1菌をどのようにして分析、確定したのかわからない。

 この洗浄剤の主成分の水酸化ナトリウムがどう働くのか、次亜塩素酸塩がどう働くのか、わからない。何か根拠があるから100%でなく、99.99%なのだろうと思うがわからない。別の会社の柔軟剤だって「汗のニオイを99%おさえる」と言っている。1%の汗の何がしかの成分が抑えられない成分なのか、汗のニオイの量を測って言っているのかわからない。どちらの製品も要は、”こんなにすばらしいパフォーマンス”なのだといいたいのだろうが、数字で言うところがクセモノなのだ。

 このたびの放射線量(健康)生涯被曝量の暫定基準値100ミリシーベルトと国が定めた避難区域目安線量年間20ミリシーベルトだって、わからない。片方は生涯といっているのに、片方は年間だ。5年分で生涯になる根拠がわからない。ふつうのヒトは、5年の間に一回ぐらいは、胸部X線(レントゲン)をとる。10時間ぐらい飛行機にも乗る。これらとふだんに受けている自然放射線量をあわせると、何でもなくても10ミリシーベルトぐらいは自然被曝している。20や100ぐらいスグなのだ。

 今回肉牛の被曝稲ワラ摂取の問題で大騒ぎしたが、暫定基準の100ミリシーベルトであっても、外部被曝と内部被曝の割合などハテナだ。生涯の100ミリシーベルトなど、多くの人々が浴びてしまうのではないだろうか。破られる法律や破られる基準など、つくらないと思うが心配している。
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