8月5日(土)、北本自然観察公園散歩の続き。
林内の園路を歩いていると、樹の下部やその周りで白っぽい粉がたまっているところがあった。樹冠を見上げると、葉は枯れていた。
自然学習センターの職員に白っぽい粉のことを聞くと、キクイムシによるもので樹が枯れてしまうようだ。いわゆる「ナラ枯れ」の感染木だ。
ナラ枯れは、カシノナガキクイムシ(カシナガ)という昆虫がもたらすナラ菌を原因とした樹木の感染症。幹の中の水分を通す組織に障害を起こし、枯れてしまう。
白っぽい粉は、カシナガが幹に穴を掘ることにより発生する木くずや糞などで「フラス」と呼ばれるもの。カシナガ大発生の目印になる。
埼玉県では、2019年にナラ枯れの被害が2市で確認され、2022年には24市8町まで広がっている。これらの被害箇所の多くが、公園や緑地などの平地で発生し、埼玉県南部から北方向を中心として、その東西方向に拡大している。
かつて、コナラやミズナラなどの材は人々の生活で使われていたので、定期的に伐採されていたが、それが放置されるようになり、高齢・大径木化したことでカシナガにとって繁殖しやすい状況になっている。
被害を減らすためには、ナラ林が高齢・大径木化する前に、資源として伐採して更新し、若返りを図ることも考えていかなければならない状況にあるようだ。
園路の途中で、網をトンネル状にしたところがあった。公園日記によると、オオスズメバチの巣が見つかったため、安全に通行するための「スズメバチ共存トンネル」を設置したという。
スズメバチも公園の自然の欠かせない一員。人間の方で上手な付き合い方を考えれば良い。
ガビチョウ、アオサギ。映画「君たちはどう生きるか」を思い出す。
ツマグロヒョウモン♀、シオカラトンボ♀(ムギワラトンボ)。
ミスジマイマイ、セミの抜け殻。
自然学習センターで入ったところに立てられていた案内。
そうかぁ。関東はこんなことがあったのかと拝見。
こちらでもいずれ広がるのかなぁ。
今日は日中の夕立でちょっと涼しくなったか?と思ったら、蒸し暑くなりました。
外来種以外は自然のままに。でも、トンネルにはハチも驚くでしょうね。