ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

天から地上へ-薬師堂の金色

2012年11月29日 05時09分53秒 | Weblog
 一雨ごとに秋が深まり、野山を彩った紅葉も盛りを過ぎようとしています。12月のはじめの開通を間近に控えた国道372号のバイパス加東大橋の東詰めの加東市貝原の薬師堂の境内は黄金色に光っていました。それはまるで天から黄金が降ったようでありました。
 薬師堂は、加東四国八十八ヶ所霊場の第三十三番霊場になっています。巡礼の道は、鳥居の観音堂から、この貝原の薬師堂、そして、次は加古川を渡って河高の高蔵寺庵へと続いています。
 貝原は京街道の、そして西国霊場参りの巡礼道で賑わっていました。加東大橋の開通でお堂は新たな目印に生まれ変わろうとしています。その移り変わりをこの銀杏の大木は静かに眺めているようです。
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神秘漂う朝霧の池

2012年11月28日 05時12分35秒 | Weblog
 日が昇る前の時間帯は神秘的な気が漂っている。特に霧が出ているときは、いつもの景色がまるで違って見えるもの。秋から冬にかけて池や川には霧がかかる。
 ウォーキングで歩くコースに池がある。これまでにもこのブログで紹介してきた大池だ。静かな水面からもやのような霧が立ち、日が昇って何もかもが姿を現す前の静かな一瞬がある。
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朝霧の社交番-昔田圃今公園

2012年11月27日 04時44分57秒 | Weblog
 秋が深まると嬉野台地は霧が出ます。早朝夜が白む頃ウォーキングのコースでその嬉野台地の西端にある加東市社の中央公園の中を通ります。桜と芝生が飢えられた金ヶ谷池の堤を上ると、視界には社の市街地が広がります。すぐ眼下には公園とその一角にある社警察署の社交番が見下ろせます。六角形の建物で屋根の上の時計台が特徴です。もう30年くらい経っているのではないかと思います。まだ周囲の公園が田圃だった頃からありました。そのすぐ隣に植え込みがあり、1本の石柱が立っています。元からこの辺りにあったものですが、今上陛下の御誕生を記念して当時の社町青年団が苦労して建立した国旗掲揚柱の基礎部分です。社の歴史を伝える標柱ともなっています。
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秋色の三草山遠望-源平合戦のあと

2012年11月26日 05時40分58秒 | Weblog
 加東市木梨の市役所から千鳥川へ下る坂道の途中から望む三草山の姿は一年を通じて素晴らしい。手前に広がる刈り取りあとの田圃、その向こうに緩やかな丘陵が横に広がりその向こうに独立山塊の三草山が屏風のようにどっかと居座る。さらにその奥には清水寺のある御嶽山も遠望できる。そこは丹波との国境だ。義経はこの道を駆け抜けていった。三草山に陣取る平資盛率いる平家を討ち、逃げる平氏を追って、この地を駆けていった。この坂道のもう少し上のところ源氏は百本の白旗を立て、散り散りになった兵を集めて陣を張ったと伝えられている。今も百旗という地名が残っている。
 そんなことに思いを馳せながらしばらく見とれていました。三草山の頂上から谷筋には紅葉の帯がきわだち秋色の三草山になりました。
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昭和13年-戦傷平癒祈願の通知

2012年11月25日 05時41分42秒 | Weblog
 昭和13年(1938)の初夏、前年に起きた支那事変から一年が経とうとする頃、社町長名で、各区長や団体長、学校長宛に郷土出身兵の「戦傷平癒祈願祭執行」の通知が発せられています。佐保神社で出動の奉告祭をして戦地へ向かった郷土兵が戦地で負傷し、その治癒を皆で祈願するというものです。

 昭和十三年六月八日
             社 町 長

区長    殿
町会議員  殿
学校、団体長殿
各区内団体長殿

   戦傷平癒祈願祭執行ノ件

本町内ニ左記戦傷者出デタルニ付本日(八日)午後八時ヨリ佐保神社前ニ於テ戦傷平癒祈願祭ヲ執行可致ニ付御繁忙中ニハ存候ヘ共部内一般ヘ御伝ヘノ上多数御集リ下サル様御配慮相煩度此段通牒旁々及御依頼候也

       記

山国  藤本清之助 (重傷)


