七夕（たなばた）ロマン

　昨日、東京は椿山荘ホテルで、県人会（茨城県）とその懇親パーティがあった。雨の降り具合を見て少々早めに行き、フォーシーズンから椿山荘あたりの庭景色を眺めた。今年も、ここ椿山荘の「ホタル」演出は、近隣の親子連れを大いに楽しませたと聞いて、深い緑を引き立たせる「七夕」飾りを見ながら得心した。
　余談になるが、いったい「県人会」なるもの、全部でいくつ位あるのだろうか。東京や首都圏に出てきている若者やずっと昔東京に出、東京や首都圏永住者になった者が、全国の道府県にまたがるのだから、道府県の数あるのだろうか。大阪や北海道やパリやシカゴなどにも、日本の県人会があるとも聞きます。このような同郷の会、県人会が多いのは、社会学者やマーケティングをする人たちがよく帰属集団やコーホートで、人々をグループ分けする背景になっているのだろうか。
　明日七月七日の夕べは、七夕（しちせき/たなばた）のお祭りです。以前、奇数月の重なり月日を「節句」と言って、そのカレンダー・マーケティングについて書いたことがありますが、その中でも、７月７日の年に一回の織女星と牽牛星の天の川デートは、ロマンチックですね。梅雨期のカミナリ夕立雨のあとの澄んだ夜空の星は、この世のあらゆる宝石を並べた以上にキレイですね。地上の人の背の高さを乱舞するホタルから、目を天空に向けた時の”いまにも零れんばかりの星空”が、一年で一番好きな夜空です。
　なぜ「七夕」（たなばた）なのか。織姫が、布を織る機（はた）が棚つきの棚機だったから「たなばた」織姫（星）だと聞いたことがありましたが、そのような「いわれ」などどうでもいいと思う夏の大星座群と天の川は、七夕の晩とくに壮観です。
　海や山、海水浴やサーフィン、土曜の丑の日、お中元やお盆と夏休みなど、暑さのなかの熱いカレンダー季節マーケティングもいいですが、夕方ー晩ー夜ー明け方の”涼”や”満天星の下”の世界についてのマーケティングにも、大きなポテンシャルがあると思われる昨今です。