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秋色の佐保神社の銀杏と隣の塀

2012年11月24日 05時43分01秒 | Weblog
 今年の紅葉は桜と銀杏がきれいだと思いませんか。秋の透明な空気の中で陽の光に輝く黄金色の銀杏は見事です。加東市では社から東へのびる学園通りの銀杏並木が長い間目を楽しませてくれます。桜の葉はいつも色づくというより枯れたようになって雨や風で落ちてしまうという印象があるのですが、今年の秋はいろんな場所で美しく色づいて楽しませてくれました。
 加東市社の佐保神社には大欅がありますが、今年の色づきは今一つだったように思います。一方、銀杏は隣接する旧家の塀とマッチして落ち着いた秋の景色を演出してくれました。
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昭和12年-遺骨凱旋の出迎え図

2012年11月22日 05時34分06秒 | Weblog
 昭和12年(1937)12月2日、郷土社町山国から北支方面に出動し、戦死された兵の遺骨凱旋に際して、福田橋から社を通過、山国までの経路に地元の各団体、町民が整列して出迎えを行っています。
 その通知に出迎え図が添付されています。姫路から自動車で福田橋西詰まで帰り、ここで下車、あとは出迎えの人が並ぶ区間は徒歩でということになっています。経路は、貝原、鳥居、社(三階経由)、山国へとなっています。
 沿道には、在郷軍人階、消防組、青年団、涌羅野義塾生徒、国防婦人会、県立社高等女学校生徒、有隣家政女学校生徒、女子青年団、青年学校女子生徒、小学校生徒等が整列して出迎えることになっています。
 平成24年12月2日には国道372号の河高野村バイパスが開通し、福田橋のすぐ下手に新しく架けられた加東大橋の渡り初めが行われます。75年前のちょどこの日、郷土兵士が無言の遺骨凱旋をした、という歴史を私たちはもっているということも忘れずにいたいと思います。
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社小学校創立97周年レコード-昭和44年

2012年11月21日 05時37分37秒 | Weblog
 昨日は兵庫県立社高等学校の1970年卒業記念レコードを紹介しましたが、そういえば、社小学校(加東市立)にも同じような記念のレコードがあったことを思い出しました。昭和44年(1969)の創立97周年記念のものです。
 写真の通り、三階菱の校章、社尋常高等小学校時代の写真(奉安殿が写っているので昭和10年代か)と97周年当時の講堂と校門が写った写真とそれぞれの時代の校歌が印刷されています。
 私が在校したのは昭和30年代後半から40年代はじめですから、その後のものですね。
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社高校1970年卒業記念のレコード

2012年11月20日 05時34分07秒 | Weblog
 友人が懐かしい物を持ってきました。家の中を整理していて出てきたもので、1970年(昭和45)卒業記念のレコードです。昭和44年度第22回卒業記念として制作されたものです。私は24回生ですから2年上の先輩のものです。社高校校歌と学生歌の2曲が入っています。
 カバーは紙製で、写真のように野球場から東の方角、校舎を望んだスケッチが描かれています。K.Ssriuと読めるサインがあります。美術の芹生清先生の作品ではないかと思いますが。広々とした嬉野の空の下に聳える母校の校舎が描かれています。
 来年、社高校は創立100周年を迎えます。その前年によい記念の品が出てきました。
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清流の向こうに秋の三草山

2012年11月19日 05時17分41秒 | Weblog
 秋色に染まる北播磨の野山。日々その色が深まっていくようです。ここ加東市上三草のやしろ国際学習塾の正面玄関の前、三草川に架かる橋の上から望む三草山は、春は桜で美しいのですが、今日は秋色の景色を紹介します。源平の古戦場、西国巡礼の道、三草藩陣屋と武家屋敷など歴史を伝えるこの街道筋です。昔も今も変わらないのは三草山でしょう。山の手前に白い塔のようなものが見えますが、その手前約150メートルのところに東経135度日本照準時の子午線が通過しているポイントがあります。
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昭和12年-遺骨出迎えの通知

2012年11月17日 05時00分38秒 | Weblog
 昭和12年(1937)の秋、この年の7月に起きた北支事変で出動し、戦死した郷土兵士の遺骨出迎えに関する通知が当時の社区事務所の「軍事関係往復文書綴」に綴じられています。遺骨で凱旋する兵士の中に社の兵の名前はありませんが、駅から各村へと凱旋する沿道に当たるということから、秋の農作業で繁忙の時期であるが、出迎えを、という通知です。「至急」と書かれた通知文は次の通りです。


 昭和十二年十一月十五日
                社町長  大橋實次

町会議員  殿
区長    殿
各種団体長 殿
学校長   殿

   遺骨出迎方ニ関スル件

北支ノ戦線ニ於テ名誉ノ戦死ヲ遂ゲラレシ本郡出身将兵ノ遺骨凱旋セラルルニ付左記ニ依リ出迎へ相成度及御依頼候也
 追而農繁期ニ候ヘ共是非参加ヒ下度各沿道(社、鳥居、貝原)ノ各区ハ戸毎ニ弔旗掲揚スル如ク御配慮相煩度希上候

一、遺骨凱旋日時   十一月十七日午後一時(予定ナルニ付多少変更スルヤ知レマセンガ同時刻迠ニ集合セラレ度)

一、遺骨凱旋町村名
 加茂、上福田、米田、福田、下東条、上東条、鴨川

一、出迎ヘ場所 滝野町河高あ(安取)三叉路西

一、出迎区分
 町会議員、区長、在郷軍人会、全部
 消防組、青年団、国防婦人会、女子青年団ハ幹部
 小学校ハ上級年次(五年生以上)

 出迎配置図
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秋色の京街道に神事舞の像-上鴨川

2012年11月16日 05時00分51秒 | Weblog
 国道372号を加東市社から丹波へ向かって走っていると、三草山の麓辺りから秋色に彩られた山の木々に心が次第に癒され和らいでいくのが自分でわかります。
 上鴨川を過ぎ、峠へと続く登り坂を曲がると左手に池が見え、道路ぎわにミニ公園があります。車を止めて、透明な光を反射して輝く池面や色づきはじめた山の木々に見入ってしまいました。
 公園の一角に地元上鴨川住吉神社に伝わる神事舞(国の重要無形文化財)の像があります。「田楽の舞」の姿です。この山里に800年の時を超えて今に伝わる神事舞。京の都と播磨を結んだ街道にその古い歴史を伝えています。
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そろそろ紅葉が-三草山

2012年11月15日 05時50分23秒 | Weblog
 急に冷え込んだ14日午後遅く、久しぶりに兵庫教育大学の丸善書店に注文の本を受け取りに行きました。書店の窓から望む三草山は紅葉の一歩手前の姿を見せてくれていました。ここから見る三草山は雄大です。独立の山塊である三草山は屏風のように見えます。かつて源平合戦や太平記の舞台となったこの三草山。時の流れを超えて泰然とそこに在る姿に惚れています。
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秋の大師堂-持寶院

2012年11月11日 04時47分04秒 | Weblog
 ようやく紅葉が始まり秋の深まりを実感する頃となりました。市内を車で走っていると、街路樹の銀杏や欅の紅葉が一番美しい頃ではないかと思います。加東市社の学園通り、加東市社の嬉野口交差点から社高校・兵庫教育大学附属小学校にかけて、銀杏並木がまさに黄金色に輝いています。また、国道372号線のJR社町駅から佐保神社前までの欅の並木が、黄色、紅、茶色、そして緑が綾なしています。同じ条件なのにまるで私たちの目を楽しませるために色づきをずらせているかのようです。
 もう一つ。今、桜の葉が朱に色づいています。朝のウォーキングで参拝する持寶院の大師堂(加東市社、日本一の木像の弘法大師像で知られる)の境内には桜の木があります。春には花見で賑わいますが、今は紅葉が静かな境内で大師堂を彩っています。
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昭和13年-凱旋兵の歓迎

2012年11月10日 12時04分47秒 | Weblog
 この歴史ブログの10月29日投稿で紹介した、昭和12年秋に応召、佐保神社で奉告祭、社駅から出発して行かれた兵士の一人、田中勲さんのお名前を翌日、沖縄県糸満市にある国立墓苑の兵庫県出身者慰霊塔「のじぎくの塔」の戦没者墓碑に刻まれた郷土出身兵の中に見つけたことはのちにこのブログで報告しました。
 その田中勲さんの名前を「社区事務所の軍事関係往復文書」の中に再び見ることができました。今度は昭和13年春、凱旋兵の歓迎に関する通知です。出兵されてから約半年ぶりの凱旋です。



昭和十三年三月二十一日
             社 町 長   大 橋 實 次

区  長
町会議員
各学校長  殿
各団体長

 凱旋兵歓迎並奉告祭挙行ノ件

明三月十二日午後四時三十分ヨリ佐保神社前ニ於テ左記凱旋兵諸君ノ凱旋歓迎並ニ奉告祭挙行可仕候条御参列相成度此段及御案内申上候
 尚御部内一般ヘモ御伝ヘノ上多数御参列相成様御配慮相煩度 社駅到着時刻ハ十二日午後三時五十四分

       記

中西儀一(貝原)  田中勲(山国)  大橋精一(出水)

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